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10/14【新日本】激闘ライバル対決…SANADA粉砕でオカダV4 ドームへ飯伏に「オカダとIWGPは安くない」

『KING OF PRO-WRESTLING』東京・両国国技館(2019年10月14日)
IWGPヘビー級選手権試合 ○オカダ・カズチカvsSANADA×

 新日本恒例“秋の両国"メインに据えられたIWGPヘビー級選手権試合は、王者・オカダがSANADAとの“ライバル対決"を36分を超える激闘の末に制して4度目の防衛に成功。“二冠"の野望を胸に、来年ドームで激突することになった飯伏に、「IWGPとオカダは安くない」と真っ向から宣戦布告した。

 オカダとSANADAの対決は、実に今年4度目。春のNEW JAPAN CUP決勝戦、5・4博多大会でのIWGP戦ではオカダに軍配が上がったが、今夏G1ではSANADAが雪辱。激戦を通じて、互いに“ライバル"と認め合う好敵手となっていた。

 試合はやはり手の内を知り尽くすシーソーゲームに。のっけからオカダがドロップキック、SANADAがラウンディング・ボディプレス…と早々に得意技を繰り出しあったが、互いに避けて決まらない。さらには両雄のショットガン・ドロップキックまで交錯した。

 その後はオカダがスイング式のネックブリーカードロップなどでペースを握ったものの、SANADAも場外戦で逆転。鉄柵を使ったネックスクリューを機に首攻めへと転じ、必殺Skull Endへの布石を打ち込んでいった。

 まだまだ屈さぬオカダも、SANADAのその場飛びムーンサルトを避けて反撃。三角飛び式のドロップキックでSANADAを場外へと追いやるや、鉄柵越えのフライングボディアタックも敢行。負けじとSANADAも連続リープフロッグからのドロップキックで応戦し、場外の王者にプランチャも投下。さらには得意のパラダイスロックで梱包してみせた。

 屈辱となったオカダも追撃をしのいでコーナー最上段からのミサイルキックを発射。ダイビングエルボードロップからのレインメーカーは読まれたが、ならばとオカダもSkull Endをツームストンパイルドライバーで切り返しにかかった。

 ところがSANADAもさらに体重移動で切り返すや、掟破りのツームストン弾でグサリ。すかさずTKOを繰り出すや、今度こそのSkull Endで絞めに絞め上げて場内もあわやの熱を帯びた

 それでもオカダは強引に立ち上がるや、変型レインメーカーをヒットさせて流れをリセット。激しいエルボー合戦から再びレインメーカーとSkull Endの読み合いに発展しても、オカダが後頭部へのドロップキックで競り勝つや、高打点ドロップキックで打ち抜いた。

 SANADAも続くレインメーカーは打たせない。逆にコーナーを利用したSkull Endでのオカダ捕獲に成功するやグラウンドに移行して絞めまくる。王者から力が抜けたところでカバーし、カウント2でキックアウトされるや、うつぶせの相手にラウンディングボディプレスを投下。ひっくり返ったオカダに2発目を繰り出して勝負あったかと思われた。

 だが、オカダは剣山で撃墜。逆に読み合いを旋回式ツームストンパイルドライバーで制してみせたが、やはりレインメーカーは決まらない。逆に腕へのフロントハイキックで阻止したSANADAがオコーナーブリッジでクルリ。ギリギリで肩を上げられても、レインメーカーを避けてのスイング式Skull Endを狙い、切り返したオカダがドロップキックを見舞ってきても、掟破りの逆レインメーカーの体勢に入った。

 だが、オカダも回避。ならばとSANADAも本家レインメーカーを避けてローリングエルボーからのポップアップ式Skull Endを狙ったものの、オカダもSANADAを担ぎ上げて切り返す。そのまま奥の手・開脚式のパイルドライバーでグサリ。続けてついにレインメーカーをぶっ放して3カウントをもぎ取った。

 オカダが36分を超える緻密で濃密なせめぎ合いを制して“ライバル"SANADAを撃破。IWGPヘビー級王座4度目の防衛に成功した。熱闘を称える拍手のなか、オカダがSANADAに歩み寄って健闘を称えると、普段は鉄仮面のSANADAの目からは涙がこぼれた。そしてオカダから求められた握手をSANADAが握り返し、国技館を感動が包んだ。

 マイクを握ったオカダは「SANADAさん、最高だね。俺も散々悔しい思いしたよ。たくさん泣いたよ。まだまだこの続き、やって行きましょう。そしていつか、東京ドームのメインイベントで、もう1度闘いましょう」と呼びかけた。

 返す刀で「東京ドームのメインイベント、もうこれで決定だよね!? おい飯伏幸太、出て来い!」とこの日のセミファイナルでEVILを下し、来年1・4東京ドーム大会でのIWGPヘビー挑戦権利証を死守していた飯伏を呼び出した。

 現れた飯伏は「オカダさん、おめでとうございます。今の僕にはインターコンチと、そのIWGPヘビー級のベルトが必要なんです。いつまでもあなたじゃ面白くないでしょ? 僕の挑戦、受けてもらってもいいですか!?」と改めてIC王座との“二冠"の野望をちらつかせながらオカダに迫った。

 対するオカダは「何が二冠だこの野郎! IWGPも、オカダ・カズチカも、そんな安く売ってないから。まず(自分に)勝ってから二冠と言いなさい。東京ドーム、かかって来いこの野郎」と真っ向から宣戦布告し、場内も大歓声に包まれた。

 飯伏が去ると、オカダが「今日は、台風19号が過ぎたばかりなのに、こんなにもたくさんのご来場、本当にありがとうございます! 道場も浸水して、まだ不安な人、辛い人もたくさんいると思います。そういう人たちに元気を与えようと、僕たちはプロレスしましたが、今日は逆に元気をもらいました。ありがとうございました!」と“道場浸水"にも触れながら感謝。万雷のオカダコールのなか「今日、皆さんにいただいた元気を、何倍にもして、全国、たくさん、元気にして行きます! 今日は本当にありがとうございました!!」と王者の貫禄と覚悟をありありと示して両国を締めくくり、いよいよ“ドームへの道"を歩みだした。

プロ格 情報局