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9/3【全日本】暴走大巨人まさかの陥落 ゼウス&崔が世界タッグ一発奪取

『2019 SUMMER EXPLOSION』最終戦 東京・後楽園ホール(2019年9月3日)
世界タッグ選手権試合 ○ゼウス&崔領二vs諏訪魔&石川修司×

 暴走大巨人がまさかの陥落。ゼウス&崔が一発で世界タッグ奪取を果たし、タッグとしての歴史の第一歩を踏み出した。

 8・17札幌大会で6人タッグながらゼウスが諏訪魔をピンフォールし、崔との世界タッグ挑戦を表明。この日のタイトルマッチが決まった。前哨戦では挑戦者組が優勢だったが、王者組も諏訪魔が暴走ファイトを解禁して挽回。戦況はイーブンといえる状況で本番を迎えた。

 入場直後から一触即発となった両軍の戦いは暴走大巨人の奇襲攻撃をきっかけに場外戦で荒々しく幕開け。諏訪魔が場外ブレーンバスター、石川がエプロンからのダイビングフットスタンプの連続攻撃で王者組が先手を取る。挑戦者組もゼウスがスパインバスターで諏訪魔に反撃し、崔が打撃の雨を降らせて挽回。石川が串刺しラリアット、ダイビングフットスタンプで逆襲に出ても、崔がミドルキックでせき止め、ゼウスがフライングバイセップスエクスプロージョン、崔が大外刈りで攻めまくった。

 暴走大巨人も諏訪魔の串刺しラリアット、石川のニーリフトの連続攻撃、サンドイッチラリアットと連係を駆使して立て直しを図るものの、ゼウス&崔もダブルブレーンバスターで流れを渡さず。ゼウスがエプロンの石川を雪崩式ブレーンバスターで引っこ抜く怪力をみせつけると、フロッグスプラッシュを発射して勝機を作った。

 これをしのいだ王者組はゼウスをローンバトルに追い込むと、境川で一気に巻き返す。諏訪魔のフロントスープレックス、石川のランニングニーリフトも立て続けに決まって一気にアルティメットデストロイの構えに入ったが、これが墓穴を掘る形に。崔の加勢でコーナー上に踏みとどまったゼウスが諏訪魔に頭突きを打ち込み、諏訪魔は石川によるパワーボムで叩き落とされてしまった。

 それでも石川はバイセップスエクスプロージョンを連発したゼウスのジャックハマーを食い止め、ランニングニーリフト、ファイアーサンダーで攻め込み、エルボーと逆水平を真っ向から打ち合ったが、バイセップスエクスプロージョンを連発されて失速。すかさずジャックハマーを爆発させたゼウスが熱戦に終止符を打つ3カウントを奪った。

 暴走大巨人が4度目の防衛に失敗。ゼウス&崔が第86代世界タッグ王者に輝いた。日本マット界を見渡しても屈指のタッグチームといえる諏訪魔&石川を攻略しての一発奪取。最高の形の戴冠劇にゼウスが「最強の諏訪魔&石川修司組からの勝利。これは全日本プロレスの、世界タッグの歴史を1つ塗り替えたと思う」と胸を張れば、崔も「ただ1つ言えることは、今この瞬間は俺とゼウスがナンバーワンタッグ屋。それだけは間違いない」と言い切った。

 戦前の予告通りタッグチームとしての歴史の1ページ目を開いた新王者組だが、試合後のリング上で崔が「最高のタッグパートナーやけど、群れへんぞ。戦う時は戦うからな。仲良し子良しじゃないぞ」と言い切ったように、ライバル関係もこれまでと変わらない。「俺らが当分、この世界タッグのベルトを防衛していく」と宣言したゼウスが「俺も領二も宮原健斗の持つ三冠王座を獲りにいく。目指すは五冠。なあ、領二? 先にどっちが五冠獲るか勝負しようや?」と呼びかけると、崔も力強く呼応した。

 どちらが先に5冠制覇を成し遂げるか。タッグ王者として臨む王道トーナメントで二人がその足がかりを作るべく競い合う。

【試合後のゼウス&崔】
▼ゼウス「久々の世界タッグ。まさかの領二との世界タッグ。そして、最強の諏訪魔&石川修司組からの勝利。これは全日本プロレスの、世界タッグの歴史を1つ塗り替えたと思う。なあ、領二?」

▼崔「そうですね。まず、ゼウスとなにを今、感じているかっていうと、自分たちが獲れた喜びと、同じぐらいというかそれ以上に、まずはやっぱり諏訪魔&石川というあの2人が挑戦を受けてくれたからこれだけのものができたし。俺は本当にあの2人にまず何よりもリスペクトを表したい。あの2人がいなかったら、このモチベーションは確実になかったから。ただ、やっぱ明日はまた違うし、来月、来年またいろいろ変わっていると思うし、油断はできないけど、ただ1つ言えることは、今この瞬間は俺とゼウスがナンバーワンタッグ屋。それだけは間違いないでしょう」

▼ゼウス「まあ、そういうことや。俺らが当分、この世界タッグのベルトを(防衛していく)。そしてまた、俺も領二も宮原健斗の持つ三冠王座を獲りにいく。目指すは五冠。なあ、領二? 先にどっちが五冠獲るか勝負しようや?」

▼崔「よし」

▼ゼウス「OK。まあまあまあ、人生っていうのはみんな聞きたいだろうから。最後に…人生は祭りやで、わっしょーい! わっしょーい! わっしょーい!」

※「わっしょーい!」に合わせて缶ビールを持っていた崔もゼウスに手を取られてポーズを作る。そして、崔は終わったと同時にゼウスの頭からビールをかけると、自らにも頭からかけた

【試合後の諏訪魔&石川】
▼石川「俺はなにも言うことない…」

※セコンドの肩を借りて石川は控え室へ

▼諏訪魔「(去っていく石川に対して)大丈夫? こんなところでつまずく暴走大巨人じゃないよ。まだ今年は終わってないんだからさ。やっぱ俺らだってたまには負ける時があるよ。それはね、相手の勢いはあったよ。それは認めるよ。こんなもんじゃ終わらねえぞと。それは俺も石川選手も一緒の気持ちですよ」

――年内に取り戻せば、3年連続のプロレス大賞・最優秀タッグ賞が狙えるが?

▼諏訪魔「本当だね。そこは諦めないよ。心配だな、石川選手がどう考えているのか。俺自身は諦めるつもりはないし。ただ、石川選手のメンタルというか、そういう部分は心配だな。誰よりも3年連続というものに対して石川選手は強い思いを持っていたからね。まだまだ俺らはここで終わらせるわけにはいかないし。まだまだ全盛期を証明しなきゃいけないなって思うよ。石川選手と今後について話しますよ」

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