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【WRESTLE-1】W-1中心世代が覚悟の熱闘 稲葉が芦野撃破で復活狼煙、土肥4ヶ月ぶり復帰

『WRESTLE-1 TOUR 2019 TRIUMPH』東京・後楽園ホール(2019年5月3日)
○稲葉大樹&土肥孝司vs羆嵐&芦野祥太郎×

 「イケメン退団」余波を引きずるW-1で、“W-1中心世代"4人が覚悟の熱闘を展開。稲葉が芦野を下して復活の狼煙を上げ、4ヶ月ぶりとなった土肥も復帰戦を勝利で飾った。

 4月の後楽園大会で中心選手だった黒潮“イケメン"二郎が退団。「俺たちは残された人間じゃない。W-1に残りたくて残った人間だ」とマイクで熱く訴えた芦野が、殻を破りきれない稲葉に奮起を促し、ユニットの枠を超えて団体活性化を誓った。そこへ左手骨折で欠場していた土肥が4ヶ月ぶりに復帰。羆嵐も加わり、現W-1“中心世代"の覚悟を込めたタッグマッチが5月後楽園のセミファイナルで組まれた。

 久々のリングとなった土肥が、芦野&羆嵐の“Enfants Terribles"(ET)コンビに捕まる展開が続いた。土肥が脱出しても、ETコンビは止まらずに稲葉へと殺到し、羆嵐は巨体投下のダイビングセントーンまで見舞って場内をどよめかせた。

 それでも戦況をひっくり返したのは、復帰戦となる土肥。稲葉が羆嵐を振り切るや、逆に土肥がセントーンを羆嵐に投下してお株を奪い、逆水平とエルボーの交互乱打を見舞う。元相棒でもある羆嵐も串刺し攻撃の追尾合戦に持ち込んで意地を張り合ったものの、土肥が強烈な串刺しラリアットで制してみせた。ならばとETコンビは二人がかりの合体式セントーン、前後からエルボースマッシュ&エルボーを交互に見舞って人間サンドバック状態にしたものの、土肥も相手方をことごとくハーフネルソンで投げ捨てて稲葉につなぐ。

 燃える稲葉も芦野相手に極反り卍固めとアンクルロックの切り返し合戦を展開したものの、制したのは芦野。自ら寝転んで自由を奪い、ギブアップ寸前にまで追い込んだが、土肥のカットが間に合う。さらに土肥は羆嵐を芦野の上に投げつける人間爆弾攻撃を見舞い、返す刀で強烈なランニングニーリフトを芦野にぶち込んだ。

 それでも崩れない芦野は稲葉、土肥をことごとくジャーマンで投げ捨てて逆襲。稲葉をロコモーション式のジャーマン3連発で一気に追い込んだ。稲葉もギリギリで肩を上げて場内はイナバコールが響く。構わず芦野はTボーンスープレックスで投げつけて仕留めにかかったものの、土肥のカットが間に合って場内もさらに熱を帯びた。

 フィニッシュを予告した芦野は、雪崩式Tボーンスープレックスの構えに入ったものの、土肥が駆けつけて阻止。逆に芦野をパワーボムの要領で抱え上げるや、コーナー上から稲葉も頭突きを見舞い、そのまま土肥がハイアングルのパワーボムをズバリ。好機とみた稲葉がタイガースープレックスホールドでニアフォールまで追い込み、極反り卍固めへ。形が崩れながらも絞め上げて執念のタップアウト勝ちを奪ってみせた。

 活性化を自ら訴えて実現した一戦で、痛恨の敗退。マウスピースを投げつけて悔しがる芦野を眼下に、覚悟の熱闘を制して“復活"の勝利となった稲葉がマイクを握る。

 「勝ちました! 何事も信じなきゃ始まらない。W-1はこれからドンドン面白くなっていく。強くなっていく。ハラハラドキドキするW-1になっていきます。信じなきゃ始まらない。俺はこのW-1を信じてる。ドンドン上に行きます。その気持ちは土肥さん、芦野、熊だって一緒。俺たちがもっとW-1をもっともっと上に持っていきます。芦野、今日ありがとう。またドンドンドン熱い戦いをしていこうぜ!」とノーサイドで握手を求めたものの、芦野は中指を立てて拒絶し、徹底抗戦の構えを示した。

 そして4ヶ月ぶりの復帰戦を勝利で飾った土肥も「やっと復帰できました。ありがとうございます」とマイクであいさつし、場内も温かな拍手で祝福。「今日だけじゃねえ。こういう試合を地方でも後楽園でも会場関係無しに俺ら4人でW-1を引っ張っていきます。1人は気持ちが離れているのか2人かわかんねえけど、令和のW-1、まだまだ面白くなるぞ。これからもよろしく」と“W-1中心世代"を熱源とする、さらなる団体活性化を満員のファンに向けて宣言してみせた。

【試合後の稲葉&土肥】
▼稲葉「リング上で言った通り、何事も信じなきゃ始まらない。W-1はドンドン自分の意志で残った人間たちで面白くしていく。ハラハラドキドキするような試合をしていく。もっと大きく団体がなる。それを僕は信じて、W-1頑張っていきます」

▼土肥「まあ、正直こっちの手を粉砕骨折して、握力が5から7…3月の段階でね。こうやって無事にリングに戻ってこれて嬉しく思います。で、やっぱり俺らは自信を持ってやっているんで。ただ、この自信が確信に変わるために、俺らはプライドを懸けてやってんだ。まあ、4人がどうこうもあるけどさ、俺らが一番W-1にプライドを懸けてやってるよ。まあ、トーナメントもあるんで、とりあえずじゃないですか。これから」

【試合後の芦野&羆嵐】
▼芦野「クソ! 悪いな、取られちゃったよ。ああ、クソ。まあまあ、あいつの気持ちっていうのはしっかり見れましたよ、リング上で。あいつは口べただからね。口ではあんまり上手いこと言える人間じゃないから、あいつは。だから、リング上での動き…そういう会話を楽しみにして来たんだけど、まさかね、まさか足下すくわれるとは思ってなかったっすね。まあ、見とけよ、稲葉。次はGPだから。GP、俺がもう1回取るよ。まだあいつにW-1の新しい風景、任せられないですね。土肥でもねえ。だいぶ羆嵐は力ついてきたかなと思うけど、まだまだ渡せないです。そのGPで優勝して、T-Hawkから俺がベルト取り戻す。今日は負けたけど、必ず俺が取り戻す。最後に笑ってんのは俺だよ。覚えとけ」

▼羆嵐「なんか最後に稲葉が甘ちゃんなこと言ってたけどよ。仲良し子良しで俺はやる気ねえからよ。まずはあのT-Hawkが持っているベルト…あのクソ野郎が持っているあのベルトを引っぺがすのが俺は優先だから。最優先だから。仲良し子良しでやる気はねえからな。ふざけんな。だからあいつらはあいつに勝てねえんだろ? ふざけんな。やってらんねえ」

※羆嵐が先に立ち去ると

▼芦野「まあ、怒りっていうのはパワーだから。その怒りに身を任してあいつが暴れたらとんでもないことになると思うよ」

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