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9/15【大日本】初挑戦・佐久田を返り討ち 木高がデスマッチ王座V3、11・4両国で二丁拳銃対決へ

『〜BIG JAPAN DEATH VEGAS〜』神奈川・横浜文化体育館(2019年9月15日)
BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合 蛍光灯スキャフォールド+αデスマッチ ○木高イサミvs佐久田俊行×

 デスマッチヘビー級王者の木高が初挑戦の佐久田を返り討ちにしてV3。試合後、佐久田が11・4両国に葛西純を招聘すると宣言すると、木高は同じく両国でのV4戦の相手にヤンキー二丁拳銃の盟友・宮本裕向を指名した。

 デスマッチ王者の木高は8・25名古屋で宇藤を返り討ちにし、2度目の防衛に成功。試合後に「デスマッチの主人公はこの俺だ」と次期挑戦者に名乗りを挙げたのが佐久田だった。佐久田はFREEDOMSでの葛西純戦やシングルリーグ戦・一騎当千、アメリカ・GCW遠征などで実績を積み、デスマッチファイターとして急成長。満を持してデスマッチヘビー級王座に初挑戦した。両者は4・13札幌(一騎当千準決勝)で対戦。この時は木高が勝利している。

 試合形式は「蛍光灯スキャフォールド+αデスマッチ」。スキャフォールドとは建築現場の足場を意味する。リング上に高々と足場が組まれ、ロープ2面に蛍光灯が吊された。

 足場の上での蛍光灯チャンバラから幕開け。押し勝った佐久田は木高をリングに突き落とすと、ダイビングボディプレスを落として先制する。だが、木高もナイフボードへボディスラムを敢行すると、そのナイフや蛍光灯で佐久田の額を切り刻んだ。その後も蛍光灯を巧みに使って試合をリードする。

 負けてなるものかと、佐久田も長期欠場に突入したばかりの盟友・植木嵩行に捧げるように、「確保!」の絶叫からダイビングヘッドを投下する。ダイビングサマーソルトドロップは自爆となったものの、止まらない佐久田はさらに暴走。鉄串を手にすると、木高の頬を貫通させて、場内に悲鳴を巻き起こした。テーブルの上に寝かされた佐久田は、足場の上からのダイビングダブルニードロップを食らってしまったが、雪崩式不知火で再び攻勢に転じ、足場の上から決死のダイビングサマーソルトドロップを浴びせる。そして、一気に蛍光灯の束を挟み込んでのファイヤーバードスプラッシュで勝負に出たが、木高は剣山で迎撃し、蛍光灯への激突を誘った。

 試合はさらに激しい競り合いに。互いにジャーマンで投げ合うと、木高がラリアットや勇脚・斬をぶち込むが、佐久田も得意の逆打ちで譲らない。佐久田が蛍光灯でやぐらを作ると、木高は足場の上でやろうと挑発。2人は再び足場の上で対峙した。

 佐久田はそこから不知火を狙うも、踏ん張った木高は自分の体ごとリングに投げ出すように、決死のブレーンバスターを強行。やぐらに激突し、激しい衝撃音とともに蛍光灯が弾け飛んだ。自らのダメージを厭わぬ荒技で勝機をたぐり寄せた木高は、絶槍や勇脚・斬を乱れ打つと、最後は蛍光灯めがけての憤怒の罪(両腕リストクラッチ式変型エクスプロイダー)で佐久田を撃破した。

 佐久田を返り討ちして木高がデスマッチ王座V3。マイクを持った木高は、佐久田の“主人公発言"に言及し、「今日の試合、総じて主人公はこの俺だ! とはいえ、お前のデスマッチの主人公なんかお前しかいないんだからよ。主人公を自分で選んでんじゃねえよ、お前。カッコ悪い。こいつら(観客)が勝手に俺を主人公にしてくれたんだよ。主人公は自分で選べない。ゲームと違う!」と一喝した。

 しかし、試合で敗れたとはいえ、佐久田は引き下がらない。「試合に負けたけど、勝負には負けたと思ってねえからな。デスマッチのデスは死だろ? 俺は死んでねえからな」と言い張ると、「本当はよ、今日勝って両国でベルトを懸けてやりたい相手がいたんだけどよ。負けて、対戦要求なんてしょっぺえから、プラン変更だよ。両国では対戦相手じゃなくて、パートナーとして俺が凄え狂ったヤツを連れてくるよ。わかるよな、みんな? 両国にパートナーとして葛西純を連れてきてやるよ」と11・4両国への葛西招聘を予告した。なおも佐久田はマイクを続けるが、木高は試合中のお返しとばかりに頬に鉄串をブッ刺して制裁。それでも佐久田は中指を突き立ててリングをあとにする。

