プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

1/14【大日本】“34万個"画びょう戦で20周年・伊東を返り討ち 高橋がデスマッチ王座V2、木高名乗り

『Big Japan Mortal Combat 2019-Dragon Blood-』東京・後楽園ホール(2019年1月14日)
BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合 観客画びょう持ち込みデスマッチ ○高橋匡哉vs伊東竜二×

 過去最大の34万個を超す画びょうを使った一戦で、高橋が20周年イヤーを迎えた伊東を返り討ち。デスマッチヘビー級王座V2を果たした。試合後、木高イサミが乱入して、デスマッチ王座挑戦を表明し、1・27名古屋での対戦が決定した。

 高橋は昨年の11・11両国で竹田誠志を下し、1年3ヵ月ぶりにデスマッチヘビー級王座を戴冠。今年の1・2後楽園では塚本拓海を破り初防衛を果たした。わずか2週間のインターバルで行われるV2戦。挑戦者は1999年4月デビューで、20周年イヤーを迎えた伊東だ。高橋のほうから「画びょう2万個マッチ」を提案したが、伊東は「全然足りねえんだよ」と観客から画びょうを募り、「過去最大級」の一戦実現を示唆。最終的にこれまで最大だった約4万個を大きく超す「344440個」の画びょうが集まった。

 ゴング早々にリング上に画びょうがばらまかれると、両者はその上でグラウンド戦を展開。それだけで表情を歪ませる。ロープに吊された蛍光灯に王者を叩きつけた伊東は、そこから試合をリード。画びょうが散乱するリングでボディスラムを決めると、バットを画びょうまみれにし、それで高橋をメッタ打ちにした。顔面を画びょうに叩きつけるだけでなく、口に突っ込んで殴り飛ばしたり、頭に振りかけて頭突きをぶち込んだりと攻めに攻める。2人の体には早くも無数の画びょうが突き刺さった状態に。

 さらに、画びょうの数が増えると、リングマットは金色に染まる。互いにドロップキックが空転して転倒すると、それだけでもん絶。丸め込み合戦を繰り広げると、客席からは悲鳴も巻き起こった。そこから勢いに乗った伊東はムーンサルトプレスにいくも、避けられて自爆に。脇腹にも画びょうがブッ刺さる。ここがチャンスと、高橋はドロップキック、串刺しサマーソルトアタックと畳みかけると、倒れる伊東の体に画びょうをばらまき、ダイビングサマーソルトドロップを投下した。

 20周年で負けられない伊東はジャーマンやドラゴンキッカーで押し返すと、巨大な蛍光灯の束を投入。結束するために巻かれたテープ部分にスコップで画びょうを振りかけると、それを倒れる高橋の上に設置し、ドラゴンスプラッシュをお見舞いした。完璧に決まったが、高橋は意地のキックアウト。ならばと伊東はスコップを使って高橋の体を画びょうまみれにし、再びドラゴンスプラッシュの構えに。

 気づいた高橋はパイプイスを投げつけて阻止すると、雪崩式ブレーンバスターでぶん投げる。大量の画びょうが飛び散っても気にせず、ジャーマン、大外刈り、払い腰、ラリアットと猛攻。そのたびに伊東は大量の画びょうに叩きつける。挑戦者の動きが鈍ったところで、高橋は蛍光灯の束めがけてジャックハマーを敢行。粘る伊東を沈めた。

 高橋が伊東を返り討ちにしてデスマッチ王座V2。勝ち名乗りを受けたが、突然、そこにBASARAの1・6下北沢でアゴの骨折から復帰したばかり木高が乱入。ミサイルキックをぶち込むと、画びょうの痛みに苦しみながらもマイクを持ち、「お前ら、待たせたな!」と絶叫した。

 木高は「来月始まる一騎当千、俺もエントリーさせてもらうから。ただ、来月なんだよな。ちょっと待てないっすよね。今月中に高橋匡哉の持つベルトに俺が挑戦します。俺のデスマッチ復帰戦はタイトルマッチで」と2・28後楽園から開幕する一騎当千出場だけでなく、タイトル挑戦まで宣言した。

 怒った高橋は木高を画びょうが散乱するマットに払い腰で投げ飛ばし、「木高イサミ! 勝手に出てきて、勝手に挑戦表明するんじゃねえ! 1ヵ月に3回も(防衛戦を)やるバカ、どこにいるんだよ!」と一旦拒否したが、ここで伊東が「チャンピオンがタイトルマッチから逃げてどうするんだよ!? 俺の挑戦は受けれて、イサミの挑戦は受けれないのか?」と説き伏せると、王者は「月に3回もタイトルマッチやったヤツいるか? 最高じゃねえか。挑戦受けてやるよ。20周年イヤーの伊東さんが言うならやりましょう」と一転して受諾。1・27名古屋でのV3戦が電撃決定した。

 木高が去っていくと、高橋は「今回の伊東竜二20周年はハッピーエンドとはいきませんでしたが、次は25周年にまたリベンジマッチをやりましょう。あと5年間、防衛してやりますから、その時はまた挑戦してきてください。今日はありがとうございました」と改めて伊東にリスペクトを示す。すると、伊東は「次の挑戦は5年後だと? ふざけたこと言ってんじゃねえよ。俺の20周年イヤーは始まったばっかだぞ。強いて言うならば、デビューは4月。まだ19年9ヵ月ぐらいだ」と言い返し、一騎当千優勝からの再挑戦を予告してみせた。

