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7/8【JUST TAP OUT】旗揚げ戦メインでデビュー戦・KANONに武蔵激勝、吉田隆司戦実現へ

『プロフェッショナルレスリングJUST TAP OUT旗揚げ戦「始」』
東京・後楽園ホール(2019年7月8日)
KANONデビュー戦 ○武蔵龍也vsKANON×

 旗揚げ戦のメインでデビュー2戦目の武蔵とデビュー戦のKANONが火花。激勝した武蔵は9・24後楽園でDRAGON GATEの吉田隆司戦を熱望した。

 JUST TAP OUTはTAKAみちのくが新たに立ち上げた団体。「古きよき時代のプロレスの復興」をコンセプトに掲げ、無駄なものを排除した基本的な技術だけで戦うスタイルを目指している。「真のプロフェッショナルに相応しい」とTAKAが判断した新人のみをリングに上げた。今宵は5選手がデビューし、残る2人も5月デビューの若手ばかり。東京の興行では新宿FACEや新木場1stRINGは使わず、あくまでも後楽園ホール中心に大会を行っていく予定で、9・24後楽園、11・14後楽園が決まっている。

 旗揚げ戦のメインは所属レスラー同士によるシングルマッチ。タカタイチマニア5・7後楽園での海野翔太戦でデビューした武蔵と、今宵が初陣となるKANONが激突した。武蔵は185cm、115kg。KANONは180cm、90kg。期待の新人による一戦となった。

 ロックアップやショルダータックルなど基本的な動きで気持ちをぶつけ合うと、競り勝った武蔵が先手。ニーリフトやエルボードロップ、ショルダータックルなど重たい攻撃で畳みかける。KANONがコブラツイストで逆転し、エルボーを脇腹や腰に乱れ打つが、負けじと武蔵はグラウンドヘッドロックで絞め上げると、串刺しエルボーや串刺しボディアタック、ボディスラムで攻め立てた。KANONは絶叫しながら立ち上がり、ボディスラムを返したものの、武蔵はなおもボディスラムをズバリ。KANONは腰を押さえてもん絶した。互いに気迫を発散してエルボーを何十発も打ち合うが、破壊力で武蔵が上回る。

 しかし、一歩も引かないKANONはジャンピング張り手やラリアットでダブルダウンに何とか持ち込む。カウント8で同時に立ち上がると、KANONは串刺しラリアットを発射。正調ラリアットで突っ込んだ。受け止めた武蔵はアバランシュホールドでマットに叩きつけると、チョークスラムを仕掛けるが、KANONは背後に回り込むとリング中央でコブラツイストに捕獲。ロープに伸ばした武蔵の腕を絡め取り、変型グラウンドコブラでギブアップを迫る。

 陥落寸前に追い込まれた武蔵だったが、命からがらロープにエスケープ。カウンターのドロップキック一発で活路を開くと、今度こそ豪快なチョークスラムを敢行して、粘るKANONを沈めた。

 デビュー初戦vsデビュー2戦目という異色のメインイベントは熱戦に。疲労困ぱいの2人に代わって、リングに上がったTAKAがマイクを持ち、「本日はプロフェッショナルレスリングJUST TAP OUT旗揚げ戦、たくさんのご来場ありがとうございました」とあいさつ。「デビュー2戦目とデビュー戦のメインイベント、少々荒削りでしたが、我々にとってもとても大きな賭けでしたけども…メインイベント、武蔵どうだ? メインイベンターはどんなヘロヘロでも最後はマイク持って締めなきゃいけないんだ。まあ、デビュー2戦目のお前にそれは言うのは酷だ。ただ、次の大会、9月24日後楽園のテーマは夢。お前にも夢があるよな。やりたい相手がいるんだよな。誰か自分の口で言ってみろ」とメインを制した武蔵に問いかけた。

 すると、武蔵は「DRAGON GATEの元サイバー・コング…吉田隆司選手と戦いたいです。それが自分の夢です」とデビュー前から繋がりのあった恩人との対戦を熱望。TAKAは「9月24日後楽園ホール、武蔵龍也vs吉田隆司、やりましょう」と快諾する。また、「舞華vs林下詩美」もTAKAがバックステージでスターダムサイドと交渉し、対戦が正式決定した。

