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4/3【WRESTLE-1】イケメン号泣でW-1に別れ 夢の海外へ「行ってきます!」

『WRESTLE-1 TOUR 2019 CHERRY BLOSSOM』東京・後楽園ホール(2019年4月3日)
黒潮“イケメン"二郎壮行試合 ○黒潮“イケメン"二郎&征矢学vsペガソ・イルミナル&カズ・ハヤシ×

 イケメンが壮行試合でカズを撃破。号泣しながら、「俺はまだまだ強くなりたい! そしてもっともっと世界で有名になりたい! その夢を追いかけて、一度行ってきます!」と約5年間所属したW-1に別れを告げた。

 2014年7月にW-1に入団したイケメンは、陽気なキャラクターと無鉄砲なファイトを武器にいつしか団体をけん引する立場になった。しかし、3・21大田区でW-1王者のT-Hawkに敗退。これで1つの区切りをつけたイケメンは「ずっとどっかの団体に所属して、1人で冒険ということが一度もないプロレス人生。プロレスの旅に一度出てみようと思います」と新たな一歩を踏み出す決意を固め、W-1退団を表明し、「アメリカで一番でかい団体でチャンピオンになりたい」と目標を掲げた。

 今宵が所属としてのラストマッチ。壮行試合ではかつてワイルド-イケメン論争を繰り広げた征矢と初タッグを結成し、カズ&ペガソ組と対戦した。

 大声援を受けてイケメンが登場すると、場内は応援ボードで埋め尽くされる。入場曲『HELLO』を最後まで目一杯使って場内を所狭しと走り回ると、早くも「イケメン」コールの大合唱となった。感傷的なムードは皆無。イケメンはコーナーで倒立し、足を開いて手拍子を煽ると、神林レフェリーを担ぎ上げて強引に真似させる。さらに、征矢やカズやペガソまで歓声に後押しされて倒立で続いた。

 その後もイケメンの時間が続く。先発を買って出ると、リング内を応援ボードを掲げて練り歩く。自らペガソに握手を求めると、応じた瞬間に腕を捻り上げ、ジャケット式ナックルパートなどを浴びせた。初のタッグ結成となった征矢とのダブルチョップもクリーンヒット。一緒にポーズを作ってフラッシュを浴びる。

 明るいムードをカズが変える。しつこく控えに回ったイケメンを襲撃すると、「お前の技を全部受けてやる」と猛アピール。それに呼応したイケメンがミサイルキックを放つが、カズは無慈悲に避けて自爆させた。ペガソも厳しい攻撃で続き、イケメンをいたぶる。

 しかし、普段は自己主張の強い征矢が献身的にアシストに回って試合を立て直すことに成功。いい場面で再びイケメンがリングに飛び込んだ。カズをジャケット式ナックルパートでメッタ打ちにすると、アラビアンプレスを投下する。一度は阻止されながらも、征矢の援護射撃を受けて、華麗にケブラーダでダイブ。またまた「イケメン」コールを巻き起こした。

 引かないカズも一回転式バックドロップなどで猛攻に出るが、イケメンも止まらず。トラースキックをぶち込むと、ハンドスプリング式レッグラリアットをドロップキックで撃墜し、イケメン落としを敢行した。征矢もワイルドボンバーでペガソを排除して勝負をイケメンに託す。イケメンはバズソーキック、イケメンスラッシュでカズを蹴りまくると、万感の思いを込めてムーンサルトプレスを見舞い、壮行試合を自らの勝利で締めくくった。

 場内は大きな「イケメン」コールに包まれる。笑顔を崩さないイケメンは「なんて言っていいかわからないけど…本当にありがとう!」と観客にあいさつすると、「俺はきっとW-1で会社に一番迷惑かけました。リングの中でも外でもいろんな人に頭を下げさせた。そんな俺を切らないで最後まで可愛がってくれて本当にありがとうございました」とカズに頭を下げた。

 「なんかみんな俺が泣くのを期待してたって思うけど、俺泣かないよ」と強がったイケメンは、「こんな俺を応援してくれて本当にありがとうございました。俺はまだまだ強くなりたい! そしてもっともっと世界で有名になりたい! その夢を追いかけて、一度行ってきます」と観客にも惜別のメッセージを送った。

