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8/7【新日本】ザックの関節地獄耐えた 飯伏6連勝でオカダとマッチレースに

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』静岡・浜松アリーナ(2019年8月7日)
Aブロック公式戦 ○飯伏幸太vsザック・セイバーJr.×

 G1開幕戦で負傷した左足首をザックの関節地獄で攻め込まれた飯伏だったが、何とか耐え抜いてカミゴェで激勝。これで6連勝となり、最終公式戦となる8・10日本武道館でのオカダ戦はブロック突破の懸かったマッチレースになることが決定した。

 昨年準優勝だった飯伏は今年こそと決意を胸にG1に出陣。連敗スタートで、左足首を負傷するアクシデントにも見舞われたものの、その後は連戦連勝を飾り、8・3大阪では棚橋を撃破し、昨年決勝戦で敗れた雪辱を果たした。現在は2位で、首位・オカダを2点差で追っている。今宵の相手は3勝4敗のザック。2人は3・16後楽園(NEW JAPAN CUP2回戦)、4・20名古屋(インターコンチネンタル王座戦)で今年2度対戦。1勝1敗のイーブンとなっており、決着戦となった。

 序盤から互いに関節技を仕掛けて競り合うが、深追いしない飯伏がローキックやミドルキックを的確にたたき込んで先制。しかし、ザックはねちっこく足関節を狙っていき、逆エビ固め式アンクルホールドに絡め取ると、そのまま飯伏が痛めている左足首を集中的に攻め立てた。リング上で座り込んだ飯伏の胸板を何度も蹴り上げる。

 飯伏はフランケンシュタイナーやミドルキックでリズムを取り戻すと、左足を狙われても止まらず、パワースラムから流れるようにムーンサルトプレスの構えに。しかし、先に動いたザックは左足をドロップキックで射貫くと、鉄柱を使ったレックロックでも絞め上げた。ストンピングもピンポイントで左足首にお見舞い。飯伏の悲鳴が場内に響き渡る。

 掌底連打、ソバット、ランニングローキック、その場飛びムーンサルトニードロップと畳みかけた飯伏だったが、シットダウン式ラストライドは時期尚早で決まらず、またも左足首を捕獲されて苦もんの表情を見せる。さらに、そのまま首や肩まで極められてしまった。

 それでも飯伏は必死に耐え忍ぶと、エルボースマッシュの餌食になっても踏みとどまって、こん身のラリアットを振り抜いた。ザックドライバーを切り抜けて、ハーフネルソンスープレックスで投げ飛ばすと、シットダウン式ラストライドもさく裂。飯伏は試合を決するべくカミゴェへ。

 ザックは飯伏の足首に自分のヒザをカウンターで衝突させて撃墜に成功すると、左足首を捕らえ、そこから様々な複合関節技に移行。最終的に両足と股関節まで極めるオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスに捕らえた。3月のNEW JAPAN CUPで勝利をもぎ取った荒技でギブアップを迫る。

 大ピンチを迎えた飯伏は何とかロープに手を伸ばして窮地を脱すると、怒濤の巻き返しへ。ザックの蹴りを真っ向から受け止めた上で、胸板に強烈な掌底をグサリ。生ヒザ式のボマィエは避けられてしまい、しつこく丸め込まれてニアフォールを奪われたが、攻撃の手を緩めることなく、強烈な右ハイキックを一閃。崩れ落ちたザックに今度こそボマイェを突き刺すと、最後は必殺のカミゴェで3カウントを奪い取った。

 関節地獄を耐え抜いた飯伏が破竹の6連勝を遂げた。「見えてきたんじゃないですか、優勝が。チャンスありますよね?」と飯伏。メインでオカダがEVILを下したため、次戦となる8・10武道館でのオカダ戦にブロック突破が懸けられることになった。飯伏は決意に満ちた表情で「最終日もオカダ選手。勝たないと…勝たないと…何としても」と必勝を自らに厳命。オカダ超えを果たし、そのまま頂点へと駆け上がって、今年こそ夏男の栄冠を掴む構えだ。

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