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3/6【NOAH】GHC王者・清宮と桜庭和志の公開練習が実現 3・10丸藤戦へ“変型フェイスロック・改"習得

 GHCヘビー級王者の清宮海斗と桜庭和志の公開練習が6日、都内で実現。清宮が得意とする変型フェイスロックに桜庭流の改良がほどこされ、若きGHC王者が3・10横浜文体大会の丸藤正道戦へ収穫と刺激を得た。

 横浜文体大会まで4日。前哨戦で丸藤の徹底した腕殺しや足殺しにさらされてきた清宮が弱点克服のために、“格闘技界のレジェンド"の門を叩いた。ノアの親会社となった『リデット・エンターテインメント社』との親交も深い桜庭との公開練習が東京・目黒の格闘技ジム『ナチュラルナイン』で実現した。

 「清宮選手が練習に来る…って聞いて『骨折したばかりだけど大丈夫かな?』って思って」とプロ野球・日本ハムの清宮幸太郎を引き合いに出して報道陣を笑わせた桜庭だったが、格闘技経験のないまま18歳でノア入りした清宮にタックルの切り方、潰し方から丁寧に指導。清宮が課題に感じていた「相手にグラウンドで自由を奪われた際の対処方法」なども解説しつつ、スピード感あふれる動きで手や足、そして首を極める“一連の流れ"を次々に繰り出し、清宮も関節技の最高峰を“体感"した。

 そして清宮が得意とする“変型フェイスロック"(※名称未定)にも桜庭流のアレンジが加えられた。相手の腕に巻き付くのではなく、抱えるような形になる清宮開発の変型フェイスロックを「相手の腕が太かったりすると、自分の腕が(相手の腕の中に)入っていかないんで、理にかなってる」と評価した桜庭は、「急所を絞める」フェイスロックの極意を解説しつつ、スタンド状態からヒザ蹴りを織り交ぜて胴締め状態に持ち込み、相手の両腕の自由を奪う一連の流れも授けた。

 練習を終えた清宮は「上半身の力だけじゃなくて、全身の力を使って締める…という極め方を教えていただきました。今までは力ずくで絞めてたんですが、しっかりポイントを押さえる…というのを今日は教えていただけました」と“変型フェイスロック・改"の習得に手応え。「(桜庭は)普通の人が考えられないような、いろんなアイディアを持ってるんだな…って、今少しの間、練習しただけで思いました。アドバイスを受けられること自体、普通じゃありえないことだと思うんで、今日いただいたアドバイスを大事にしていきたいなと思います」と大舞台での丸藤戦へ決意を新たにした。

 一方の桜庭は、ノアと公に関係したのは初めて。方舟マットの印象を「杉浦貴!って感じで。杉浦さんとは一緒に練習したりとかしてました。『白いパンツだけはやめろ』と(笑)」と“桜庭節"で報道陣を笑わせたが、将来的なノア参戦について問われると「それはもう。今は『QUINTET』があるんですけど、そことの兼ね合いで時間が合えば。もうちょっとだけ…もうちょっとだけ、ぜひ」と前向きな姿勢もみせていた。

 公開練習後の清宮、桜庭の詳細コメントは以下の通り。


【公開練習後の質疑応答】

▼桜庭「いやぁ、清宮選手が練習に来る…って聞いて『(※プロ野球・日本ハムの清宮幸太郎選手は)骨折したばかりだけど大丈夫かな?』って思って(笑)」

▼清宮「…(笑)」

――まず桜庭選手に教えを請おうと思った経緯を

▼清宮「(丸藤との)前哨戦で関節技を極められることが多くて、そこは僕の弱点だったんで、関節技のスペシャリストである桜庭さんを肌で感じて、そこを克服したいなと思って今日は練習をつけていただきました」

――何を学べた?

▼清宮「今、実戦形式でやらせていただいて、体でビシビシ感じることができたので、試合内での動きですね。今日習ったことを、リング上で出せるようにやりたいな、と思います」

――桜庭選手は清宮選手と練習してみて?

