12/18【大日本】和樹との“バチバチ"対決制す 青木がジュニア王座V2、阿部指名も大の字

『大日本プロレス25周年メモリアル〜スーパースター・ウォリアーズ〜』神奈川・横浜文化体育館(2019年12月18日)
BJW認定ジュニアヘビー級選手権試合 ○青木優也vs橋本和樹×

　パートナーである和樹との“バチバチ"対決を制して、青木がジュニア王座V2。試合後、次期挑戦者に阿部史典を指名したが、その声を聞いた阿部が乱入して、伊良部パンチで返答。青木は大の字になった。

　ジュニア王者の青木は11・4両国で行われた4WAYでの初防衛戦で、タッグパートナー・和樹に助けられてタイトルを死守。試合後、和樹が挑戦表明し、パートナー対決となるV2戦が実現した。青木が掲げた試合のテーマは「バチバチ」。格闘探偵団バトラーツから生まれた言葉で、生音が響き渡るほどの激しい打撃戦の応酬を意味する。かつての輝きが失ったように見える和樹を前哨戦から挑発してきた青木は、ドロップキックで奇襲すると、馬乗りになってのエルボーやサッカーボールキックを叩き込み、「バチバチを見せてみろよ!」と迫った。

　これに怒った和樹がこん身のビンタやエルボーを乱れ打って逆襲に出ると、激しい打撃戦は場外でも続き、青木の言葉通り“バチバチ"な展開に。リングに戻っても、和樹の時間が続き、サッカーボールキックをこれでもかとぶち込む。得意の顔面ウォッシュもさく裂。青木の反撃を読んで胴絞めスリーパーに捕獲し、長時間絞め上げた。

　何とか耐え抜いた青木はドラゴンスクリューで反撃の狼煙。たまらず場外に転落した和樹にコーナーからのケブラーダを浴びせて、「行くぞ!」と雄叫びをあげる。リバースチキンウイングで絞め上げると、和樹のミドルキックに被弾しても、大谷晋二郎ばりに胸板を突き出して受け止め、垂直落下式ブレーンバスターで引っこ抜かれてもすぐさま立ち上がり、延髄斬り、後頭部へのミサイルキックと猛ラッシュ。ムーンサルトプレスで勝負に出た。

　和樹はヒザを突き立てて迎撃。すかさず三脚巴でギブアップを迫る。命からがら青木がロープに足を伸ばしても、攻撃の手を緩めず、ラリアット、頭突き、みちのくドライバーII、雪崩式デスバレーボムと大技をこれでもかとお見舞いした。

　しかし、耐え抜いた青木はかんぬきに固めて、和樹に頭突きを乱射。ゴツン!と何度も生音が横浜文体に響き渡る。タイガースープレックスでぶん投げ、今度こそムーンサルトプレスを投下すると、なおも勝負を捨てない和樹をダメ押しのタイガースープレックスホールドで仕留めた。

　自ら希望した“バチバチ"な戦いの末に、盟友を撃破。青木は和樹に「大人しいお前なんか誰も見たくねえんだよ。バチバチの意味、よくわかったよ。もっともっとやって、大日本のジュニアを高めていきましょう」とマイクでメッセージを送る。和樹は「あなたがどういうバチバチを見つけたのか僕にはわかりません。ただ、僕にとってバチバチは生きる道です。あなたのバチバチと僕のバチバチがまたこのリングの上で重なることを願っています」と返答し、感謝の意を伝えてリングを降りていく。

　青木は再びマイクを持つと、「橋本和樹を倒した! 大日本プロレスのジュニア戦士たちはまとめて相手にしてきた。そこで俺は次に戦いたい相手は…阿部史典!」と次期挑戦者に阿部を指名した。次の試合に名前を連ねている阿部は姿を現さないかと思われたが、背後から油断していた青木に襲いかかり、あいさつ代わりの伊良部パンチ(振りかぶり式ナックルパート)を一閃。奇襲を受けた青木は崩れ落ちた。

　王者を見下ろした阿部は「青木優也! 防衛おめでとうございます。これはひとまずお祝いの伊良部パンチです。物凄いバチバチな試合で、思わず自分の名前が出たので、試合前なのですが、出てきてしまいました。青木、全力の俺なりのバチバチを受け止めてください。なので、そのBJWジュニア、俺に挑戦させてください」と宣戦布告。次の試合に向けて颯爽とリングを去っていく。大の字にされた青木だったが「そういうところですよ! そういう阿部さんとやりたかったんですよ! 俺は止まらねえぞ。ドンドンドン防衛して、このジュニアヘビーのベルトを高めていってやるからな」と激情を吐露し、両者の対戦は決定的となった。

【青木の話】「いっぱい言いたいことあるけど、とりあえず橋本和樹を相手に防衛しました。これでやっと橋本和樹を超えて、大日本プロレスのジュニアの先頭として、胸を張っていけます。バチバチでした。そして、そのあとの阿部史典。もっともっとバチバチした試合になると思うので。また練習して練習して、もっともっとベルトを輝かせていきたいと思います」