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5/5【大日本】TAJIRIが“21年ぶり"大日ジュニア王者に君臨 和樹を手玉

『Endless Survivor 2019』神奈川・横浜文化体育館(2019年5月5日)
BJW認定ジュニアヘビー級選手権試合 ○TAJIRIvs橋本和樹×

 TAJIRIがグリーンミストから丸め込んで和樹を撃破。ジュニア王座奪取を果たし、21年ぶりに大日ジュニアのベルトを腰に巻いた。試合後、バックステージで旧知の谷口裕一と舌戦を展開した。

 TAJIRIは4・11札幌に乱入して大日ジュニアに宣戦布告。4・14札幌で青木優也を破り、ジュニア王者・和樹との対戦を決めた。4・30後楽園では和樹の試合に乱入してグリーンミストを噴射。ベテランの谷口に敗れるという屈辱を味わわせると、激怒した和樹の逆乱入を受けても、またもやグリーンミストを浴びせてからのバズソーキックで返り討ち。圧倒的なTAJIRIペースでタイトル戦の日を迎えた。

 序盤は静かな立ち上がりに。怒りを抑えて和樹も王者らしくテクニックを駆使して立ち回り、右腕攻めでリズムを掴む。そして、歓声を煽って顔面ウォッシュの構えに入るが、和樹がロープに飛ぼうとしたところでTAJIRIが足を引っ張って逆転。首攻めに打って出た。クロックヘッドシザースやチンロック、スリーパーなどで長時間絞め上げる。

 苦しんだ和樹だったが、スリーパー狙いを河津落としで切り返すと、グラウンド卍固めに捕獲。右腕攻めを再開する。ミドルキックもピンポイントで腕を射貫き、今度こそ顔面ウォッシュもさく裂した。

 感情をあらわにした和樹は止めに入るレフェリーを突き飛ばし、TAJIRIをコーナーに据える。グリーンミストを狙われても両腕を使って完璧にガードして、雪崩式ブレーンバスターでぶん投げた。TAJIRIもサイドキックからパイルドライバーを見舞うが、和樹は譲らずラリアットからデスバレーボムを繰り出す。

 ダメージを負ったTAJIRIはフラフラ。好機と見た和樹はデスバレーボムをまたも狙うが、TAJIRIは背後に不時着し、王者をレフェリーと交錯させて、無法状態を作り上げた。それでも和樹はデスバレーボムを敢行したが、レフェリー不在で3カウントは奪えず。場外で倒れるレフェリーをリングに戻し、3発目のデスバレーを狙うも、TAJIRIはここでグリーンミストを噴射。もん絶する和樹を腕十字固めで丸め込み、まんまと3カウントを奪い取った。

 TAJIRIが和樹を手玉に取ってジュニアタッグ王座強奪。過去のジュニア王座は一度封印され、今の王座は新たに設立されたものとはいえ、実に21年ぶりに大日ジュニアのベルトを戴冠した。吉野達彦、関札皓太、青木が包囲網を張るも、TAJIRIは付き合わずにリングをあとに。

 戦前は「大日ジュニアの神になる」と豪語していたTAJIRIだが、「まだまだ神様じゃない。神様の卵だ。これからだな、天地を創造していくのは」と“神宣言"はお預けに。「俺が思えば道ができ、俺が思えば海が開け。俺が思うがままに…」と今後の防衛ロードについて話していると、そこに谷口が姿を現した。

 4・30後楽園ではTAJIRIのグリーンミストが結果的に援護射撃となり、和樹から勝利している谷口だったが、「敵だか味方だかわかんねえし」と不信感を抱いている様子。TAJIRIは「俺たち、昔から知り合いじゃん、大日本時代から。今はBJなんとかってカッコつけてるけど、大日本プロレス時代から俺たちは知り合いじゃん? 俺は君の友達なんだよ」となだめると、「そのうち組んでもいいんじゃない?」とタッグ結成まで呼びかけたが、谷口は「嫌だよ。なに言ってんだよ。一番信用ならないよ」と拒否した。

