5/22【新日本】危機一髪で“1対2"突破 鷹木がスカル粉砕で4連勝

『BEST OF THE SUPER Jr.26』東京・後楽園ホール(2019年5月22日)
Aブロック公式戦　○鷹木信悟vsマーティ・スカル×

　鷹木がスーパージュニアAブロック公式戦で“1vs2"の苦境を跳ねのけてスカルを粉砕。堂々の無傷4連勝で現IWGPジュニア王者ドラゴン・リー戦へと駒を進めた。

　各地で熱戦を連発しながら無傷の3連勝。新日本参戦から続く無敗街道を継続する鷹木は4戦目で元IWGPジュニア王者でもあるスカル(2勝1敗)とのシングル初対決に臨んだ。

　序盤から中盤にかけては、実力者対決らしい一進一退の展開に。スカルがエプロンサイドでのトラースキックを繰り出すなどして巧みにかく乱すれば、鷹木も力技のブレーンバスターやスライディングラリアット、後頭部ラリアットで正面から押し返す。ならばとスカルもハーフネルソンスープレックスや、コーナー最上段からの雪崩式ブレーンバスターで応戦し、鷹木相手に真っ向からのラリアット合戦も仕掛けた。

　グラついた鷹木も「やるな」とばかりにニヤつくや、真っ向勝負モードに本格着火。激しいエルボー合戦で顔面を射抜き合い、鷹木がカウンターの左ラリアットで競り勝ったかにみえたものの、スカルもすぐさま低空トラースキックで顔面を打ち抜いて両者大の字に。場内は熱気が充満した。

　ところが続く攻防で戦況は一変。鷹木がロープに走ったところで、セコンドに就いていたスカルの相棒(超ヘビー級)ブロディ・キングが足を引っ張って妨害だ。一転して場内がブーイングに包まれるなか、構わずキングは海野レフェリーをひきつけ、このスキにスカルが傘で鷹木を殴打。すかさずラリアットを叩き込んだ。

　慌てて肩を上げた鷹木も反攻にかかったが、スカルはなおも海野レフェリーを盾にしてガード。逆に鷹木を突き飛ばしてレフェリーとの交錯を誘い、無法地帯となったところで再びキングが乱入だ。串刺しラリアットからの旋回式スクラップバスターで豪快に叩きつけ、続けざまにスカルもパワーボムを繰り出して万事休すか…と思われた。

　鷹木もギリギリでキックアウト。ならばとスカルは必殺のブラックプレイグ(※旋回式ダブルアーム・フェイスバスター)で仕留めにかかる。鷹木も踏ん張りながらコーナーに押し込んだが、運悪くまたもや海野レフェリーと交錯。再びキング乱入してラリアットで突っ込んだ。

　だが、鷹木も今度は避けてスカルに誤爆させや、返す刀で超ヘビー級のキングをパンピングボンバーで排除して場内も沸き返る。粘るスカルのエルボースマッシュを絡め取っての熨斗紙(ゴリースペシャル式フェイスバスター)を繰り出すや、こん身のパンピングボンバーをズバリ。スカルもどうにか肩を上げたが、最後はラスト・オブ・ザ・ドラゴンで完璧な3カウントを奪ってみせた。

　“1vs2"の逆境を跳ねのけて、実力者スカルを突破。「まさかブロディが入ってくるとは。だが、そのおかげで俺は燃えたぜ。俺はああいうデカいヤツを見ると、ぶっ飛ばしたくなるんだよ」と逆境がむしろ“勝因"だったことを明かした鷹木は、これで無傷の4連勝となった。石森太二と並んでのAブロック首位を堂々キープして、あす(23日)の後楽園大会ではいよいよ現IWGPジュニア王者ドラゴン・リー戦へと臨む。

【鷹木の話】「危ねぇ。マーティー・スカル、ジュニアシングルのベルトを持っていた時期もあって警戒してたけど、まさかブロディが入ってくるとは。だが、そのおかげで俺は燃えたぜ。俺はああいうデカいヤツを見ると、ぶっ飛ばしたくなるんだよ。さすがマーティーだ。だが、月・火がオフだったから、だいぶ回復したと思ったけど、さすがだな、ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア。肉体的にはきついが、精神的にはだいぶモチベーションが高いままキープされている感があるな。明日だ、明日。ザ・ドラゴン対ドラゴン・リー。日本のドラゴンか、メキシコのドラゴンか。どっちが凄くて、どっちが強いのか。明日の後楽園のメインイベント、ドラゴン・リー、真っ向勝負でやろうじゃねえか」