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8/10【新日本】武道館沸騰!オスプレイが逸材熱闘粉砕 負け越し終戦・棚橋は「必ず戻る」

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』東京・日本武道館(2019年8月10日)
Aブロック公式戦 ○棚橋弘至vsウィル・オスプレイ×

 熱闘で武道館を沸騰させた末にオスプレイが逸材撃破。まさかの敗戦で今年のG1を負け越しで終えた棚橋だったが「必ず棚橋は戻ってくるから」と復活を誓った。

 4勝4敗の棚橋と3勝5敗のオスプレイがAブロック最終公式戦で激突した。昨年覇者の棚橋はすでに脱落が決定。悔しさをあらわにしながらも、来年のG1出場を早くも見据え、今日の試合に向けて「棚橋の恐ろしさ、深い底なし沼を見せてやりますよ」と宣言している。対するオスプレイもスーパージュニアとG1を連続制覇する野望は成し遂げられなかったが、棚橋戦をドリームマッチと定義している。オスプレイのTシャツに刻まれた『ATTACK FOR THE NEXT GENERATION』のメッセージは、かつて棚橋が使用していたもの。「彼をリスペクトしているし、愛してもいるが、次はNEXT GENERATIONとして立ちはだかるので、棚橋にはそれを受け止めてほしい」と意気込んでいた。

 静かな立ち上がりとなったが、オスプレイが挑発気味にエアギターを披露すると試合は動き出す。ムッとした様子の棚橋に対し、オスプレイはコルバタをお見舞い。場外に棚橋を叩き落とすと、トペにいくと見せかけて、ハンドスプリングからのバク宙を披露した。しかし、冷静な棚橋は左ヒザ攻めに着手。低空ドロップキック、ロープを挟んでのドラゴンスクリュー、足4の字固めと畳みかける。

 ヒザのダメージに苦しみながらも、オスプレイはハンドスプリング式レッグラリアットで反撃開始。ジャンピングエルボーをぶち込むと、上手く棚橋を場外に転落させ、サスケスペシャルでダイブした。

 リングに戻ってもオスプレイはトップロープ上での619などで畳みかけるが、コーナーからのダイブ攻撃を避けられて不時着した瞬間、ヒザに痛みが走って失速する。見逃さない棚橋は低空ドロップキックをグサリ。オスプレイは足を痛がりながらもサマーソルトキックから延髄斬りを放つが、その足を掴んだ棚橋はドラゴンスクリューを繰り出すと、テキサスクローバーホールドに捕獲した。

 オスプレイが何とかロープに手を伸ばすと声援が集中する。棚橋は容赦なくヒザにストンピングを連打し、スリングブレイドやドラゴンスープレックスを狙っていく。だが、こらえたオスプレイはサムソンクラッチで丸め込むと、キックアウトされた直後にロビンソンスペシャルをグサリ。一気にオスカッターを仕掛けた。

 棚橋はこれをスリングブレイドで撃墜。ダルマ式ジャーマンで投げ飛ばす。そして、正調スリングブレイドの構えに入るも、オスプレイはその場飛びスパニッシュフライで撃退。シューティングスタープレスを投下した。これをキックアウトされたもののすぐさまオスカッターへ。完璧に決まると場内はカウントの大合唱となったが、棚橋はギリギリで肩を上げた。

 引かない棚橋は続くストームブレイカーをスリングブレイドで切り返して大逆転。ひらめきでピンチをチャンスに変えると、正調スリングブレイドからハイフライフローアタックを浴びせる。だが、オスプレイは止まらなかった。ハイフライフローアタックを受け止めつつ後方に回転して切り返すと、ビンタに被弾しながらも死角からトラースキックをズバリ。後頭部にこん身のバックエルボーを振り抜き、最後はストームブレイカーで逸材超えを果たした。

 IWGPジュニア王者として臨んだG1最終戦で棚橋に初勝利。感極まったオスプレイは、セコンドの肩を借りて去っていく棚橋に声をかける。エース超えを果たしたことで喜ぶどころか、決意を新たにした様子で、バックステージでは「ファンのみんなのみならず、棚橋にも俺は誓いたい。俺は絶対にみんなのことを落胆させない。みんなを楽しませるために戦い続ける」と宣言した。

 一方、負け越しでG1を終えた棚橋はコメントブースで倒れ込んでうなだれるばかり。それでも、「みんなが俺に引導を渡してくる。棚橋もういいよ、棚橋もういいよって。オカダ…内藤…飯伏…オスプレイ…。もうな、引導はもらいすぎてるから。必ず復調して…。必ず棚橋は戻ってくるから」と復活を誓った。

【オスプレイの話】「エースとの戦いでこのような結果になった。許してほしい。でも、あの男は棚橋弘至だ。その棚橋弘至を俺はピンフォールで倒した。正直、今は何と言ったらいいかわからない。棚橋の入場曲は何度も何度も聞いてきたが、自分が1人だけリングがいる中であの入場曲を聞いた時の感情は初めてのものだった。鳥肌が止まらなかった。そう、棚橋こそが男の中の男なんだ。その男を俺は倒した。20年前、彼は次世代のレスラーとして新日本に来て、この会社を背負って立ってきた。俺が今日勝って得たものを、誰にも落胆させないために、これからも育て続けていきたいと思っている。俺が日本に引っ越してきた理由の1つもそれなんだ。この場所、この国が好きだということもあるけれど、みんなを落胆させずに、この会社を引っ張っていきたいと思っているからなんだ。ファンのみんなのみならず、棚橋にも俺は誓いたい。俺は絶対にみんなのことを落胆させない。みんなを楽しませるために戦い続ける。イギリス、オーストラリア、アメリカ、メキシコ…。この団体がどこにもで行くならば、俺はそこにいる。後楽園ホールに行くならば俺はそこにいる。G1はもう終わってしまったけれど、俺のこの旅はまだまだ続いていく」

【棚橋の話】「(コメントブースで倒れ込むと)ダメだ…。負けた…。G1負け越し、いつ以来だろう? みんなが俺に引導を渡してくる。棚橋もういいよ、棚橋もういいよって。オカダ…内藤…飯伏…オスプレイ…。もうな、引導はもらいすぎてるから。必ず復調して…。必ず棚橋は戻ってくるから」

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