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1/27【DDT】ダブル前哨戦で佐々木が竹下に一本勝ち 両国決戦に弾み

『Sweet Dreams!2019』東京・後楽園ホール(2019年1月27日)
○佐々木大輔&HARASHIMAvs青木真也&竹下幸之介×

 両国に向けたダブル前哨戦で、KO-D王者の佐々木が竹下に一本勝ち。試合後には竹下の両親が経営する焼き鳥屋でDAMNATIONのメンバーが無銭飲食する映像まで流して精神的にも揺さぶり、王座防衛に弾みをつけた。

 2・17両国のKO-D無差別級選手権試合「(王者)佐々木vs竹下(挑戦者)」、EXTREME級選手権試合「(王者)青木vsHARASHIMA(挑戦者)」のダブル前哨戦として、佐々木&HARASHIMA組と竹下&青木組がメインイベントで激突した。

 場外戦でペースを握った佐々木は鉄柱やパイプイスを使って竹下の左足に集中砲火。HARASHIMAも青木の関節技に苦しんだものの、ミドルキック合戦で激しく競り合う。ハイキックは相打ちとなったが、水面蹴りで不意を突き、スライディング式の延髄斬りをズバリ。両者大の字となった。

 ここで同時にタッチを交わし、佐々木と竹下がまたも向かい合う。竹下はダイビングエルボードロップを自爆させ、エルボー、ヒザ蹴り、ブレーンバスター式牛殺しと一気呵成に畳みかけた。控えのHARASHIMAが背後から奇襲され、リバースフランケンを狙われたが、これをこらえて肩車の体勢に固定。すると、青木が呼応し、コーナーに昇って、まさかのダブルインパクトを狙う。

 が、佐々木がダイブを阻止すると、HARASHIMAのリバースフランケンが竹下にさく裂。止まらないHARASHIMAは青木を山折りで黙らせ、蒼魔刀を放ったが、不発に終わる。竹下も佐々木をラリアットでねじ伏せ、間髪入れずに佐々木の得意技・クロスフェイスで王者を捕獲する。そして、ファブル(スワンダイブ式サマーソルトアタック)の構えに。

 ギリギリで回避した佐々木はペティグリーからクロスフェイスに絡め取って主導権を奪取。粘る竹下はジャーマンで反攻したものの、佐々木は松井レフェリーとの交錯を狙ってコーナーに押し込んだ。そこにHARASHIMAが串刺し式蒼魔刀で突進。竹下にクリーンヒットしたものの、松井レフェリーもその下敷きになり、リング上は無法地帯に。

 ここぞとばかりに佐々木はパイプイスを持ち込んで殴りつけるが、竹下に避けられてHARASHIMAに誤爆。しかし、竹下のパイプイス攻撃も青木に誤爆してしまった。好機を逃さない佐々木はパイプイスを再び手にして、底板が抜けるほど強烈な一撃を脳天に食らわせると、珍しくジャーマンスープレックスを披露。ミスティカ式クロスフェイスの体勢に。

 これを踏ん張った竹下はひとでなしドライバーをズバリ。クラッチを解かずに変型フェイスバスターを見舞うと、ジャーマンスープレックスで勝負に出る。だが、佐々木はこれを1回転して不時着すると、佐々木式ウラカンラナでクルリ。竹下がさらに丸め込んで切り返したものの、そこにHARASHIMAが蒼魔刀をぶち込む。すかさず佐々木は今度こそミスティカ式クロスフェイスに捕獲すると、そのままクロスオーバーフェイスロックに移行して、竹下からギブアップを奪い取った。

 両国前、最後の後楽園でKO-D王者・佐々木が挑戦者の竹下から一本勝ち。防衛に向けて弾みを付けた佐々木はマイクを持つが、それをHARASHIMAが奪い取る。HARASHIMAは笑顔で「青木さん。2月17日は両国大会、EXTREME戦、どんなルールでもガッチリやりましょう」と宣言。「暑苦しいよ」と返した青木だったが、「お互いのプライドがルールだからな。よし、決定」と応じ、2人で並んでカメラマンのフラッシュを浴びると、リングを去って行った。

 気を取り直してマイクを再び持った佐々木は「おい、竹下。相変わらず弱えな。両国にはお互いのプライドがなんとかだ!」と青木の発言を拝借して大の字の竹下を挑発。さらに、「俺は刺激が足りねえんだよ。寝てんじゃねえよ、聞いてんのか? しょうがねえな。お前の目が覚めるような中継をてめえに見せてやるからよ。寝ながら見とけよ」と通告する。すると、場内のビジョンには、竹下の両親が経営する「やきとり鳥之介」で、DAMNATIONのポーリーと遠藤が無銭飲食し、それに過剰に反応する竹下の母親が中継で映し出された。

 まさかの展開に竹下は呆然。「俺は何を見せられてるんや…。DAMNATION、佐々木大輔、お前らやってくれたな。うちのおかんだけはAbemaTVに流すな」と怒りをあらわにした。それをせせら笑った佐々木は「俺たちを敵に回したのはてめえだけじゃねえ。てめえの家族も隣人も敵だって言おうと思ったけど、てめえの家族にはもう手を出さねえ。ただし、てめえだけは覚悟しとけ」と通告して去っていく。

 試合で敗れた上に、1人リングに残された竹下だったが、歓声を浴びると奮起する。「ついに俺の家族にまで手を出したな。俺はあいつの家族に手を出したりはせえへん。俺は正々堂々、あの佐々木大輔と両国で真っ向からやってやるからよ」と断言。「今日負けたんで、僕から言えることは何もないですけど、とにかく2月17日、両国のメインイベント、最後に立っているのはこの竹下幸之介なんで、皆さん絶対に見にきて、その目に焼き付けてください」と両国での雪辱を誓った。

【試合後の佐々木】
▼佐々木「見ての通りだ。竹下から直接ギブアップだ、ギブアップ。あいつは俺に屈したんだよ。わかったか? 両国でもあいつが『佐々木さん、ごめんなさい。許して』って言うのが聞けるぞ。ちゃんとマイクで拾えよ。全国に流せよ。全国じゃない。全世界だ。あと、青木真也。俺の前から逃げたな。俺の勝ちだ。あいつの持っているEXTREMEのベルトも俺に返せ。そう伝えとけ。質問は?」

――試合後の映像については?

