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8/4【NOAH】丸藤が鼓太郎と旗揚げ19周年感謝の熱闘 N-1優勝宣言

『DEPARTURE 2019〜旗揚げ19周年記念大会〜』東京・後楽園ホール(2019年8月4日)
旗揚げ記念スペシャルシングルマッチ ○丸藤正道vs鈴木鼓太郎×

 丸藤がノア旗揚げ19周年記念大会メインに据えられた記念試合で鼓太郎と熱闘を展開。“ノアジュニア黄金期"を思わせる動きで17年半ぶりの一騎打ちを制し、続く『N-1 VICTORY』制覇へ弾みをつけた。

 ともにノア創始者・三沢光晴さんの付け人を務めた“きょうだい弟子"。意外にもシングルマッチは鼓太郎の若手時代以来、約17年半ぶりで、ともに地位を築いてからは“初対決"だった。昨年末から鼓太郎が丸藤戦実現を訴え続けてきたが、夏の旗揚げ19周年大会メインで実現する形となった。

 試合は2000年代の“ノアジュニア黄金期"を思わせる白熱の展開に。まずは鼓太郎が得意の脇腹攻めで先手を奪ったものの、丸藤も鼓太郎のファンネル狙いを一瞬先に動いての、虎王で迎撃し、持ち前の“ひらめき"を発揮した。

 まさかの場面での一撃に鼓太郎は大ダメージ。鉄柵へのフェイスクラッシャーやロープを踏み台にしてのムーンサルトアタックなど“ジュニア時代"の動きで鼓太郎を押し込んだ丸藤だったが、ケブラーダは鼓太郎が足を引っ張って阻止。一気にエルボースイシーダをぶち込んで、五分の展開に戻した。

 リングに戻ると、両雄はリング全体を使って激しい先の読み合戦を展開。さらには打撃戦に発展し、丸藤がトラースキックコンビネーションからの虎王で決定機をつかんだものの、鼓太郎も不知火をエクスカリバーで切り返して両者大の字となった。

 続く攻防で好機をつかんだのは丸藤。鼓太郎の串刺し攻撃を避けての虎王をぶちこむや、狭いエプロンでも構わず不知火を敢行。リングに戻ろうとする鼓太郎をフロム・コーナー・トゥ・コーナーで射貫くと、正調不知火も繰り出して3カウントを迫った。

 切り抜けた鼓太郎も兄弟子相手に意地。脇腹へのエルボー、デスサイズ(馬乗り式エルボー)、両腕をクロスさせた変型ブルーディスティニーで巻き返すと、止まらずにダブルアーム式ストマックバスター、マスドライバー、タイガードライバー…と惜しげもなく大技を連発した。

 一転して窮地に陥った丸藤だったが、鼓太郎に負けじとタイガードライバーを繰り出すと、同時に腕ひしぎ逆十字に捕獲。そこからパーフェクトキーロックに持ち込んでギブアップを迫る。鼓太郎もエスケープしたが、さらにトラースキックや虎王で追い討ち。沈まない鼓太郎はローリングエルボー乱射で最後の抵抗を見せたが、丸藤はカウンターのトラースキックで鎮圧。前屈みになった鼓太郎の顔面を、トラースキックで股の間を縫うようにして射貫くと、さらにコブラクラッチ式延髄虎王を発射だ。そして体勢を崩しながらもタイガーフロウジョンをお見舞い。鼓太郎はなおも粘りをみせたが、最後はポールシフト式エメラルドフロウジョンで3カウントをもぎ取った。

 “ノアジュニア黄金期"を思わせる17年越しの一騎打ちを制した丸藤は、鼓太郎と頭を下げ合いながら握手。マイクを握った天才は、「19年、思い起こせば、もう最初からいる面子というのは小川さんと杉浦さんと俺の3人だけになってしまったけど、今ノアで、このリングを選んで戦ってくれている選手たち、本当に感謝してます。あなたたちがいるからノアはもってます。そして、何よりもあなたたち、このノアのリングを選んで観に来てくれている…本当にありがとうございます」とあらゆる感謝を口にして場内も温かな拍手に包まれた。

 8月18日から開幕するノア年間最大のリーグ戦『N-1 VICTORY』に向けても弾み。「N-1 VICTORY、優勝するのは俺でしょう。今日見てもらった通り、そこそこ元気だ、まだ。丸藤見たけりゃ、ノアに来い!」と叫び、“N-1優勝宣言"とともに旗揚げ19周年記念大会を締めくくってみせた。

【試合後の丸藤】
――凄い試合となったが?

▼丸藤「疲れた。常にトップ戦線で戦わないと、こういう時にやっぱりこうやってバテちまうな。まあでも、強いよ、鼓太郎。強さ以上にいろんな思いがあったからこそ、こういう戦いになったんだと思うし。いつもならもっとたやすく勝てたはず。今日はもしかしたら、俺よりもあいつのほうがプレッシャーを多く持って試合に臨んでたかもしれないですね」

――まずいなという局面が何回もあったが?

▼丸藤「そうですね。まあでも、結果勝ったから。1ミリぐらいの差じゃないですか、鼓太郎とは。これからもノアに上がってほしいと思う」

――戦いには終わりがないと言っていたが、これからが大事?

▼丸藤「そうですね。またなにか、鼓太郎ともここで終わったわけじゃなくて、もしかしたら、線になって続くかもしれないし。わからない。わからないけど、今日は鈴木鼓太郎にありがとうと言いたいです」

【試合後の鼓太郎】
――試合を振り返って?

▼鼓太郎「あぁ…これで終わりなのか、これが始まりなのか。試合前に勝っても負けても、どうなのかな…って想像してたけど、これで終わりにはしたくない。出てたじゃないか。“ノアジュニアの丸藤正道"が」

――17年ぶりのシングルマッチとなったが?

▼鼓太郎「17年前は、あまりにも差がありすぎて。当時デビューしてまだ3ヶ月。相手の動きみて、付いていくのでやっとだったけど。やっぱり今日が始まりだね。40を前にした丸藤正道と、40を一個だけ超えちゃった俺と、今日を始まりにしたい」

――始まりというと、何を狙う?

▼鼓太郎「狙うものは、丸藤正道の首ひとつでしょう。ここにいるヤツ(小峠)と新たなノアジュニアの戦いをやっていって、天才“ノアジュニアの"丸藤正道を待ってますよ」

――ノアは旗揚げ19周年を迎えたが?

▼鼓太郎「俺は途中で抜けてるから、そこについては何かを言える言葉を持ってないけど…まぁそうだな、丸藤と鼓太郎見たけりゃノアに来い」

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