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4/25【全日本】岡林との激闘初シングル制す 宮原が2年連続決勝進出で初V王手 「29日、歴史変えるぞ」

『2019 Champion Carnival』東京・後楽園ホール(2019年4月25日)
「2019 Champion Carnival」Aブロック公式戦=○宮原健斗vs岡林裕二×

 宮原が岡林とのシングル初対決を大熱戦の末に制して5勝目。勝ち点10でAブロック首位通過を決め、初優勝と18年ぶり史上7人目の三冠王者による春の祭典制覇に王手をかけると、決勝に向けて「29日、歴史変えるぞ」と予告した。

 4年連続で三冠王者としてカーニバルに臨んだ宮原だが、最終公式戦を迎えるまで険しい道のりとなってきた。勝ちと負けを交互に繰り返し、気づけば3敗。それでも前夜の長岡大会で崔を撃破し、首位の岡林、ディランと1点差の状況まで何とか追い上げてきた。

 最後の相手は大日本・岡林。注目のシングル初対決が春の祭典で実現した。まずは岡林が動く。強烈なショルダータックルで場外に叩き落とすと、リングサイドの観客に見せつけるように、逆水平やハンマーパンチを連打。宮原に鉄柵に投げつけられても止まらず、またもやショルダータックルをぶち込む。直撃を受けた宮原は反対側の鉄柵外まで吹き飛ばされた。

 その後も岡林ペースは続く。逆水平やハンマーパンチで何度も胸板を射貫きつつ、腰攻めを展開。長時間、逆エビ固めで絞め上げると、場外ではアルゼンチンバックブリーカーに捕獲し、そのままリングサイドを行進して場内をどよめかせた。

 反撃の糸口が掴めない宮原は串刺しラリアットを食らってしまうが、連発を狙う岡林を追尾して串刺しジャンピングエルボーをグサリ。ブレーンバスターで投げ飛ばしてやっと逆襲に転じる。後頭部への串刺しブラックアウト、ジャーマン、ブラックアウトと猛ラッシュ。岡林もパワースラムやショートレンジラリアットなど大技攻勢で押し返すが、パワーボムは宮原がフランケンシュタイナーで返り討ち。二段階式ジャーマンでぶん投げた宮原はシャットダウンスープレックスを仕掛けるべく、岡林の腕を絡み取りにいく。

 しかし、力ずくで振り払った岡林は左右のラリアットを振り抜いて大逆転。ブラックアウトをキャッチしてパワーボムで黙らせると、絶叫とともにフルスイングのラリアットをぶち込む。直撃を受けた宮原は豪快に吹き飛んだ。

 決定的場面に場内が沸騰する中、岡林はゴーレムスプラッシュで仕留めにかかるも、宮原はギリギリでヒザを突き立てて迎撃。ピンチをチャンスに変える。不死身の岡林はムクリと立ち上がって突進してきたが、宮原は狙いすましたスタンディング式ブラックアウトをグサリ。屈しない岡林はダウンを拒否し、なおもラリアットを狙ってきたが、もう1発、2発と宮原はスタンディング式ブラックアウトをねじ込むと、今度こそシャットダウン式スープレックスを敢行し手3カウントをもぎ取った。

 大熱戦となった岡林との初シングルに激勝。宮原が逆転通過を決め、2年連続の優勝戦進出を果たした。岡林に声をかけ、ピッサリポーズで健闘を称えた宮原は「ついに優勝決定戦の切符を手に入れた。三冠チャンピオンがこのチャンピオン・カーニバルを制したのは数十年前のことらしい。その記録を破るのは俺しかいねえだろ? みんなも薄々気づいているでしょ? この男なら何か全日本プロレスの歴史を塗り替えてくれるんじゃないかって。みんな薄々気づいているでしょ? 俺はとっくに気づいている!」とマイクで言い切り、Aブロック公式戦最終日を「最高」の雄叫びで締めた。

 あとはBブロック進出者を待つのみ。自身の初優勝、そして18年ぶり史上7人目の三冠王者による制覇まであと一つと迫った。希望する決勝の相手については「俺からは口にしない。ファンの人が誰を望むのか? 声を大にして28日まであげていただければいいんじゃないですか?」と明言を避けたものの、「岡林裕二に勝ってるんだから、優勝決定戦で俺が優勝しなきゃダメだろ?」と優勝を誰にも譲る気はない。「俺は歴史を変える男だ。数十年と歴史が変わっていないのは当たり前だ。俺が全日本プロレスにいない歴史なんだから。俺というスーパースター、カリスマが現れたんだ。その歴史は今年変えられるためにあるんだ。俺が打ち破るために叶えられなかった夢が記録だ。29日、歴史変えるぞ」と高らかに宣言した。