▼佐々木「あいつを精神的にムチャクチャに追い込んでやろうと思ってな。試合が終わった哲哉とポーリーを向かわせたんだよ。ただな、あれはちょっと返り討ちにあった。俺はああいう大阪の女は大嫌いだ。もうあそこには行かねえ。まさかな、ああ来るとは…ちょっと思ってたけど。親父は一言も喋ってなかったじゃねえか」

――ギブアップを奪ったことで両国に向けて自信はついた?

▼佐々木「お互いにもう何をやってくるかわかるし、どこで決めきるか、そこのせめぎ合いではあるけどな。俺は勝負所を絶対に逃さないから。いつでも何でも、どんな手を使ってでも勝つ。あいつはそれが足りないんだよ。イスっていうのはもう手にしたらやる時だよ」

――HARAHSIMA選手とのタッグは?

▼佐々木「どうだったよ? うまくいってなかったか? そう見えたか? 俺は結構うまくいったと思うけどな。ただ、最高に気分は悪かった。今もずっとゲロを吐きそうだ。合わないな。空気が合わない。空気を吸っているだけで、ゲロを吐きそうになった。今も吐きそうだ。お前もHARASHIMAが嫌いだろ? 俺は大嫌いなんだ、ああいうヤツが。タッグ結成はもう2度とないな。誰だ、こんなのを組んだのは」

【HARASHIMAの話】「まず単純に試合は、佐々木とは絶対に組まないけど、組んでみたら弱いチームじゃないなとは思いましたね。まあ、レアなケースですね。青木選手に関して言えば、今日もサブミッションの感覚は凄いし。でも若干、前回戦った時よりはプロレス的な技に寄ってきている部分を出しているのかなと思いましたね。どれだけの技をこれから出すのか、どれぐらい引き出しがあるのかわからないですけど、前よりも少し幅の広さを感じましたね。もう次は両国だと思うので。EXTREMEのルール、今日はわからなかったですけど、プライドがルールって言ってたので。十分プライドを持って、どんなルールでも戦いたいと思います」

【試合後の竹下】
▼竹下「クソ。カリスマ・佐々木大輔。何度も戦ってきている。シングルマッチも、タイトルマッチも、タッグ選手権でも、何回も戦ってきている。でも、家族にまで手を出されたのは初めてや。やきとり鳥之介、お父さんが毎朝何時に起きて、あの焼き鳥1本1本を仕込みしてると思ってんねん。それをあんだけ…。串、メチャクチャたまってたぞ。あんなに食って食い逃げするって、DAMNATION、遂にやってくれたな。まあ、両国で佐々木大輔にリベンジすれば、チャンピオンにもう1回なれば、その朗報を聞きつけたたくさんのお客さんたちがやきとり鳥之介に行ってね、あのポーリーと遠藤が食い逃げした分をお支払いしてくださると思いますんで。何としても、このベルト(6人タッグ)ともう1個、俺の腰にはKO-D無差別シングルのベルトを。まずは2冠王になって、誰がDDTの中心に立って、一番前で引っ張ってるのか、証明したるんで、楽しみにしてください」

――結果的には負けてしまったが、佐々木選手の力はどう感じた?

▼竹下「ぶっちゃけ、今日はタッグなんで。タッグとシングルは全然違うんでね。パートナーとの相性とかもありますし。今日は青木選手と初タッグでしたけど、よくタッグチームは1+1は2じゃないと。3とか4とか5。大きいと10、100ってなっていって戦うんだと僕は若手の時にいろんな先輩方から教えてもらいましたけど、今日は完全に1+1は1でしたね。今日はお互いに個の戦いでした。でもね、竹下&青木組っていうのは、いろんなタッグのベルトを狙っていけるチームになる伸びしろがヤバいですよ。伸びしろだけはあります。まだ1+1は1の状態ですけど、伸びしろだけはあるんでね。まあ、機会があれば、KO-Dタッグだけとは言わず、もっと全団体のタッグのベルトを狙える伸びしろだけはありました」

【試合後の青木】
――タッグでの前哨戦となったが?

▼青木「竹下任せ(笑)」

――HARASHIMA選手との戦いに手応えは?

▼青木「ないね。ない。久々に痛かったなあ、プロレスで」

――最後は「お互いのプライドがルールだ」と表明したが、どういうイメージ?

▼青木「お互いの思いを、お互いが妥協点なく持ち込むような形になるんじゃないかなと思います」

――自分にとっての戦いというのが以前話していた「強いDDT」に繋がると?

▼青木「強いDDT、戦いのあるDDTに」

――今日の試合は違っていたと?

▼青木「今回もよかったんじゃないの? 試合自体は。竹下、食い逃げされたの? 何かいいね。『行けばご馳走してくれるって聞いたんですけど』みたいな。いいね。行けばファンの人がご馳走してくれる居酒屋とか、よくあるって聞くから」

――佐々木選手の印象は?

▼青木「あんなのカリスマじゃないだろ? カリスマに失礼だよ。カリスマっていのは尾崎みたいなことを言うんだから。カリスマに失礼だよ。ごついとかヤバいとかと一緒で、軽々しく使うんじゃない。以上」

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