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5/4【新日本】令和初IWGP戦 オカダがSANADAとのライバル対決制してV1、ジェリコが6・9大阪城での挑戦を表明

『濱かつpresents レスリングどんたく2019』福岡国際センター(2019年5月4日)
IWGPヘビー級選手権試合=○オカダ・カズチカvsSANADA×

 オカダがSANADAとの“ライバル対決"となった令和最初のIWGP戦に快勝。初防衛を果たしたレインメーカーにクリス・ジェリコが6・9大阪城ホール大会での挑戦を要求してきた。

 新元号・令和を迎えてから初の至宝・IWGP戦の舞台はここ博多。4・6ニューヨークMSG大会で10ヵ月ぶり5度目の戴冠を果たしたオカダが初防衛戦の相手にSANADAを指名した。両者は3・24長岡大会でのNEW JAPAN CUP決勝戦以来の再戦で、SANADAは昨年2・10大阪大会でオカダに敗れて以来、1年3ヵ月ぶり2度目のIWGPヘビー挑戦。両者はこれまで5度シングル対決し、オカダが全勝。2016年5・3博多での初対決から3年が経過し、6度目の一騎打ちが至宝ベルトをかけて実現した。

 「新日本の景色を変えるのはSANADAしかいない」と豪語し、IWGP初戴冠で新日本に新時代をもたらす構えを見せていたSANADAが過去の対戦以上にレインメーカーに肉薄した。

 17時48分、決戦のゴングが鳴ると、場内は挑戦者への期待感を物語るようなSANADAコールの大合唱に包まれた。慎重な探り合い、裏の読み合いで幕を開け、まずはオカダが低空ドロップキックで後頭部を射抜くなど首攻めで流れを作った。SANADAは低空ドロップキックでヒザを狙い撃ちするなど足攻めで応戦。低空ドロップキック、ドラゴンスクリューの連続攻撃からパラダイスロックを決めて見せ場を作った。

 ここからスリーパーで消耗させるなどSANADAペースとなったが、オカダもランニングエルボーを連発して反撃。DDTで追撃し、場外戦ではフロントハイキックでSANADAをフェンス外に吹き飛ばし、フェンス超えのフライングボディアタックを放った。ダイビングエルボーを回避したSANADAはドロップキックで反撃し、プランチャを発射。バックドロップ、Scull Endを仕掛けたが、ことごとく阻止したオカダはフラップジャックで豪快に叩きつけた。

 気づけば試合時間は20分経過。未だ勝負の行方が見えない中、互いのフロントハイキックを阻止し合うと、SANADAが珍しいローリングソバットをお見舞い。オカダのドロップキックを自爆させ、ジャーマンも不時着すると、スワンダイブ式ミサイルキックを放った。SANADAコールが後押ししたが、オカダもリバースネックブリーカードロップを敢行して譲らず。ダイビングエルボードロップを放ち、レインメーカーポーズを決めたが、SANADAがサムソンクラッチで切り返す。期せずして丸め込み合戦の様相を呈し、SANADAが回転足折り固めでニアフォールに追い込んだ。

 返したオカダはコブラクラッチで捕獲。そのまま立ち上がるとレインメーカーを狙ったが、SANADAはドロップキックで食い止める。オカダもすぐさまドロップキックでやり返し、ツームストンを狙う。SANADAがScull Endで切り返しにかかっても反転したオカダはツームストンパイルドライバーをさく裂。レインメーカーを狙うと、SANADAもScull Endで切り返す。オカダがツームストンで切り返そうとしてもネックスクリューを敢行し、タイガースープレックスホールドを爆発させた。

 続くラウンディングボディプレスはオカダが回避。不時着したSANADAだが、足を痛めたか、その場に座り込んでしまう。すかさずオカダがローリングラリアットを叩き込んだが、レインメーカーはSANADAが回避。スライスブレッドの要領で絡みついてScull Endに持ち込んだ。

 30分が経過。勝負どころとみたかSANADAはラウンディングボディプレスを連発したが、2発目はオカダが両ヒザを突き立てて撃墜した。両者へのコールが飛び交う中、ともに倒れ込んだが、同時に起き上がるとヒザをついた状態で意地のエルボー合戦を展開。立ち上がってもエルボーを打ち合い、SANADAがエルボースマッシュで競り勝った。

 SANADAコールが後押しする中、SANADAはなおもエルボースマッシュを連発したが、オカダもジョン・ウーを発射して譲らない。35分が経過し、ツームストンの決め合いでしのぎを削り、SANADAがScull Endに持ち込もうとすれば、阻止したオカダはレインメーカーを狙う。かいくぐったSANADAが掟破りの逆レインメーカーでニアフォールに追い込むと、ローリングエルボーをさく裂。スライスブレッドで飛びついてのScull Endを狙った。

 だが、オカダが食い止め、旋回式ツームストンパイルドライバーを爆発。すかさずこん身のレインメーカーを叩き込んで大熱戦にようやく終止符を打った。

 オカダが初防衛に成功。令和のIWGP戦線は31歳の二人が繰り広げた38分3秒の激闘で幕を開けた。試合後、大の字となったSANADAに右手を差し出したオカダ。立ち上がったSANADAは人差し指を立てて再戦をアピールしてから、軽く握手を交わすとオカダと拳を合わせた。去っていくSANADAに向かってオカダは「SANADAさん! 俺さ、調印式の時に堂々と俺のことをライバルって言ってくれて、凄いうれしかったよ。だから俺もこの博多の大観衆の前で言ってやる。SANADAさん、あんた俺のライバルだよ!」とメッセージ。「俺とあなたのライバルストーリーはまだまだ始まったばかりだから。そして負けねぇぞコノヤロー!」と対抗意識たっぷりに宣言した。

 「69代IWGPヘビー級チャンピオン、まだまだまだまだ令和も盛り上げていきます」。そう宣言したレインメーカーは「平成も盛り上げましたが、令和もこの俺がIWGPヘビー級チャンピオンでいる限り、新日本プロレスにカネの雨が……」と締めようとした。が、ここで突如、場内が暗転。特設スクリーンにVTRが流れ始めた。画面に現れたのはまさかのジェリコだった。場内が大きくどよめく中、ジェリコは「俺はお前に苦痛を与える男だ。俺は6月9日DOMINION in 大阪城ホールでIWGPヘビー級王座に挑戦する。俺が勝つ!」とアピール。未挑戦のIWGPヘビー獲りをぶち上げた。

 これにはオカダも拒む理由はなく「上等じゃねぇかコノヤロー!」と受けて立つ構えをみせ、「俺が勝つ! 俺が勝つ! 俺が勝つ!」と叫びまくった。ジェリコの挑戦にオカダも「鳥肌立ちましたね」と興奮を隠せない。実現すれば正真正銘の初対決。世界的なビッグネームとの遭遇へ向けて「俺はまだクリス・ジェリコ味わったことないんで、どんな味がするのか。もうダシが出切って味がしないかもしれないですしね。かかってきなさいという感じです。楽しみです」と今から高ぶるばかり。一方で「ビッグネームであることに変わりはないと思うんです。でも僕も僕でマディソン・スクエア・ガーデンを成功させたっていう自信はある」と豪語してみせた。

 「俺が勝ってまたここにチャンピオンとして帰ってきます。その時はここ博多にカネの雨が降るぞ!」。いつもの叫びで締めたオカダは令和も主役であり続けるつもり。そのためにもライバルSANADAの次は大物ジェリコを返り討ちにする。

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