 TAJIRIは「今日はこれぐらいでいいや。また会おう」とこぼして去っていったが、谷口は「昔から鴨居の道場にいた時からわけわからなかったけど、さらにわけわからないな。なにが世界のTAJIRIだよ。鴨居の田尻義博だろ?」と傍若無人に振る舞うTAJIRIに対して不快感をあらわに。今後にわずかばかりの遺恨を残した。

【試合後のTAJIRI】
▼TAJIRI「まだまだ神様じゃない。神様の卵だ。これからだな、天地を創造していくのは」

――これで21年ぶりのベルト戴冠?

▼TAJIRI「そうですね。随分カッコいいベルトになりましたね。そもそも俺はこのベルトを捨ててメキシコに行っちゃったんですよ。(ベルトを触って)ごめんな。悪かった」

――これで神になる瞬間が来た?

▼TAJIRI「まあ、これからだね。みんなが感謝するようなことをやってこその神だ。そうじゃなければ、悪い神だから。俺はたぶんいい神だから。いい神になるよ」

――和樹選手とは初対決だったが?

▼TAJIRI「初対決ならではの馴れ合いが1個もなくてよかったな。彼は、あえて試合前も俺は言ってるけど、何かあれば…神様がもしかしたら何か手助けしてあげれば、お皿がひっくり返るように変わるような才能はあるんじゃないかなって。才能あるのを認めてやりますよ、神様なんで」

――今後はどんな大日本ジュニアを創造していく?

▼TAJIRI「なんだろう? 俺が思えば道ができ、俺が思えば海が開け。俺が思うがままに…」

※ここで谷口が姿を現す

▼TAJIRI「どうしたの?」

▼谷口「何を言うのかなって。敵だか味方だかわかんねえし」

▼TAJIRI「敵だか味方だかわからない? この前、俺が助けてやったじゃん!? 俺がプーッとやって、勝てたじゃん、谷口君」

▼谷口「この前、札幌で俺、蹴られたのを覚えてるよ」

▼TAJIRI「あれはね、スリムになってて。あんなデブチンだったのが、こんなカッコよくなってたから、俺はわからなかったの。人違い」

▼谷口「昔からわけわからないけど、もっとわけわからないね、本当に」

▼TAJIRI「いや、けど後楽園で助けてあげたし、おかげで勝てたじゃん? いつもダメ人間なのに…今のは失言。俺たち、昔から知り合いじゃん、大日本時代から。今はBJなんとかってカッコつけてるけど、大日本プロレス時代から俺たちは知り合いじゃん? 俺は君の友達なんだよ」

▼谷口「誰も思ってないそんなこと。俺は世界のTAJIRIじゃないもん。鴨居の田尻義博だと思ってるから」

▼TAJIRI「この前だって助けてあげたじゃん?」

▼谷口「いやいや、あんたは何だかわからないよ。敵だか味方だかさっぱりわからないし」

▼TAJIRI「俺たちは友達なんだよ」

▼谷口「俺は全然友達だと思ってないよ」

▼TAJIRI「まあ、そのうち組んでもいいんじゃない?」

▼谷口「嫌だよ。なに言ってんだよ。一番信用ならないよ」

▼TAJIRI「今に俺の誠意が通じるよ、近々」

▼谷口「いいよ。仲間なのか、敵なのかさっぱりわからないし」

▼TAJIRI「まあ、今日はこれぐらいでいいや。また会おう」

※TAJIRIが去っていくと

▼谷口「相変わらずわけわからない。昔から鴨居の道場にいた時からわけわからなかったけど、さらにわけわからないな。なにが世界のTAJIRIだよ。鴨居の田尻義博だろ?」

【和樹の話】「何もねえよ。一瞬、世界が緑色に見えて、そのあと真っ暗しかなかった。今も真っ暗の中を歩いている。先があるのか、終わりがあるのかわからない真っ暗を。何もねえよ。ただ先にあるのは真っ暗なだけだ…」

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