8/8【新日本】後藤がモクスリー止めて4連勝 Bブロックは4人が首位タイで最終公式戦へ

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』神奈川・横浜文化体育会館(2019年8月8日)
Bブロック公式戦 ○後藤洋央紀vsジョン・モクスリー×

　後藤が4連勝。単独首位だったモクスリーを3連敗に追い込んだことで、Bブロックは4人が首位タイで8・11武道館での公式戦最終日を迎えることになった。

　BブロックはここまでUS王者モクスリーが5勝2敗で単独首位だが、内藤、石井、ジェイ、そして後藤が2点差で追い、まだまだ予断を許さない状況だった。この日はモクスリーと後藤の首位攻防戦が実現。この結果がBブロックを左右することになった。

　開始早々、両者エルボーを何発も打ち合うラリーで真っ向勝負を展開。連打で押し込んだモクスリーがラリアットで場外に吹き飛ばす。場外戦でも両者はエルボー合戦でリングアウト寸前までしのぎを削り、リングに戻っても無骨にエルボーを打ち合う。モクスリーがワンツーで押し込めば、後藤もショートレンジローリングラリアットでなぎ倒して譲らない。

　すかさず後藤が村正、バックドロップの連続攻撃でリズムを作る。牛殺しはモクスリーが阻止し、ジャーマン、ロックボトムと大技を連発。ダブルアームスープレックスで投げると、チキンウイングアームロック、腕ひしぎ逆十字固めと意外なサブミッションテクニックで後藤にギブアップを迫った。後藤が耐えてもモクスリーはエルボー合戦をラリアットで制し、ランニングニーをぶち込んだ。

　デスライダーは後藤が決めさせない。牛殺しで反撃ののろしを上げ、ラリアットの打ち合いで何度も正面衝突する。ともに前のめりに倒れたが、後藤はノーモーション頭突きをぶち込んで流れを引き寄せ、ミドルキックを連打。キャッチしたモクスリーがダブルアームDDTで逆襲し、そのまま起き上がってデスライダーを仕掛けたが、後藤はこれをファイアーマンズキャリーで切り返し、牛殺しと思いきやモクスリーを不時着させてGTRをさく裂。機転の利いたつなぎで見事に3カウントを奪った。

　後藤がUS王者・モクスリーを3連敗に追い込んで4連勝。この結果、この二人に内藤、ジェイを加えた4人がBブロック首位タイで8・11武道館の最終公式戦を迎えることになった。自らの手で決勝争いの流れを左右してみせた荒武者は「見えてきたな。お前らも見えてきただろ? 俺の完全復活が。俺の目にはその先までしっかり見えてるぜ」と豪語。11年ぶり2度目の優勝に自信を深めた。あとは鷹木戦を残すのみ。これに勝利して今度は完全復活への道を切り開くか。

【後藤の話】「見えてきたな。お前らも見えてきただろ? 俺の完全復活が。俺の目にはその先までしっかり見えてるぜ」

【モクスリーの話】「このクソヤロー。負けてしまったよ。続けて連敗してしまった。3試合続けて負けてしまった。いろいろ慣れないことも続いているが、今日は事実上、初めての負けだと思う。きちんとテクニカルな内容で負けた初めての戦いだった。(海野に対して)お前の失敗じゃない。大丈夫だ。安心しろ。事実上、初めて技術と技術の戦いで負けた。でも、俺はまだ生きているぞ。俺と得点で並ぶヤツも出てくるだろう。ただ、俺はかえって燃えてきた。武道館があるじゃないか。武道館に向けてさらに気合いが入ったよ」