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9/22【新日本】内藤陥落…ジェイIC初戴冠で“二冠"争い激化 後藤表明も拒絶

『DESTRUCTION in KOBE』兵庫・神戸ワールド記念ホール(2019年9月22日)
IWGPインターコンチネンタル選手権試合 ○ジェイ・ホワイトvs内藤哲也×

 ジェイが30分に迫るハイレベルなシーソーゲームの末に内藤を破り、IWGPインターコンチネンタル(IC)王座初戴冠に成功。試合後には後藤洋央紀が現れて“二冠"を叫び、新日本内でIC&IWGPヘビー級王座の同時戴冠を狙う動きがさらに活発化したが、新王者・ジェイは後藤の表明を拒絶した。

 IC王者として今夏G1を迎えた内藤は、史上初の“IWGP&IC同時戴冠"を目指すことを宣言。ところが最終公式戦でジェイに敗れて優勝決定戦進出を逃し、今度はジェイも内藤のアイディアを拝借して“二冠獲り"をぶち上げた。さらには来年初頭の東京ドーム大会が1・4&1・5と2連戦となったことで、今度はG1覇者の飯伏幸太までもが「1・4でIWGPヘビー挑戦、1・5でIC挑戦」のプランを提示して、ドーム連戦を見据えた“二冠争い"の様相に発展していた。

 神戸メインでは、G1の雪辱を期す内藤がIC王座を懸けてジェイと激突。まずはスピーディに先を読み合って内藤が場外をウロウロしたものの、ジェイ側もセコンドの外道が介入して援護し、鉄柱を使った急所攻撃で内藤の動きを止める。しばし捕まった内藤も、髪の毛をつかむジェイの挑発行為を素早いネックブリーカーで切り返して逆転。足を使った羽根折り固めで固定しつつ、笑顔でジェイの頭部をバシンバシンとはたきまくったものの、ジェイもフライング・フォーアームを避けてのコンプリートショットを発射……と、互いに人を食った挑発やクセ者っぷりを十二分に発揮しながらのシーソーゲームが続いた。

 先に好機を作り出したのは内藤。カウンターのジャンピング・フロントハイキックや雪崩式フランケンシュタイナーでジェイを押し込むと、得意のグロリア発射に成功。エプロンサイドに逃れたジェイをロープ越しの水面蹴りで転がすや、トップロープ超えの低空ドロップキックで顔面を撃ち抜いて場内を沸かせた。

 ところがジェイもカウンターの“断崖式"コンプリートショットで一気に逆転。強烈な一撃に場内がどよめくなか、リング上ではキーウィークラッシャーを狙う。内藤もDDTで切り返したものの、ならばと外道がレフェリーの死角を突いてのイス攻撃で援護だ。ブーイングのなかで、ジェイは今度こそのキーウィークラッシャー発射に成功した。

 内藤も3カウントは許さない。逆にブレードランナーを踏ん張ると、スピーディな延髄斬りやフライングフォーアームを放って巻き返し、再びエプロンに上がってきた外道を蹴り飛ばしながらのトルネードDDTも繰り出す。さらにはデスティーノを着地されても、追撃をしのいでジャーマンで投げ捨ててみせた。

 ジェイも2度めのトルネードDDT狙いを踏ん張ってスリーパースープレックスを連発したものの、譲らない内藤も追撃をドラゴンスープレックスで切り返し、抵抗するジェイをねじ伏せるようにランニングデスティーノで叩きつけて決定機を迎えた。

 だが、肩を上げたジェイは、続く正調デスティーノは踏ん張って決めさせず。そのままブラディーサンデーやリバースフランケンシュタイナーをめぐるハイレベルな先の読み合いとなったものの、内藤はこれをシンプルな張り手で制す。さらにはバレンティア(垂直落下式ノーザンライトボム)の体勢に入ったが、着地したジェイが一気のブレードランナー発射に成功。これがまともに決まって一撃で3カウントまで持ち込んでみせた。

 ジェイがG1に続いて内藤を連破してIC王座初戴冠。マイクを握ったジェイは「ブエナス・ノーチェス・コウベー!!」と内藤ばりに叫んで、場内は歓声とブーイングが交錯した。

 構わずジェイは「ゲドー、ジャドー、チェーズ、ユージロー、KENTA、ファレ、タンガ、タマ、ヒクレオ、イシモリ、ファンタズモ、ピーター…イ・ジェイ。ノスオトロス、BULLLLLLLLLLLLLLLET CLUB、4 LIFE!!!」と“ロス・インゴ締め"のBULLET CLUB版まで繰り出してみせた。

 “二冠アイディア"ばかりか“締め方"まで拝借して、どこまでも内藤をコケにしたジェイは、「俺が獲ったことで、このベルトは最高に価値のあるベルトになった。俺は史上初めてIWGPヘビー級&インターコンチネンタルを巻く男になる。オカダ、SANADA、飯伏、EVILでもない…」と改めて二冠プランを口にし始めたところで、花道から一人の男が現れた。

 この日のセミファイナルで鷹木信悟を正面突破した後藤だ。口を真一文字に結んでズンズンとリングインした後藤は、「ノーノーノー、お前は挑戦者にふさわしくない。来るな、来…」と早口でまくしたてるジェイを問答無用に殴り飛ばした。

 慌てて場外へと逃れたジェイは「次はお前じゃない!」と吐き捨てながら退散。歓声のなかで残った後藤は「俺はあいつに負ける気がしない。二冠、二冠って盛り上がってるけどよ、他の誰でもない、この俺が二冠になってやる! 以上!!」とIC王座挑戦と“二冠争い"参入を宣言。秋の両国、初冬の大阪、そして来年初頭の東京ドーム2連戦を前に“二冠戦線"が群雄割拠状態となってきた。

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