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10/15【新日本】ライガー引退試合第1弾は獣神ゆかりの顔ぶれ集結の豪華8人タッグ パートナーに12年ぶり古巣登場・藤波、相手にライバル・佐野

 1・4&5東京ドーム大会2連戦で引退する獣神サンダー・ライガーが15日、東京・六本木のテレビ朝日で会見。1・4の引退試合第1弾で藤波辰爾&ザ・グレート・サスケ&タイガーマスクと組んで佐野直喜&大谷晋二郎&高岩竜一&田口隆祐と対戦する豪華8人タッグマッチが決まり、セコンドとしてエル・サムライ、小林邦昭、特別レフェリーとして保永昇男が登場。引退の花道でゆかりある顔ぶれに囲まれることになった。

 ライガーがリングを去る時が3ヵ月をきった。引退試合第1弾となる1・4ドームのカードが藤波&サスケ&タイガーと組んで佐野&大谷&高岩&田口と対戦する豪華8人タッグに決定。ゆかりのある顔ぶれが一堂に会し、獣神最後の花道に立ち会うことになった。

 藤波はライガーにとってプロレス入りを決意する憧れの存在だった。1・4ドーム登場、そして古巣・新日マット参戦は2008年(長州力&蝶野正洋&ライガー&AKIRAと組んで邪道&外道&TARU&近藤修司&“brother"YASSHIに勝利)以来、実に12年ぶりとなる。退団後に新日本と衝突したこともあったが、藤波は「快く懐の深いところを見せてくれて、藤波辰爾がまた新日本に上がる機会を作ってくれた新日本プロレスに対して心から感謝を申し上げたい」と感謝。「久々に興奮というか緊張してます」とは言いつつ、「足手まといにならないように今一度コンディションを整えてね、準備万端でリングに立ちたい」とキッパリ。ライガーから「藤波さんにおんぶにだっこ、肩車。そこまでお願いしようと思っております」と懇願されて、それに応えるように、「ライガー選手にいいはなむけができるように精いっぱい頑張りたい」と後輩の引退試合へ向けて意気込んだ。

 これにはさすがのライガーも恐縮しきりだ。「藤波さんがいらっしゃったからこそ、今の僕がここにいる。これは過言ではない」と言い切った獣神は、「その藤波さんと最後タッグを組んでいただける。本当にプロレスラー冥利に尽きます。僕は幸せ者だなと思います。本当にありがとうございます」と喜びつつ感謝の念を口に。「MASTERSのリングで藤波さんをみてますけど、一番コンディションいいから。これお世辞でも何でもなくて。本当に凄いなと思う」と一目を置きつつ、「そういう大先輩に負けないように頑張りたいと思いますね。藤波さんとタッグ組むのあまりないですよね。凄くワクワクしてます」と興奮しながら誓った。

 相手はライバル・佐野、90年代の新日ジュニアを隆盛に導く戦いを繰り広げた大谷&高岩、現在進行形の相手でありパートナーの田口だ。中でも佐野とは同期入門で、89年のライガー誕生後、一番最初の好敵手となった。ライガー史に絶対欠かせない一人で、IWGPジュニア王座を巡る両者の過激な激闘の数々は獣神時代を確立させる第一歩となった。

 新人時代、将来を嘱望されていた佐野に「少し佐野さんの方が先輩になるんですけど、絶対負けたくねぇと思っていた」と対抗意識を燃やしていたというライガーは、「お互いが常にそう思っていたライバル関係。最後のリングでもそういう気持ちがぶつかり合うと思うので楽しみ」と高ぶるばかり。永遠のライバルとの再会で往年の戦いを再現するつもりだ。なお、佐野のリングネームは「佐野巧真」だが、今回はライガーと抗争を展開していた当時と同じく本名の「佐野直喜」となる。

