8/4【新日本】矢野粘るも3人目の王者食いならず 石井が優勝圏内生き残った

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)(2019年8月4日)
Bブロック公式戦 ○石井智宏vs矢野通×

　石井が大物食いを連発する矢野を撃破して4勝目。優勝圏内に生き残り、「もう落とせねぇ!」と背水の陣を敷いた。

　3勝3敗で2位タイに位置するNEVER王者・石井と矢野のCHAOS対決が7戦目で実現した。ここまでインターコンチネンタル王者・内藤、元IWGP王者・ジェイを破ってきた矢野は、8・1博多でUS王者・モクスリーの連勝を4で止めたばかり。大物食いを連発してきた矢野が3人目の王者狩りを果たすか注目された。

　開始早々、矢野はコーナーマットをはがし、石井を金具に何度も激突させると、Tシャツを石井の頭にかぶせてのスクールボーイを連発して秒殺を狙う。いずれも2カウントで返されても、赤霧でニアフォールに追い込み、花道に置いた椅子に座って「こっちでやろう!」と挑発。石井が応じず、場外カウントが数えられると、矢野はあわててリングに戻った。

　石井は逆水平を連発して怒りの反撃。矢野がコーナー金具ホイップ攻撃を連発し、エルボーを連打したが、石井はラリアット、パワースラムで攻撃の手を緩めず。矢野も石井の挑発にエルボー合戦による真っ向勝負を選び、これに競り勝ってどよめきを誘ったものの、ラリアットは空を切り、石井がジャーマンで投げ飛ばした。

　粘る矢野も丸め込みを連発し、石井をコーナー金具に激突させてのスクールボーイで3カウント寸前に追い込む。ラリアットを叩き込むと、フロントスープレックスで投げてレスリング技術も久々に発揮したが、鬼殺しは石井が決めさせない。ワンツーエルボー、ラリアットでたたみかける。互いの急所攻撃を読み合って未遂に終わると、矢野は石井のスライディングラリアットを回転十字固めで切り返したり、首固めで丸め込んだりと石井に冷や汗をかかせたが、反撃もここまで。延髄斬りで動きを止めた石井がスライディングラリアットからの垂直落下式ブレーンバスターを爆発させて3カウントを奪った。

　正攻法の姿勢も垣間見せた矢野を撃破。石井が4勝目を挙げ、優勝圏内に生き残った。残る公式戦は8・8横浜の鷹木戦、8・11武道館のタイチ戦の2試合。望みをつなぐには残り全勝しかなく、石井は「もう負けらんねぇ。もう落とせねぇ!」と背水の陣を敷いた。

　一方、矢野は何度も勝機を作ったものの3人目の王者食いならず。4敗目を喫し、自力優勝が消滅した。残る公式戦は2試合で、次戦は8・8横浜のタイチ戦となる。