▼桜庭「大きいですね…(笑) まぁ関節技はポイントさえ覚えてしまえば。あとは腕とか足とかを単に取るんじゃなくて、背筋とか全身の力を使って取るので。腕十字でも腕だけの力で取ってるんじゃなくて、背筋とか体のあらゆる筋肉を使ってるんで、全身の力を使って取るように心がければ、いくら体重差があっても取れると思うんで」

――今日はフェイスロックの手ほどきを、どの辺にポイントを置いた?

▼桜庭「フェイスロックは人間の急所、ポイントを突けば痛いんで。ここらへん(額)は押しても我慢できるんですけど、ここらへん(鼻の下やアゴ)は我慢できない。そのポイントを押さえてやったほうがいいんじゃないかな…と」

――腕に巻き付かないで、抱えるような形になる清宮の変型フェイスロックについて?

▼桜庭「やっぱり相手の体が大きかったり、腕が太かったりすると、自分の腕が(相手の腕の中に)入っていかないんで『理屈にあってんなあ』とは思いましたね」

――今回の練習で、その変型フェイスロックをどう改良した?

▼清宮「詳しくは言えないですが、"逃げられない形"のチキンウイングフェイスロックを教えていただけました。あとは今までは力ずくで絞めてたんですが、しっかりポイントを押さえる…というのを今日は教えていただけました」

――胴締め版では足を使って両腕の自由も奪っていたが?

▼清宮「そうですね。上半身の力だけじゃなくて、全身の力を使って締める……という極め方を教えていただきました」

――桜庭選手は清宮選手の試合を見たことがあった?

▼桜庭「あぁ、あんまり僕は試合を見ないので…(笑) 昔のK-1とかしか見ないんで(笑) でもちょっとだけ、今日練習があるってことで、短い動画で見ました。その時、このチキンウイングフェイスロックは理にかなってるな…って思いましたね」

――桜庭選手はノアに未参戦だが、ノアへの印象は?

▼桜庭「印象……杉浦貴!って感じで。杉浦さんとは一緒に練習したりとかしてました。『白いパンツだけはやめろ』と(笑)」

――ノアに逆に参戦してみたい気持ちというのは?

▼桜庭「それはもう。今は『QUINTET』があるんですけど、そことの兼ね合いで時間が合えば。もうちょっとだけ…もうちょっとだけ、ぜひ」

――清宮選手は23歳だが、長く現役を続けていくうえでのアドバイスがあれば

▼桜庭「体のケアじゃないですかね。今、若い選手と一緒に練習していても、練習が終わるとみんなシャワー浴びるんですよ。ちゃんとストレッチとかやって、終わったとのケアをすれば、続けていけると思うんですけど…。そのうえで治療に行ったり、試合前のウォーミングアップをやったり、クールダウンをやったり」

――清宮選手は桜庭和志に対する印象は?

▼清宮「うーん…IQレスラーっていうイメージは凄いあって、普通の人が考えられないような、いろんなアイディアを持ってるんだな…って、今少しの間、練習しただけで思いました。アドバイスを受けられること自体、普通じゃありえないことだと思うんで、今日いただいたアドバイスを大事にしていきたいなと思います」

――MMAの道場などに行ったことは?

▼清宮「ないですね。ノアに入ってから、道場でスパーリングをしたり…という形で。これを機に出稽古も? はい! 新しいことにどんどん刺激をもらっていきたいなと思います」

▼桜庭「面白いですよ、関節技は。今度『QUINTET』出てくださいよ(笑) ノアチームで。体重でダメか…」

――丸藤のパーフェクトキーロック対策は?

▼清宮「皆さん来ていただく前に教えていただいたんですが、あの技は完璧に極まってしまうと逃げられないっていうことなので、技が極まる前に動いて対処するしかない、ということを教えていただきました」

プロ格 情報局