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12/30【OWE】聖地メインでリンダマン激勝 団体対抗戦勝ち越し

『OWEvs日本プロレス軍』東京・後楽園ホール(2019年12月30日)
○エル・リンダマン&ダーベン&入江茂弘vs関本大介&岡林裕二&児玉裕輔×

 OWE初進出となった後楽園ホールのメインでリンダマンがW-1の児玉に激勝。団体対抗戦は4勝3敗でOWEの勝ち越しとなった。

 OWEはCIMAが率いる中国発のプロレス団体。2018年2月に上海で旗揚げし、今年4月に日本初上陸すると、コンスタントに興行を開催し、遂に後楽園初進出を果たした。今大会は全試合で他団体の対抗戦が実現。3勝3敗のイーブンでメインイベントに。OWE無差別級王者・入江&リンダマン&ダーベンが、当日発表となった大日本の関本&岡林とW-1の児玉による強力越境トリオを迎え撃った。

 序盤はOWE軍の劣勢が続いた。関本と岡林のパワーが猛威を振るう。リンダマンは抵抗空しく逆水平の餌食になり、岡林の逆エビ固めに捕まった。

 それでも猛攻を耐えに耐えたリンダマンは岡林のパワーボム狙いを意地のリバース。その気持ちにターベンが応えた。岡林にフライングラリアットを振り抜くと、関本を豪快なブレーンバスターで投げ飛ばす。すかさずリンダマンがトペコンヒーロでダイブ。波に乗ったダーベンもスワンダイブ式エルボードロップを披露した。燃える入江もショルダータックルやラリアットで関本と正面衝突を繰り返して一歩も引かない。岡林にはキャノンボールをぶち込むと、児玉にはリンダマンとの合体キャノンボールを一閃。そして、リンダマンに勝負を託す。

 リンダマンは関本の串刺しラリアット、岡林のブレーンバスター、児玉のフロッグスプラッシュを立て続けに食らってしまうが、児玉と関本をジャーマンで連続して投げ飛ばし、場内を沸騰させる。しかし、岡林は持ち上がらず、リングに戻った関本に眉山でぶっこ抜かれ、一転して大ピンチに。

 関本がダイビングボディプレスを落とすと、試合権のある児玉はリバースDDTで追い討ち。なおも関本は試合に介入して串刺しスピアーを仕掛けたが、リンダマンはギリギリで回避して鉄柱への誤爆を誘うと、児玉をカニバサミでセカンドロープに首から叩きつけた。即座に背後から入江が突っ込んでキャノンボールをズバリ。リンダマンが投げ捨てジャーマンで追撃すると、入江も間髪入れずにビーストボンバーを振り抜いた。ダーベンが捨て身のノータッチトペコンヒーロで関本たちを場外に足止め。決定機を掴んだリンダマンは二段階式ジャーマンで投げ飛ばすと、粘る児玉をタイガースープレックスホールドで仕留めた。

 リンダマンが聖地・後楽園のメインでW-1タッグ王者の児玉に激勝。これで、今大会で行われた他団体との対抗戦は4勝3敗となり、OWE軍が勝ち越した。「まさか俺のプロレス人生で、後楽園のメインで勝ち名乗りを受けて、マイクを持てるとは思わなかったんだよ。今日はOWE対他の団体の対抗戦ということで、この後楽園ホール、この夢の場所に来たわけですけど、これはOWEチーム勝利じゃないですか」と喜びを爆発させたリンダマンは、「散々やられたけど、まあ今日この素晴らしい楽しい興奮する、そういう空間を作ってくれたのは、敵でひどいことされたけど、他の団体の選手にも実は感謝しています。本当にありがとうございます。今日のうちは一旦感謝の言葉を述べさせていただいて、明日から、いや今日の夜からバチバチまたやっていくからよ」と珍しく感謝の言葉を口にした。

 なにはともあれ、いい形でOWE初となった後楽園大会のメインを締めることができた。リング上にはOWE勢、#STRONG HEARTSのメンバーが集結。場内は「OWE」コールに包まれる。竹下に敗れたT-Hawkは「個人としては悔しい結果に終わりましたが、OWEとしては大成功だったんじゃないでしょうか。またこれからも精進していきます」と満足げ。血だるまにされたCIMAも「僕がいてもいなくても彼らは全然できますし、素晴らしいなと思いますんで。今日はいい夢を見させてもらいましたんで、2020年も夢の続きを見ていきたいと思います」とOWEのメンバーを賞賛。最後はダーベンが中心となり、OWE勢の号令で幕切れとなった。

