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1/6【NOAH】兄貴分・拳王超えで最年少GHC王者・清宮が年頭初防衛 北宮、小峠が名乗り

『Navig. For The Future 2019』東京・後楽園ホール(2019年1月6日)
GHCヘビー級選手権試合 ○清宮海斗vs拳王×

 GHCヘビー最年少王者・清宮が、兄貴分・拳王を熱闘の末に一騎打ちで初めて破り、ノアの年頭大会で初防衛に成功。次期挑戦者にはマサ北宮と小峠篤司が名乗りを上げ、挑戦者決定戦が浮上した。

 方舟マットの年頭メインを飾ったのは、ちょうど1年ぶりとなる「清宮vs拳王」のGHC戦。1年かけて立場を逆にした再戦を実現させた形となる清宮だが、序盤から猛攻に出たのは“時期尚早、台本通りの清宮路線"“に猛反発する拳王だった。

 まずは清宮が鉄柵超えのサマーソルトアタックで先制して「海斗」コールを巻き起こしてみせたものの、拳王も場外ジャーマンですぐに逆転。ダイビングダブルニードロップを皮切りに脇腹攻めで主導権を握ると、「どうした、お前がチャンピオンだろ?」と若き王者を徹底して見下した。

 清宮もエプロンからのウルトラタイガードロップで巻き返したものの、互いに放った投げ捨てジャーマンはともに一回転して着地。清宮の変型DDTと拳王のオーバーヘッドキックが交錯して両者大の字となるや、後楽園は海斗コールと拳王コールに二分された。

 なおも好機を作り出したのは拳王。強烈な右ミドルキック連打で戦況をこじ開けるや、狭いエプロンサイドでのドラゴンスープレックスも強行だ。

 それでも清宮は、拳王のダイビングフットスタンプをドロップキックで空中撃墜。間髪入れずにジャーマンでぶん投げ、コーナーに上がったところを襲われても、前方に落とす変型雪崩式リバースDDTで返り討ちにし、場内を大きな歓声が包む。さらには変型フェイスロックでミッチリと絞め上げて挑戦者を追い詰めた。

 切り抜けた拳王もこん身のビンタをクリーンヒットさせてみせたが、崩れ落ちても清宮は死なず。拳王のハイキックを間一髪で避け続け、後頭部に2連続でドロップキックを突き刺した。

 拳王もロープを掴んで立ち上がったが、振り向いた瞬間、清宮は正面からドロップキックをズバリ。一気にタイガースープレックスで勝負に出る。拳王も肩を上げて場内は“重低音ストンピング"に包まれたが、ならばと清宮は変型エメラルドフロウジョンを発射だ。あえてカバーに入らず念を入れた清宮は、懸命に抵抗する拳王の腕を絡み取り、再びタイガースープレックスで投げ切って固め、完璧な3カウントをもぎ取った。

 「強くなりたい」と新人時代は付き従って共闘し、一騎打ちでも3度に渡って返り討ちにされてきた“兄貴分"をようやく撃破。最年少GHCヘビー級王者としてノアの年頭大会で初防衛に成功し、“清宮路線"を実力でキープしてみせた若き王者は「拳王さんがいたから僕はここまで来れたと思ってます。本当に感謝してます」と素直に語った。

 試合後には革命マント姿の小峠が現れ「俺、なんかお前にだったら勝てる気がすんのよ。マジでな。ということで、俺と革命しようぜ」と挑戦表明したものの、そこへ“待った"をかけたのが北宮。「小峠よ、GHCのベルトはお前みたいに怖さも強さも感じない、前半戦でただはしゃいでいるだけの…おもしろコミックレスラーが挑戦できる安いベルトじゃねえんだよ、コノヤロー」と切り捨てたうえで、「そして、チャンピオン。おめえの手元に今、ベルトがあることを面白く思ってねえ、腹に一物抱えている人間は今日挑戦した拳王だけじゃねえんだよ。2019年はてめえが乗っかる神輿(みこし)の下になって担ぐ気はさらさらねえ」と後輩王者に真っ向から宣戦布告した。

 小峠と北宮には挑戦者決定戦が組まれることが濃厚。風当たりが強くなる一方の清宮ではあるが「どっちが来ても俺は絶対負けません。なぜなら今年のノアの顔は俺だから。2019年、皆さん一緒に駆け上がっていきましょう!」と叫んで年頭後楽園を締めくくった。コール時には大量の紙テープが飛び、興行最後の年頭の誓いにも大歓声。団体再浮上に向けた期待感を一層まといつつ、22歳の若き王者が2019年の方舟マットをけん引する。

【試合後の清宮】
▼清宮「試合後に名乗り出てきてくれましたけど、僕はどちらが来ても絶対に負ける気はしないし、試合の形式は何であろうと、絶対にこのベルトは渡さない。なぜなら、2019年、ノアの顔は俺だからです」

――拳王選手との試合を振り返ると?

▼清宮「試合中の記憶は、今はあまりないんですけど、拳王さんがいたから僕はここまで来れたと思ってます。本当に感謝してます」

――1年前とは立場を変えての試合だったが?

▼清宮「やっぱりこの1年間、拳王さんにリベンジするために、あの人が僕の原動力となったので。1年間ずっと耐えてやってこれたのは、拳王さんが原動力になったからだと思います」

――今後も戦っていく相手になる?

▼清宮「もちろん。僕もこれからずっとやっていく中で、自分自身レベルアップしていきたいなと思ってます」

――挑戦表明した北宮選手からは「神輿を担ぐ気はない」という発言があったが?

▼清宮「でも、僕はここまで自分の足で歩いてきたと思うので。僕も自信は持っているので、次の挑戦者が誰であろうと絶対に負けません。2019年は俺がみんなと一緒に上り詰めたいと思います」

【拳王の話】「だからなぁ! 荷が重いんだよ。あの若造に心に響く試合ができるのかよ? 今日もできたのか…? おい! 俺も誰とでも心に響く試合するぞ? 今日できたのか? だから荷が重いんだよ。でもな…そいつに負けた俺…。これからどうすりゃいいんだよ。分からねえよ…」

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