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1/2【大日本】 高橋が塚本撃破でデスマッチ王座V1 “過去最大級の画鋲戦"で伊東と激突へ

東京・後楽園ホール(2019年1月2日)
BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合=○高橋匡哉vs塚本拓海×

 高橋が塚本を撃破し、デスマッチ王座初防衛。1・14後楽園で、伊東と“過去最大級の画鋲デスマッチ"で激突することになった。

 高橋は11・11両国で竹田を破り、1年3ヵ月ぶりにデスマッチ王座返り咲きを果たした。そんな新王者の初防衛戦の相手に浮上したのが、竹田のタッグパートナーである塚本。2014年、2018年にも1・2後楽園でデスマッチ王座に挑んだが敗れており、“3度目の正直"を狙っての挑戦となった。

 四方のロープに無数の蛍光灯が吊された状態で試合がスタート。のっけから激しく蛍光灯が交錯する。パイプイスやMEGAハンマーを投入した塚本に対し、高橋は門松に見立てた緑色の蛍光灯の束を振り下ろしてダイブ攻撃を阻止。砂利をリング上にぶちまけると、その上でボディスラムを敢行し、顔面からなおも叩きつけて、そのまま後頭部を踏みにじった。

 高橋は再び門松型蛍光灯を使って追撃すると、リングサイドにテーブルを設置し、エプロンからの一本背負いでテーブルクラッシュを狙う。しかし、踏ん張った塚本は断崖式ブルーサンダーで逆にテーブルに叩きつけて逆転。リングに押し入れると、トラースキックや生月スプラッシュで畳みかけた。高橋がTシャツを脱ぎ捨てて真っ向勝負を選択するも、塚本は冷静にドロップキックを自爆させ、蛍光灯の破片などが散乱するリングに激突させる。そして、砂利の上でフィッシャーマンバスターをズバリ。「塚本」コールを浴びた。

 王者・高橋も負けじとコーナーに上がった塚本に襲いかかり、リング上に寝かせた蛍光灯めがけてパワーボムを敢行する。砂利の上に大量の画鋲をぶちまけてどよめきを巻き起こすと、そこへ腹から無造作に塚本を投げ捨てた。そして、ジャックハマーの構えに。

 踏ん張った塚本は延髄斬りで逆襲。砂利&画鋲の上にずどんを敢行する。興奮状態の塚本は自分の頭に次々と蛍光灯を叩きつけて気合いを入れると、さらにもう一発ずどんをズバリ。場内は沸騰した。

 だが、高橋は沈まず。すぐに試合を立て直すと、バックドロップの体勢から前に叩きつける変型フェイスバスターで砂利と画鋲、蛍光灯の破片が散乱するリング中央に投げつける。勝負を捨てない塚本が高橋のお株を奪う払い腰で砂利に叩きつけると、2人はビンタ合戦で火花。塚本が怒とうの連打から頭突きを放てば、高橋も頭突きをしつこく乱射した。さすがの塚本もこれで崩れ落ちた。すかさず高橋は荒れたリング上で大外刈り、払い腰と連発。なおも肩を上げる塚本を、蛍光灯へのジャックハマーで仕留めた。

 塚本を返り討ちにして高橋がデスマッチ王座初防衛に成功。マイクを持った高橋は「団体は違いますが、大日魂は塚本さんの心にもあると思います。1月2日から何やってんだ、俺らはコノヤロー。こんなんで諦めないでしょ、塚本さん。僕がずっとベルトを守りますから、またいくらでも挑戦してきてください」と素直な言葉を挑戦者に送った。

 一方、塚本は「1月2日だからこそ、こういう試合をやって、大日本の未来のデスマッチはここにあるっていうのを証明するんだろ? 俺もこれで諦めないよ。お前がチャンピオンだからこそ、こうやって名乗りを上げたんだよ。お前がチャンピオンである限り俺はお前の前に立ってやるよ」とあえて王者に厳しくゲキを飛ばしてリングをあとにする。

 死線を潜り抜けた高橋だったが、すでに次の防衛戦は1・14後楽園での伊東戦に決定している。伊東をリングに呼び込んだ高橋は改めて迎撃を宣言。「もう日にちもないので、形式を決めていいですか。蛍光灯と20周年にかけて、画鋲、どれぐらいだ、2万個でいいですか?」とルールを指定した。

 すると、伊東は「全然足りないんだよ」と一喝。「過去最大級の画鋲デスマッチを見たいか? それなら皆さん、よろしくお願いします」とファンから画鋲を募って、過去最大級の画鋲デスマッチを実現させると表明した。