 あくまでも今日は自分が主役だと言い張った伊東は、王者・高橋を先に下がらせると、「軽い気持ちで『画びょうが20万個集まればいいなあ』なんてことを言ったら、34万個も集まってしまいました(苦笑) もうこの時点で34周年記念はやったようなものなので、チャンピオンになって、34年まで防衛し続けたいと思います」と目標を高く掲げる。そして、「いろんな人の思いを受け止めて、自分がベルトを獲るつもりでいました。残念ながら敗れてしまいました…しかし! 先ほども言ったように、伊東竜二の20周年イヤーは始まったばっかりです。これからの巻き返しにご期待ください」と後楽園ホールのファンに約束して、大会を締めくくった。

【高橋の話】「伊東さん、20周年おめでとうございます。20周年なんて簡単に言うけど、簡単にはできることじゃないんですよ。20年前、僕は12歳ですよ? 小学校6年生の頃からずっとデスマッチの第一線を突っ走って、今もなお突っ走ってますからね。いやあ、凄いですよ。まだ伊東竜二を超えられたとは思ってません。ですが、僕はチャンピオンです。そんな簡単に負けるわけにはいきません。今まで活躍してきた先輩方を僕が全員食ってやります。両国で竹田さんを倒して、1・2に塚本さんを倒して防衛して、今日は伊東さんを倒して。次は今月中。あとは大阪と名古屋ぐらいですか。どこでやるかわからないですけど、1ヵ月に3回タイトルマッチをやって防衛したのはいないでしょ? 今日、34万個の画びょうの上で試合をして記録を作って、また1ヵ月に3回目のタイトルマッチをやって防衛して、大日本の歴史に僕がまた記録を刻んでいきたいと思います。その上で、デスマッチファイターで、俺とタイトルマッチをしてやろうという挑戦者を全員倒します。まだまだ高橋匡哉の防衛ロードは始まったばかりですが、これからも高橋匡哉のデスマッチを貫いていきます。あとね、皆さんにお伝えしたいのは絶対に今日のことは真似しないでください。ダメですよ、家で30万個なんて画びょうを買ってやったら。僕らは超人だからできるんですよ。デスマッチファイターは超人ですからね。絶対に真似しないでください」

【試合後の伊東】
▼伊東「みんなが集めた34万個でしたけども、その思いに乗り切ることができず、負けてしまいました。リング上でも言った通り、20周年は始まったばっかりですからね。今年は一騎当千もありますし。で、いつものように、横浜文体、そして両国…全部の会場でトップを目指して、メインを張れるように、これからも頑張っていきます」

――34万個の画びょうがある空間はどうだった?

▼伊東「よく自分らが言っているんですけど、1000個も2000個も変わらねえと。でも、34万になるとまったく違いますね。完全に画びょうのじゅうたんの状態でしたから。どこで受け身を取っても刺さる。そういった点では大変でした」

――高橋選手に負けた敗因は?

▼伊東「1月2日にマイクで圧勝したことですかね? それによって、ちょっと余裕を出してしまった感じがあって。またゼロからのやり直しで、一騎当千優勝して、またあのベルトに辿り着いて見せます」

【木高の話】
▼木高「奇襲作戦が成功しましたね。まあ、どっちがチャンピオンでも関係なかったんですよ。勝ったほうに。もし伊東さんが勝ったら、伊東さんに行ってたしね。高橋が勝ったら、高橋に飛び蹴りするって決めてたんで、どっちでも良かったんですけど。技を間違えましたね。飛び蹴りじゃなかったですね」

――デスマッチ復帰戦がタイトルマッチ?

▼木高「納得いかないですかね? 納得いかないんだったら、いかせるまでですよ。納得いかないなら、納得いかないなりに観に来て、俺にブーイングを浴びせに来てみやがれって。高橋も復帰戦でタイトルマッチが納得いかないんだったら、それだけのものを見せて、俺にかかってくればいいじゃないですか。チャンピオンだったら、伊東さんの言う通り、ドーンと受けろって。本当にそれだけですね。久しぶりの画びょうとか、蛍光灯が散乱するところでの受け身でしたけど、アドレナリンが出てなくても気持ちよかったですね」

――欠場中に竹田選手から高橋選手にベルトが移ったが?

▼木高「例えば今回の画びょう20万個を集めてやるのも、伊東さんのアイディアでしょ? やっぱ発信力に乏しいなって。伊東竜二も竹田もそうだけど、確かに俺は別にベルトを持ってないけど、今でも輝いているし、1月2日のタイトルマッチも見ましたけど、俺は高橋より塚本のほうが輝いて見えたし。なんだろうね、ちょっと足りないんじゃないのと。もうちょっといろいろ考えたほうがいいんじゃないのっていうのが、僕の思うところではありますね。それ以外の人間のほうが僕は輝いて見えるんで。逆に僕が復帰戦でベルトを獲って、一騎当千を面白くしてやりますよ」

プロ格 情報局