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6/9【新日本】今年3度目の対決 内藤が飯伏に雪辱でIC王座奪還

『DOMINION 6.9 in OSAKA-JO HALL』大阪城ホール(2019年6月9日)
IWGPインターコンチネンタル選手権試合=○内藤哲也vs飯伏幸太×

 内藤が今年3度目の対決となった飯伏に雪辱を遂げ、2ヵ月ぶり4度目のインターコンチネンタル王座戴冠を果たした。

 両者がIC王座をかけて戦うのは4・6ニューヨークMSG大会以来2ヵ月ぶり。4・20名古屋で内藤が挑戦を表明し、王者・飯伏が受諾して実現することになった。これが今年になって3度目の対決とあって、両者は前日の調印式の席上で「リマッチなし」に合意。事実上の決着戦となった。

 ゴングが鳴ると、この一戦への期待を物語るように両者へのコールが交錯し、異様な熱気に包まれた。のっけから相手の動きを読み合う目まぐるしい展開となり、飯伏がミドルキックを打ち込んで先制打を放つ。内藤もすぐさま後頭部への低空ドロップキックで反撃し、ポーズを決めると大阪のファンからブーイングが発生した。涼しい顔で聞き流した内藤はリバースネックブローカー、ストラングルホールドαと首攻めで流れを作った。飯伏がロープに逃れてもブレークを無視し、飯伏の顔面に唾を吐きかけるなど意識的にブーイングを誘発した。

 飯伏も目の色が変わった。エルボーを連発し、サミングで返り討ちにされても、内藤の低空ドロップキックをジャンプ一番回避してその場飛びフットスタンプを投下。ローリングソバット、フランケンシュタイナーで追撃し、キリモミ式プランチャを放っていく。内藤が延髄斬りで反撃しても、高速ジャーマンで投げたが、内藤もスイングDDTでやり返し、両者が倒れ込んだ。

 先に立った内藤は対角線を走ってのドロップキックをさく裂。雪崩式フランケンは阻止した飯伏が不時着し、オーバーヘッドキックで内藤をエプロンに蹴落とす。すかさずトップロープに上がってロープ越しのジャーマンを仕掛けたものの決められず。エプロンで内藤がツームストン、飯伏がジャーマンを仕掛けたが、いずれも不発。エプロン上での攻防は内藤がジャーマンを敢行して制し、飯伏はエプロンの角に後頭部を痛打し、場外に転落してしまった。

 この一発で流れは内藤に傾いた。場外カウント19で辛うじて生還した飯伏に雪崩式リバースフランケンを敢行。一気にデスティーノを仕掛けたが、阻止した飯伏は変型パイルドライバーで突き刺して逆襲だ。ダブルダウンとなり、同時に起き上がった両者は飯伏が手招きする形でエルボー合戦に突入。ともに疲労困ぱいだが、意地で打つ手を止めず連打を浴びせ合ったが、内藤がノーモーション頭突きで競り勝った。

 なおも内藤が頭突き連打を浴びせると、飯伏はこん身のラリアットで逆襲。再び両者が倒れ込む。先に立った飯伏が中邑真輔ばりの「イヤァオ!」からのランニングニーで突っ込んだが、回避した内藤はドラゴンスープレックスをさく裂。ランニングデスティーノで勝負に出る。2カウントで返した飯伏はgo 2 sleepで逆襲し、ゴールデンスターボムを敢行。さらにはカミゴェの構えに入ったが、内藤は飛びつきDDTで切り返した。

 先に立ち上がったのは飯伏だが、串刺し攻撃を阻止した内藤がスイングリバースDDTで流れをつかむ。デスティーノ狙いを阻止した飯伏が肩車しても内藤はリバースフランケンを敢行。ノーザンライトボムで追い討ちをかけると、最後はデスティーノをズバリ。飯伏を真っ逆さまに突き刺して3カウントを奪った。

 内藤が熱戦の末に飯伏に雪辱を遂げ、IC王座を奪還。2ヵ月ぶり4度目の戴冠となった。制御不能男にとって今年最大のテーマはIWGPヘビー&IC同時戴冠。「今一番ほしいベルトがインターコンチネンタル王座」と強調していた白いベルトを獲り戻した内藤は「こうしてIWGPインターコンチネンタル王座を獲れたことで、またIWGPヘビーとの同時戴冠という目標、近づいたとは言わないよ。でもまた振り出しに戻ったかな」とし、今からG1制覇によるIWGPヘビー挑戦を見据えた。

 飯伏とはリマッチなしに合意していたが、「人間・飯伏幸太はスキじゃないけど、レスラー飯伏幸太は大好きなんでね。常に俺をワクワクさせてくれる存在だから」と改めて認めた。当分、両者による再戦はなさそうだが、内藤は「また気が変わったら、いつでも挑戦表明してきてくれよ。楽しみに待ってるよ」とエールとも受け取れる言葉を送っていた。

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