 パートナー、相手以外にもライガーに縁深い面々が登場する。ライガー組のセコンドにはかつてIWGPジュニア王座をかけて何度も戦い、92年にライガーがスーパージュニアに優勝した時の相手で、元パートナーでもあるエル・サムライが久々に新日本の会場に姿をみせる。さらに佐野組のセコンドにはライガーのデビュー戦の相手でもある小林邦昭が付き、特別レフェリーとしてライガーとIWGPジュニア王座や91年のスーパージュニア優勝戦を争った保永昇男がこの一戦を裁く。

 「僕のプロレスラーになるきっかけを作ってくれた大先輩、ともに戦った、昔パートナーだった、今パートナーだった。そういう選手が集まってるんで、これはね、うれしいよね。ホントに心からうれしいです。本当に感謝してます」。そう喜びを口にしたライガーにとってラストマッチとなるのは翌1・5東京ドーム大会。獣神は「ガンガンぶつかり合える試合。最後までライガーはライガーらしかったねってファンの皆さんに言ってもらえるような試合ができる選手なら僕は誰でも構いません」との考えを示した。なお、引退セレモニーはライガーの「湿っぽい試合はしたくない」との意向を受け、1・6大田区大会で行われる。

【会見の模様】
▼ライガー「みなさん、こんにちは。お忙しい中、ありがとうございます。やはり引退試合だから湿っぽくなるのも嫌だったんで、華やかに、あでやかにと。僕がプロレスラーになるきっかけを作ったのが藤波さん、ともに戦ってきたサスケ選手。そういった選手とまたタッグを組めると。相手が大谷、高岩、そういったいわゆるトンがってる。そういった人たちとバチバチまたやれるのは凄く楽しみです。正直そんなにまだ実感はないんですけど、引退式ってどうしても何ていうんだろう。みんなシュンとなりがちなんで、そうじゃなくて、『おぉ、凄ぇ!』っていう試合で終われればなと思っております」

※藤波が登壇し、ライガーと握手

▼藤波「まずは今回、ライガー選手の引退ってことで、ライガー選手お疲れ様です。そして今回、こういう形で東京ドームに久々に上がることができます。そのきっかけを作ってくれたライガー選手にまず感謝したいと思います。自分自身がこの場にいて、長年いた新日本プロレス。今回1・4に上がれることを、快く懐の深いところを見せてくれて、藤波辰爾がまた新日本に上がる機会を作ってくれた新日本プロレスに対して心から感謝を申し上げたいと思います。今、自分自身で久々に興奮というか緊張してますが、とにかく今までなじんでいたところなんですが、とにかく10数年ぶりにまた久々こうやって新日本のリングに立つことになると、また違った意味で今回は特にライガー選手のパートナーということでね。とにかく足手まといにならないように今一度コンディションを整えてね、準備万端でリングに立ちたいと思いますので、よろしくお願いします」

――藤波選手と組むことについて?

▼ライガー「恐れ多いですね。本当に恐縮です。本当にありがとうございます。僕は小学生の時に本屋さんにいた時にちょうど藤波さんが凱旋帰国、チャンピオンとして。チャンピオンベルトを肩に担いで雑誌の表紙になっていて、かっこいいなというのが初めてです。それからプロレスにハマって、藤波さんの雑誌とかについてるポスター。ドラゴンロケットのポスターと、あとダブルアームからブリッジする技ありましたね。あの2枚を部屋に貼ってY少年はプロレスラーを目指したわけですね。藤波さんがいらっしゃったからこそ、今の僕がここにいる。これは過言ではないです。その藤波さんと最後タッグを組んでいただける。本当にプロレスラー冥利に尽きます。僕は幸せ者だなと思います。本当にありがとうございます」

――他のパートナーであるサスケ、タイガーについては?

▼ライガー「サスケ選手が最近、別の世界にいってるみたいなんで、ちょっと微妙なんですけど、実力はありますし信頼も置いてます。そういうところでは心配してません。タイガーマスク選手は普段からずっとタッグを組んでますので不安なところはありません。何と言っても藤波さんが僕たちのチームの舵取りというか、船で言うと船長ですね。そういう役割を果たしていただけると思ってますので、藤波さんにおんぶにだっこ、肩車。そこまでお願いしようと思っております。今ここで宣言しましたので、よろしくお願いします」

――セコンドとしてサムライが付くが?