 リング上に所属選手を呼び入れたTAKAは「お前らの夢はいろいろ聞いているけど、まだ実現するかわからない。ともか、お前は無謀すぎたよ。だけど、鈴木みのるに噛みついていった心意気、それは今日来たお客さんには伝わったはずだ。いつになるかわからない。いつの日か鈴木みのるを振り向かせてみろよ。その時が来たら、シングルマッチ組んでやるよ」と稲葉を激励。「他にもやりたい選手ならドンドン言えよ。この場所は言ったもん勝ちだよ。やったもん勝ちだよ。俺たちはまだ無名の7名プラス俺。ここから1つ1つ作り上げていけばいいんだよ」と他の選手にも呼びかけ、「ここを選んでくれた皆様に損はさせません」と観客にも約束した。

 「日本で一番小さい団体です。人数も少ない。だけど、我々はこの後楽園ホールを中心に全国に発信していきたいと思います」と高らかに宣言したTAKAは、最後に「いろんな強いヤツが来ても、どんなヤツが来ても、どんな強いヤツがいても、俺たちの前に立ち塞がるヤツは、誰が相手でも…JUST TAP OUT! ギブアップあるのみ!」の決めゼリフで旗揚げ戦を締めくくった。

【試合後の武蔵】
▼武蔵「KANONはデビュー戦で、後楽園でメインイベント。しかも旗揚げ戦。あいつだけじゃないですかね、そんなことやったのは。その相手に選んでくれたのは凄い嬉しいです。で、試合後、代表からありましたけど、9月、夢の相手。自分がプロレス界入る前からずっとお世話になってたDRAGON GATE、元サイバー・コング、今は吉田隆司選手。必ず9月、今までお世話になった恩を返して。自分はプロレス入って、これだけ成長できましたって、あの人に試合中に伝えられればいいなと思います。SNSで今回試合前に、昨日から予告していた自分のチョークスラム…雷って書いてイナズマって読みます。予告通り出せてホッとしましたね。これからも自分の歩んできた道、プロレス界を突き進んで行きたいと思います。応援よろしくお願いします。今日はありがとうございました」

――団体としてもスタートしたが?

▼武蔵「令和始まって最初の団体。しかも、その旗揚げ戦でメインイベントを張れたこと。凄く嬉しく思ってます。で、JUST TAP OUTをこれからドンドン大きくしていこうと思います。代表を除いて、令和デビューした選手しか今、JUST TAP OUTにはいませんが、他の団体にも令和でデビューした選手がいると思います。その選手たち全員を自分が引っ張っていけるように。JUST TAP OUTももちろん自分が引っ張っていけるように、成長していこうと思います」

――吉田選手とは具体的にどういう恩が?

▼武蔵「自分がプロレスを見始めて、DRAGON GATEを見始めて。もともとパワーファイターが好きで、DRAGON GATEを見ていたら、その頃はサイバー・コング。マスクマンで、パワーファイターで、体に何か書いてあって、なぜか魅力を感じたんですよね。そこから、自分がファンになって。最初は有料の映像で観るだけだったんですけど、就職してから池袋に行きつけのお店があるんですけど、そこは結構プロレスラーも来るお店で、そこに職場の先輩に誘われていったら、サイバー・コングが入ってきて。『なんだこのデカい人は?』って最初はなったんですけど、マスクを持った時点でサイバー・コングだというのがわかって、そこからの付き合いで。毎月毎月一緒に飲ませてもらって、毎月後楽園ホールでDRAGON GATEを観戦させてもらって。ドンドンドンドンとサイバー・コングっていう選手の魅力に引き込まれていって、ずっとお世話になって。自分がそのお店で共通の知人を通して、TAKAみちのく代表とも知り合って。そこでお声をいただいて、KAIENTAI DOJOに行ったんですけど。プロレスの楽しさというのを伝えてもらったのが吉田隆司選手だったので、これから今までの恩を全部戦いの場で返していけたらいいなと思ってます」

【KANONの話】「デビュー戦勝ちたかったですけど、武蔵の壁がこんなに厚いとは思わなかったです…。あいつのチョークスラムだけは食らいたくなかったんですけど、最後のドロップキックがもろにアゴに入って、意識が飛びました。次の9月24日は、こんな不甲斐ない結果にならないように(涙を流しながら)、しっかりとやっていきたいと思います。ありがとうございました」

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