 大会終了後、コメントを出したCIMAは「お客さんもたくさん来ていただいて、熱気も凄くて。本当にやっていて、夢の中の世界にいるようでしたね」と初の後楽園大会で手応えを感じた様子。「この夢の続きというのはもちろん見たいです。みんなで見たいですね」と前向きな言葉を続けたものの、「でも、OWEの取り巻く環境というのはいろいろありますんで。とにかく今日が終わって、2020年は全て白紙というか、透明ですね。ちょっとどうなるかわからないです。もしOWEに興味あるぞと、#STRONG HEARTSに興味あるぞという方がいるんであれば、ガンガン連絡をいただけたら、動けることは動きますんで」と2020年の活動については白紙状態であることを明らかにした。

 「僕ら#STRONG HEARTSのメンバーでできることはやり尽くしましたので、2020年はまた違う目標とかが見つかったら、OWEをまた上陸させたいなと思いますね」とCIMA。「僕自身も次の試合がいつかって決まってないんで、日本国内では。いろいろリセットして、考え直したいですね」と新たな動きを模索することを示唆した。

【CIMAの話】
▼CIMA「OWE初の後楽園ホール大会だったんですけど、上海で僕ら#STRONG HEARTSはOWEの社長に拾ってもらったというのがありますんで、その恩返しをしたかったというのがあるので、今日で1つ、日本のプロレスの聖地・後楽園ホールでできたということで、恩返しができたんじゃないかなと思います。お客さんもたくさん来ていただいて、熱気も凄くて。本当にやっていて、夢の中の世界にいるようでしたね。この夢の続きというのはもちろん見たいです。みんなで見たいですね。でも、OWEの取り巻く環境というのはいろいろありますんで。とにかく今日が終わって、2020年は全て白紙というか、透明ですね。ちょっとどうなるかわからないです。もしOWEに興味あるぞと。#STRONG HEARTSに興味あるぞという方がいるんであれば、ガンガン連絡をいただけたら、動けることは動きますんで。僕らの力でできるというのは、今日でフルで出しきりましたので。彼らも上海からカンボジアに環境が変わって、こうやって日本まで年の瀬に来てくれましたので。ただ、僕ら#STRONG HEARTSのメンバーでできることはやり尽くしましたので、2020年はまた違う目標とかが見つかったら、OWEをまた上陸させたいなと思いますね。でも、とにかく今日はみんなこれ以上ないOWEの集大成という大会だったんで。その名の通り、みんなやってくれたと思いますんで。僕も新しい世界を見ることができましたし、T-Hawkと竹下幸之介という続きも見れると思います。X、Y、Zで出てくれたアンファンの児玉選手、それから岡林選手、関本選手。これが#STRONG HEARTSで歩んできたこの2年間だと思ってますんで。いろいろリセットしてね。僕自身も次の試合がいつかって決まってないんで、日本国内では。いろいろリセットして、考え直したいですね。僕も山村も鬼塚もそうですけど、事務方をやってた人間は3日4日寝てないんで。とにかく今日はゆっくり寝たいなという気持ちです。あとはデスマッチファイターズ、あっぱれという感じでした」

――中国人選手は後楽園ホールがどういう場所か理解できている?

▼CIMA「まだボヤッとしかわかってないですね。でも、やっぱりOWEが後楽園ホールでやりたいというのをずっと持ってたんで。ただ、僕らの力では知名度とか認知度とかでもそうですけど、スタッフもいないですし、新宿FACEが限界だと。そういう話をしてたんですけど、1回世話になっていたんで、拾ってもらったという恩があるんで、その恩返しのために、1回限界を突破してやろうという大会でもあったんで。それで後楽園ホールというのはドンドンドンドン日を追うごとに、選手のみんなも日本の聖地だと実感が湧いてきた思うんで。そういう試合は全部してくれたと思います。あとはもう、僕らOWE、#STRONG HEARTSだけでは今日の後楽園ホール大会は成功しなかったんで。対戦相手を務めてくれた日本の他団体のレスラーたちの力がないと、僕らは新宿FACEプラスアルファぐらいしかできないんで。いろんな総力を結集して、ようやく後楽園ホールが開催できたのかなというところですね」

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