▼ライガー「試合しろって何回も言ったんですけどね。『俺できませんよ』ってわけのわからないこと言ってましたので。サムライ選手は僕のパートナーを長年務めてくれてました。ですから彼がセコンドにいるのといないのとでは全然気持ちの持ちようが違うので、じゃあセコンドとして来てくれよとお願いしたところ、彼もOKしてくれたので。ホントに僕のプロレスラーになるきっかけを作ってくれた大先輩、ともに戦った、昔パートナーだった、今パートナーだった。そういう選手が集まってるんで、これはね、うれしいよね。ホントに心からうれしいです。本当に感謝してます。皆様に感謝しております」

――相手の4人については?

▼ライガー「田口隆祐選手は普段からタッグを組んだり試合をしたりして手の内はわかってますし、大谷選手と高岩選手はZERO1という団体で試合しておりますので、彼らの気の強さ、負けん気の強さ、そういうのはわかってるつもりです。こっちもバッチバチ真正面からぶつかっていきたいと思います。佐野直喜さんは昔、藤波二世と言われてまして、藤波さんの後継者は佐野しかいないだろうと凄く期待されてました。僕は同期で入って少し佐野さんの方が先輩になるんですけど、絶対負けたくねぇと思っていて。実は佐野さんもこの素顔のライガーにだけは絶対負けたくない。お互いが常にそう思っていたライバル関係。最後のリングでもそういう気持ちがぶつかり合うと思うので楽しみですね。バチバチ試合というのが。僕のバックには藤波さんがいますので安心です」

――相手チームのセコンドに小林邦昭が付くが?

▼ライガー「僕のデビュー戦の対戦相手ですね。やっぱりいらっしゃるというだけで、もちろん威圧感が伝わってくるし、プレッシャーだなと思うんですけど、試合が始まれば気にしていられないので、引退試合だから相手に花を持たすとか一切ないです。ガッチガチでいきますんで、よろしくお願いします」

――保永が特別レフェリーを務めるが?

▼ライガー「保永さん、この間MASTERSという団体の試合でお会いしたんですけど、全然変わっていなくて。保永さんがメキシコから海外遠征を終えて帰ってこられて、よく道場で一緒に練習したんですね。そういうことでよくお話しさせてもらっていたので、保永さんがレフェリー、これも本当にありがたいなと思います」

――藤波選手からみて若い選手ばかりで大変では?

▼藤波「でしょうね。もう皆さんが狙うところはたぶん僕のところでしょうからね。それに対応できるように、さっき言ったようにコンディションを目いっぱい上げて、ライガー選手にいいはなむけができるように精いっぱい頑張りたいと思います」

▼ライガー「いやいや、藤波さん、そう言われてますけどね。MASTERSのリングで藤波さんをみてますけど、一番コンディションいいから。これお世辞でも何でもなくて本当に凄いなと思う。だからそういう大先輩に負けないように頑張りたいと思いますね。藤波さんとタッグ組むのあまりないですよね。凄くワクワクしてます」

――1・5までに戦っておきたい選手はいる?

▼ライガー「レスラーですので、戦ったことのない選手と戦いたい。それは誰がどうのこうのじゃなくて。っていうのは願望として常にあります。レスラーというのはいろんな相手と試合をして自分の実力を図ったり、実力を上げていったりという生き物なので、やったことない選手とは一回手合わせお願いしたいですね」

――団体問わず?

▼ライガー「はい。老体にムチ打って頑張ります」

――藤波選手は1・4ドーム大会出場が2008年以来になるが、久々のドームという舞台にどんな思いがある?

