7/19【新日本】化かし合い制して矢野が会心2勝目 ジェイは泥沼3連敗

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』東京・後楽園ホール(2019年7月19日)
Bブロック公式戦 ○矢野通vsジェイ・ホワイト×

　矢野がわずか3分でジェイを料理。化かし合いを制し、G1で会心の2勝目を挙げた。一方、ジェイは泥沼の3連敗となった。

　矢野とジェイのくせ者対決がG1公式戦で実現した。矢野は初戦でインターコンチネンタル王者・内藤をわずか3分で丸め込んで快勝スタート。2戦目の鷹木には勢いに飲まれて敗れたものの、不気味な存在感を見せている。対するジェイは優勝候補の一角と目されていたが、後藤、石井に連敗。立て直しが急務となっていた。

　ゴングと同時に矢野は「来い来い来い来い」とアピールするが、ジェイは付き合わずにスカしてリングを降りる。「来い」コールを巻き起こした矢野も反対側からリングを降りると、さらに観客にアピールするが、ジェイが見逃さずに背後から奇襲した。それでもリングに戻ると、矢野はコーナーマットを引っぺがし、それをジェイに投げ渡すと、レフェリーにチェックを要求。呆然としたジェイを矢野は横入り式エビ固めで丸め込んだ。

　ジェイはこれをギリギリでキックアウトすると、矢野は隙を突いてローブローの構え。読まれると、「ソーリー」と弱々しく謝る。今度はジェイがセコンドの外道を上手く利用してスクールボーイで押さえ込んだが、矢野は何とか肩を上げた。スリリングな展開に場内は何度もどよめく。

　化かし合いはさらに激化。矢野はシーソーホイップでむき出しになったコーナー金具にジェイを激突させようと試みる。しかし、ロープを掴んでこらえたジェイは、矢野のローブローをまたまた回避。あうんの呼吸でセコンドの外道がエプロンに上がり、海野レフェリーの注意を引きつけると、ジェイはローブローからブレードランナーの体勢に。

　これを密かに待っていた矢野は口から水を噴射して妨害。ジェイと外道を交錯させると、レフェリーの目を盗んで今度こそローブローを直撃させ、間髪入れずに横入り式エビ固めでまんまと3カウントを奪い取った。

　矢野が内藤戦に続き会心の勝利。戦績を2勝1敗とし、勝ち星を先行した。してやったりの表情でYTRポーズを決めた矢野は「何もない。何もない。何もない。何もしてないぞ」と叫んで疾風の如く控え室へ。矢野は次戦となる7・24広島でジュースと対戦する。一方、泥沼の3連敗で最下位に転落したジェイは今度こそ初日を狙ってコブに挑む。