 デビュー前からずっと一緒だった土肥孝司をリングに招き入れ、かつて「夢」として語り合った「後楽園ホールのメインでの一騎打ち」を改めて約束。ここでイケメンはついに号泣する。土肥に「こんなにたくさんの人がお前のことを愛してくれてるんだぞ。最後、しっかりあいさつして帰りなさい」とゲキを飛ばされたイケメンは、「なんで俺ひとりで出て行くのに泣くのおかしいでしょ?」とこぼしながらも、「本当に本当にこれしか言えないけど…W-1ありがとう!」と最後まで何度も感謝の言葉を口にしていた。

 『HELLO』が流れる中、カズや征矢と握手を交わす。四方の客席に深々と頭を下げると、名残を惜しみながら花道を下がっていく。すると、ここでずっと反目してきた芦野祥太郎が登場。イケメンと抱擁を交わし、最後に旅立つライバルの背を押した。

 今後の予定はまだ白紙だが、ひとまずイケメンは明日から短期的ながらアメリカに旅立つ予定となっている。「本当にこれから冒険が待ってますからね。俺は負けないで頑張ります」と意気込んだイケメンは、「自分で新しいプロレスを、プロレスの旅を始めて、いろんなことを見て、いろんなことから刺激をもらって、自分を成長させて。必ずみんなに認めてもらえるようなプロレスラーになって…」と視線を前に向けた。

 さらに、「このリングに次は、誰か…若手かもしれないし、その時のチャンピオンかもしれない。誰かの敵として、強い敵として、このリングに帰ってきたいと思ってます」と外敵での凱旋まで口にして決意をあらわに。その上で、「その時までどうか見ててほしいです。俺のことを、黒潮“イケメン"二郎…樋口壮士朗かもしれない。まだ何もわからないですけど、とにかく見ててほしいです。とりあえず、明日からアメリカに行ってきます」と思いの詰まったW-1のリングに一旦別れを告げた。

【試合後のイ征矢&イケメン、カズ&ペガソ】
※カズ、ペガソ、征矢がコメントブースでイケメンを出迎えると

▼カズ「頑張れ。すっげえどれだけ大変なことか、もしかしたら、お前は想像できてないかもしれない。そのぶん、絶対強くなるから。レスラーとしてだけじゃなくて、人間としても絶対強くなるから。新しいイケメンを見るのを楽しみにしています」

▼イケメン「本当にありがとうございました。本当にありがとうございます」

※イケメンは頭を下げてカズと握手。カズが去っていくと、今度は征矢と握手する

▼イケメン「本当にありがとうございます」

▼征矢「引退するわけじゃないんで。またどこかでプロレスやろうぜ」

▼イケメン「よろしくお願いします。ありがとうございます」

※征矢が去っていく

▼ペガソ「短い間だったですけど、ありがとうございます」

▼イケメン「最後、お前だと全然泣けないな(笑)」

▼ペガソ「でも、またどっかでお会いしたいです」

▼イケメン「そうだな。本当にありがとう。マジでありがとう」

※ペガソもいなくなり、イケメン1人になる

▼イケメン「W-1には6年か5年か。6年しかいなかったですけど、その6年が濃すぎた。思い出が多すぎますね。でも、たぶんもっとこれからいろんなことが待っていると思います。俺はこのW-1を離れると自分で決めました。自分で決めて、自分でここを離れます。だから、俺を引き止めてくれたW-1の人たちに『あいつ頑張ってんな。あいつ大きくなったな』ってしっかりと思ってもらえるようなプロレスラーで、これからもっともっと上り詰めなきゃいけないと思ってます。本当にこれから冒険が待ってますからね。俺は負けないで頑張ります。W-1でもなく、SMASHでもない、WNCでもない。自分で新しいプロレスを、プロレスの旅を始めて、いろんなことを見て、いろんなことから刺激をもらって、自分を成長させて。必ずみんなに認めてもらえるようなプロレスラーになって、このリングに次は、誰か…若手かもしれないし、その時のチャンピオンかもしれない。誰かの敵として、強い敵として、このリングに帰ってきたいと思ってます。その時までどうか見ててほしいです。俺のことを、黒潮“イケメン"二郎…樋口壮士朗かもしれない。まだ何もわからないですけど、とにかく見ててほしいです。とりあえず、明日からアメリカに行ってきます。以上です。本当にありがとうございました」

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