▼藤波「冒頭に言いましたように今まで過去、何年か慣れ親しんだ場所でもあるんですけどね。とにかく藤波辰爾としてね、また東京ドームに迎え入れてくれた新日本プロレスに感謝と、先ほどライガーから自分を持ち上げる言葉をいただいて、自分が応えなきゃいけないんでね。タッチをしなくていいように自分が全部相手を倒すぐらいの調子でいきたいなと思います」

――1・5ラストマッチのカードに現時点での希望はある?

▼ライガー「僕と試合してあげるよといただけたら誰でもOKです。特に絶対こういう人とやりたいというのはないですね。ただ何度も言うように湿っぽい試合はしたくないですよ。ガンガンぶつかり合える試合。最後までライガーはライガーらしかったねってファンの皆さんに言ってもらえるような試合ができる選手なら僕は誰でも構いません」

――1・6大田区で引退セレモニーを行うのはドームを湿っぽくしたくないから?

▼ライガー「そうですね。やはりドームっていう試合数とか雰囲気とか、そういうのが僕自身セレモニーは4、5の試合だけでいいかなと思ってたんです。テンカウントもみんなやってるし、別にやらない人間がいてもいいんじゃないかな、引退しますって言えばいいのかなと思ってたけど、会社の方からそういうところはケジメをつけた方がいいし、セレモニーの時間はそこで取るようにするので、4、5は試合だけで、6日の大田区でセレモニー。わざわざそういう席を設けてくれるというのはありがたいなと思ったので、それでお願いしますと。自分が所属してる団体、会社を持ち上げるわけじゃないですけど、そういう配慮をいただいたというのは凄く感謝しております。これは正直な気持ちです」

――藤波選手はライガー選手引退についてどんな気持ち?

▼藤波「全然、僕よりまだまだ現役として続けられる。これはライガー選手の個人的な気持ちがそこにあるんでね。とにかく先だって引退した長州力選手もそうなんだけど、そういう部分では非常に寂しい気がしますけどね。プロレスを盛り上げるという変わらず同じ気持ちを持ってるでしょうから。本当にめいっぱいの送り出しをしてあげたいなと思いますね」

――引退発表から7ヵ月が経過し、まだ実感がないとのことだが、現時点でライガー選手にとって引退とは?

▼ライガー「僕で言わせていただければ、レスラーとして獣神サンダー・ライガーはプロレス界から消えるということですね。レスラーとしてですよ。もちろん復帰とか考えてませんし、あえりないことですし。まさに消え去る、レスラーとして消え去る。そういうことじゃないかなと思います」

――引退はいいもの、それとも寂しい?

▼ライガー「二つありますね。一つはこれでこういう苦しい思いをしなくて済むかなと。やはり試合はお互いを痛めつけながら相手から勝ち星を奪う競技なので。やることもありますけど、当然やられることもある。痛い思いもするし、ケガもありますし、命にかかわる可能性もある。そういったいろんなものから逃れようとする恐怖心から、そういうのがありますね。そういうのから解放されるというのはやっぱりホッとする部分じゃないかなと思います。その逆にそういった緊張感。ああいう緊張感を僕は私生活で味わったことがないので、そこらへんが寂しく感じるかなと思ってます。みんなで巡業でバスに乗って地方を回ってワイワイ言いながら。そういうところがなくなるんでね。それは寂しいのかなと思いますけどね。とにかく今は練習して試合して、またツアーでいろんな各地を回る。本当にそれで精一杯なので。この7ヵ月もあっという間でしたし、1月に向けて感傷的になってる暇もないし、1試合1試合、頑張ってやるだけですね。あとは6日のセレモニーが終わったあとにどうなるかですよね。それは僕も楽しみにはしてます。どんな気持ちなんだろうって」

――コスチュームは特別なものを考えている?

▼ライガー「考えてません。いつも通りです。ライガーはいつも通りです。引退セレモニーの時も普通にライガーでいようかなと思ってます。ライガーはライガーでいいんじゃないですか。そう思ってます」

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