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2/17【全日本】1年ぶり3度目の対決制す 王者・岩本がTAJIRI突破で3年連続決勝進出

『2019 EXCITE SERIES』福岡・博多スターレーン(2019年2月17日)
「2019 Jr.BATTLE OF GLORY」Aブロック公式戦=○岩本煌史vsTAJIRI×

 岩本が1年ぶり3度目の対決となったTAJIRIを突破。3年連続の決勝進出を決め、2年ぶりV2に王手をかけた。

 世界ジュニア王者としてリーグ戦に臨んだ今年、岩本は3勝1敗の首位タイで最後の公式戦を迎えた。相手は同じく3勝1敗のTAJIRI。これまで2度シングル対決(2017年8・11博多、2018年2・25大阪)し、1勝1敗のイーブン。1年ぶり3度目の一騎打ちが優勝戦の切符をかけた状況で実現した。

 昨夏、ひと夏のかげろうを結成し、ジュニアタッグリーグ戦に優勝した二人は解散した今なお固い絆で結ばれている。直前会見では口を揃えて「戦いたくない」と発言していたように、序盤は互いにやりにくさを隠せない慎重な出足となった。

 だが、中盤に差しかかったあたりで吹っ切れたか、両者は弾かれたように激しいせめぎ合いを展開した。先に主導権を握ったのはTAJIRI。岩本の首に照準を絞って執ようなまでのスリーパー地獄に引き込む。そのたびに岩本が逃れても、体重を浴びせながら絞め上げたり、胴締め式で捕らえたりとバリエーション豊かに岩本を消耗させた。

 しのいだ岩本は一本背負いで逆襲。体勢が崩れたものの、TAJIRIが脳天から突き刺さって大きなダメージを与えた。TAJIRIの反撃もハンドスプリングエルボーを回避しての大外刈りで遮断した。が、ドラゴンスープレックスを押し潰されて回転十字固めで丸め込まれ、またも胴締めスリーパーに捕まってしまう。逆転を狙った孤高の芸術もグリーンミストで食い止められ、バズソーキックを食らうピンチを迎えたが、王者の意地で3カウントを許さず。スリーパーに捕まってもトップロープを蹴って押し潰すと、後方回転してガッチリと押さえ込んで3カウントを奪った。

 1年ぶり3度目の対決でTAJIRIに勝利した岩本が4勝1敗・勝ち点8で公式戦全日程を終了。Aブロック1位で3年連続となる優勝戦進出を決めた。2年連続でTAJIRIと最後の公式戦で対決し、昨年に続いて今年も勝利。「本当にやりたくなかった。もっとここぞっていうシチュエーションに高め合って、そこで巡り合いたかった」のが本音だが、ここ博多はTAJIRIとシングルで初対決した場所。対戦するたびに進化をみせられた自負もあり、「TAJIRIさんと初めてシングルマッチやったのも、ここ博多スターレーン。今日、最後の博多スターレーンでジュニアのリーグ戦Aブロック最終戦で、また同じ地でTAJIRIさんと。これは意味がないはずがない。俺は博多スターレーン最後、TAJIRIさんとやれてよかった」と前向きにとらえた。

 これで2年ぶり2度目の優勝にあと一つと迫った。「せっかくAブロックの強敵たちに勝ってきたんだ。優勝しないわけにはいかない。必ず優勝するぞ。全日本プロレスジュニアを俺が先頭立って上げていくんだ」と言い切った岩本。そこにはリーグ戦を通じて「一つじゃない、二つや三つ強くなって経験も上げた。このリーグ戦、意味がありすぎる」と収穫を得ることができたからだ。あとはBブロックからの進出者を待つのみ。全日ジュニアの不動のトップとなるためにも、岩本はシングル2冠を何としても成し遂げる覚悟だ。

【岩本の話】「これで決勝進出。開幕戦、1敗してから、もう崖っぷち、あとがない状態。俺はこれをモノにしたぞ。一つじゃない、二つや三つ強くなって経験も上げた。このリーグ戦、意味がありすぎる。そして去年同様、最終戦がTAJIRIさん。ホントに揺さぶりとか関係なしに、公開記者会見で言ったことが本音です。本当にやりたくなかった。やりたくなかった。もっとここぞっていうシチュエーションに高め合って、そこで巡り合いたかったっていう気持ちも正直ある。でもこれも運命なんで、TAJIRIさんと初めてシングルマッチやったのも、ここ博多スターレーン。今日、最後の博多スターレーンでジュニアのリーグ戦Aブロック最終戦で、また同じ地でTAJIRIさんと。これは意味がないはずがない。俺は博多スターレーン最後、TAJIRIさんとやれてよかった。去年やった時も、初めてここでシングルやった時も、俺は変わってきたぞってTAJIRIさんに胸張って言える。せっかくAブロックの強敵たちに勝ってきたんだ。優勝しないわけにはいかない。必ず優勝するぞ。全日本プロレスジュニアを俺が先頭立って上げていくんだ。あと一つ、あと一つ。よし」

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