 さらに、リング中央に陣取ると、「チャンピオン、堂々としろよ。竹田に勝ったんだぞ? 塚本相手に防衛したんだぞ? 伊東竜二なんてたいしたことねえって言ってみろ!」と挑発した。高橋が「伊東さん…いや、伊東竜二。1月14日、お望み通りにぶっ潰してやる!」と感情的になると、一転して伊東は「さんをつけろ!」とバッサリ。「それでは、1月14日、最大級の画鋲デスマッチを見せたいと思います。興行の最後は、見事竹田を破ってベルトを獲って、塚本相手に防衛して、1月14日にベルトを失ってしまう高橋匡哉が締めます」と完璧なマイクアピールで捨てゼリフを残してリングを去っていく。

 「はなからマイクで勝てると思ってませんよ、こっちは。あれが20周年の実力ですか? なら俺は結果で見せてやりますよ。伊東竜二…さん! 覚悟しとけ、コノヤロー」と高橋も下がらず。「2019年も大日本プロレスは2018年以上に盛り上がっていきます。もっともっと突っ走って行きます。皆さん必ず観に来てくださいよ。2019年も大日本プロレスよろしくお願いします!」と王者として誓いを立てて、新春大会を締めくくった。

【高橋の話】「勝ったのか負けたのかよくわからないよ、もう。とりあえず塚本拓海を倒して防衛しました。もうね、塚本拓海が言う通りだね。俺らなら次は後楽園超満員にしてやるよ。いや、してみせる。できると思うよ。俺もまだまだチャンピオンとしてペーペーなんで。第5世代でこのベルトをもっとスゲエ価値のあるものにしていけるっていうか、していくから。俺が2019年はデスマッチのチャンピオンとして、大日本とデスマッチを盛り上げていきますから。楽しみにしててください。次の14日も。伊東竜二…さんっていうのは超えなきゃいけない壁だから。超えますよ。俺は今でも覚えているからね。約3年前、文体で初めてベルトに挑戦した時に、はっきり言ってズタボロにされました。伊東竜二さんの圧勝ですよ。あの時の悔しさ、忘れてませんから。20周年のいい記念の日かもしれませんけど、そんなことどうだっていいから。やるからには伊東竜二を倒します。期待しててください。2019年もよろしくお願いします」

【試合後の塚本】
▼塚本「僕はもうリング上で言いました、言いたいことは」

――1月2日と言えばという状態だったが?

▼塚本「1月2日は今日で本当に三度目の正直ということで、本気で取りにいく姿勢はチャンピオンより強かったと思うんですよ。僕ですら、ずどんが2発目決まった時に、これは決まったなと思ったんですけど、チャンピオンはどこか僕らに見えない余裕は確かにあると思いますよ。相手の技を受けきって、自分の技で勝つというチャンピオンらしいチャンピオンだと思うんですけど、リング上で言った通り、俺はノーサイドを求めてないんで。あいつに対してムカつくところは負けた今でも変わってないというか、むしろ増しているんでね。またあいつをずっと追いかけますよ。本当にストーカーみたいな感じで」

――「ミルク代が日常的過ぎる」と言われていて、ノーサイドになってしまうのが気に食わない?

▼塚本「まあ、ミルク代云々言ってますけど、実際それ以外にも人を怒らせる沸点というものがあいつにはいくつかあるわけで。試合後のマイクもそうだし、本当に保身的ですよね、あのチャンピオンは。だからこそ、今のあいつに負けたっていうのは悔しいですね。次は伊東さんですか? また負けるじゃないですか、チャンピオンが。今のままでは。本人が一番わかっているんじゃないですか? こんなヤツに負けるところだったって思っているかもしれないし。ちょっと怒りが収まらないですね、試合後なのに」

――今でも自分がチャンピンになったほうがよかったと思っている?

▼塚本「それはそうですよ。みんなそれは思ってますね。高橋以外の人間は。植木もそうだろうし、佐久ちゃんもそうであるかもしれないけど、僕が試合後に言ったように、第5世代というのは僕と高橋だけだと思っているので。下の台頭はあるかもしれないけど、でもなんだろうなあ、今のチャンピオンがこれからどういうふうに行くかによって、僕がまた挑戦する気持ちになるか? はたまた放っておくか? どっちかだと思うんで。でも、今日の負けは純粋に僕の負けなんで。これは悔しいんで。もう一度今年中にはまたリベンジしたいと思うんで。あいつがチャンピオンである以上は、あいつの前に立ちはだかって。挑戦者として十分資格はあると思うんで、ドンドンあいつに噛みついていきたいと思います」

――ベルト奪取に向けて、自分には何が足りないと思っている?

▼塚本「勝つ気持ちっていうのは、もちろん挑戦者なんで、僕のほうが強かったと思うんですけど、あとは僕がチャンピオンという経験がないんで。チャンピオンになったら、どれぐらいの余裕が持てるのかとか、どれぐらい強さが持てるのかとか、僕は未だに体験したことがないので、そこだと思うんですよね。チャンピオンになってから、もっと僕が知らない強さが出てくると思うので。それは本当にベルトを獲るしかないですね。足りないところはちょっとわかっているかなという部分があるので」

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