 一方、3敗目を喫し、勝ち点9止まりに終わった岡林は決勝進出ならず。悔しさをあらわにしたが、それでも7年ぶり2度目のカーニバルを「負けはしましたけど、本当に得るものがいっぱいあった。得るものだらけ。勉強になった。チャンピオン・カーニバルに出場する前の俺と、出場したあとの俺は違うんで」と前向きに捉えると、「またやるぞと。このままじゃ終わらんぞと言いました、俺は。次やったらわからないですよ。俺が勝つかもしれんし。絶対勝ちます」と宮原へのリベンジも見据えていた。

【試合後の宮原】
▼宮原「勝ち取った。切符を勝ち取ったぞ。早くもAブロック、この俺が切符を掴んだ。誰だ? 28日、誰が来る?」

――決勝の相手に誰を望みますか?

▼宮原「俺からは口にしない。ファンの人が誰を望むのか? 声を大にして28日まであげていただければいいんじゃないですか? あとは腕次第か。みんなの腕次第だ。ただし、岡林裕二、とんでもないヤツだ。とんでもないヤツでした。パワーファイターはたくさんいる。ただ、あんな顔でプロレスができる人間っていうのはいない。凄い人間だ。初対決して、こうやって刺激を受ける選手っていうのはここ最近なかった気がする。その岡林裕二に勝ってるんだから、優勝決定戦で俺が優勝しなきゃダメだろ? 俺は全日本プロレスの歴史を変える男だ。今日、リング上でも言った通り、見ている人も薄々気づいているはずだ。こいつが何かやってくれるんじゃないかって。俺は歴史を変える男だ。数十年と歴史が変わっていないのは当たり前だ。俺が全日本プロレスにいない歴史なんだから。俺というスーパースター、カリスマが現れたんだ。その歴史は今年変えられるためにあるんだ。俺が打ち破るために叶えられなかった夢が記録だ。29日、歴史変えるぞ。28日! 誰が来る?」

【試合後の岡林】
▼岡林「負けた。悔しい。本当に悔しい。チャンピオン・カーニバルに優勝して、関本大介に挑戦したいと思ったけど、できなかった。本当に悔しいわ。まあ、俺にとってこのチャンピオン・カーニバルは本当に意味のある大会やった。本当に意味のある大会やった。もう得るものだらけ。得るものばっかり。勉強になった。日々勉強。本当に凄い選手ばっかりやし、大日魂を持って挑戦したけど、優勝できんかった。でも、芯は大日魂で挑んだ。挑戦した。大日魂は俺、消えてへんぞ」

――ここから気持ちを改めて関本選手に挑戦する?

▼岡林「まあ、毎回言っていることですけど、切り換えて。負けはしましたけど、本当に得るものがいっぱいあった。得るものだらけ。勉強になった。チャンピオン・カーニバルに出場する前の俺と、出場したあとの俺は違うんで。確実に違う。この気持ちでいけば絶対勝てる。関本大介に絶対勝てる。5月5日、文体。大日魂を持って、お互い戦います」

――三冠チャンピオンである宮原選手との一戦はどうだった?

▼岡林「さすがチャンピオンですよ、本当に。力だったら俺のほうが全然上ですけど。技的なもんもそんな変わらんし。やっぱり何が違うって、チャンピオンの器、オーラ、いろんなもの。やっぱりチャンピオンになると、いろんなものが備わってきますからね。それにやられた。気持ちで俺は絶対負けてないと思ったけど、気持ちもたぶん上回っていた、少し」

――試合後に言葉を交わしていたが?

▼岡林「またやるぞと。このままじゃ終わらんぞと言いました、俺は。次やったらわからないですよ。俺が勝つかもしれんし。絶対勝ちます。本当に2回目で。チャンピオン・カーニバルに7年前に出場して、7年前は何もできんかった。正直、何もできんかった。でも今、出て、爪跡も残したと思うし、得るものもいっぱいだった。これからの岡林裕二にご期待ください。もっともっと上を目指すんで。ありがとうございました」

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