 すると、木高は「いいこと言ってたな。両国を見据えていると。じゃあ、俺も次のデスマッチヘビー(防衛戦)は両国でいかせてもらいます」と続け、「宮本さん、そろそろ勝負じゃないですかね?」とセコンドに付いていた宮本を次期挑戦者に指名した。突然、浮上したヤンキー二丁拳銃対決。宮本に断る理由などない。「両国でやりましょう!」と快諾してガッチリと握手。木高は「両国でこれが二丁拳銃だっていう試合をしましょう」と誓った。

 最後は足場の上での「ピース&フ○ック」の大合唱で締めた木高。「今までデスマッチの若い世代と言ったらおかしいけど、俺らより若い第5世代という呼ばれる人らとやってきたんですけど、両国と言ったら二丁拳銃、宮本さんしか浮かばなかったな。両国というキーワードを聞いたら、すぐパーン浮かびましたね」と宮本指名の理由を明かし、「二丁拳銃の集大成、お見せします」と言い切った。

 両国国技館でのこれまでの戦績は思わしくなく、特に2016年7月には青木篤志さんからギブアップを奪われて、アジアタッグ王座を奪還された苦い思い出がある。「ちょっと大日本の両国ではタップアウトして負けたっていう記憶も残っているし、それも確か二丁拳銃だったなと思うし。いろいろ引っくるめて、自分のためにも、宮本裕向という壁を1つ超えたいなと思います」と今年の両国では勝利で記憶を塗りかえる構えだ。

【試合後の木高】
▼木高「生意気なクソガキですね。初挑戦ですか? 大したもんじゃないですか。まあまあというか、ギリギリ完勝ですね(笑) ギリギリ完勝です。あの野郎、いや、アッパレですよ。最後腹立ったから、串を刺してやった。俺普段、ああいうことやらないんですよ。でも、あいつは俺がそういうことしないっていう概念すら壊したかなっていうのはありますね。それぐらい試合も終わったあとのマイクも興奮しました」

――主人公という言い方をしていたが、それは人が決めるもので、自分で決めることじゃない?

▼木高「ゲームのエディットキャラじゃないんだから。主人公になりたいよ。それはみんなプロレスをやっている人間、全員そのプロレスの主人公になりたいんだから。それがいわゆるベルトを獲りたいとか、そういう欲になるわけでしょ? それはそうでしょ。みんなそうよ。そうじゃなかったら、プロレスラーなんか辞めたほうがいいよ。みんな主人公狙っているよ。でも、自分でなれる主人公もある。こうやってベルトを巻けばいいんだから。でも、基本的にベルト云々かんぬん別として、俺が思う主人公は自分で選ぶもんじゃないだろうと思います」

――試合の前にインタビューで、佐久田選手は木高選手を子供の頃に見ていて、デスマッチファイターに憧れたという発言があったが?

▼木高「マジでそういう年になったんだなと思いましたよね。映像で見た俺、若かったもんなあ」

――そういう世代が出てきて、それを迎え撃つ立場になったことについては?

▼木高「なんか嬉しい反面、複雑というか(笑) まあでも、血みどろはリングでも言った通り、本当に生意気な3バカトリオです。もっともっとやりたいと思います。これで高橋から獲って、植木から防衛して、佐久田にも勝ったから、血みどろ3タテはいけたわけでしょ? それだったら、彼らがリベンジしてくるまで持っていないとなっていうのはありますね。そういう人が現れたんだったら、これからもっともっとそういう人が現れるように、俺も見ていてこういうレスラーになりたいって思われるようなプロレスラーになれるように、もっともっと頑張ります」

――両国では宮本選手との対戦をアピールしたが?

▼木高「佐久田が両国のことを言ったんで。僕の頭の中で、今までデスマッチの若い世代と言ったらおかしいけど、俺らより若い第5世代という呼ばれる人らとやってきたんですけど、両国と言ったら二丁拳銃、宮本さんしか浮かばなかったな。両国というキーワードを聞いたら、すぐパーン浮かびましたね。二丁拳銃の集大成、お見せします」

――両国にシングルのチャンピオンとして立つのは初めてになるが?

▼木高「両国の勝率がまあ悪いんですよ。DDTも含めて。だから、ちょっと大日本の両国ではタップアウトして負けたっていう記憶も残っているし、それも確か二丁拳銃だったなと思うし。いろいろ引っくるめて、自分のためにも、宮本裕向という壁を1つ超えたいなと思います」

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