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12/31【RIZIN】浜崎無念の陥落…ソヒが“3度目の正直"で女子Sアトム級王座奪取

『RIZIN.20』さいたまスーパーアリーナ(2019年12月31日)
RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ RIZIN女子MMAルール(49.0kg) ○ハム・ソヒvs浜崎朱加×

 浜崎が過去2度勝利しているソヒと激しいせめぎ合いを繰り広げたが、判定2-1の接戦で敗れて王座陥落。ソヒが“3度目の正直"で女子スーパーアトム級王座奪取を果たした。

 昨年の大みそ日にGP覇者の浅倉カンナを破り、初代女子スーパーアトム級王者に輝いた浜崎。8月には1R一本勝ちで圧巻の初防衛に成功し、現在5連勝中と乗りに乗っていた。その牙城に挑んだのが、韓国の女子格闘技をけん引してきたソヒだ。過去に2度浜崎が勝利しているが、ソヒは今年7月のRIZIN参戦から2戦連続TKO中で、3度目の正直を果たすべく、浜崎に襲いかかってきた。

 激しい乱打戦で幕開け。浜崎は左ストレートでクリーンヒットを奪うと、右のジャブも確実に打ち込むが、ソヒは被弾しても下がらずに前進を続け、強打を唸らせる。

 浜崎ペースかと思われたが、2Rに入ると暗転。浜崎が蹴り足を掴んでマットに投げ飛ばし、豪快なパウンドを振り下ろしたものの、ソヒの狙いすました三角絞めに捕獲されてしまったのだ。一転して浜崎は大ピンチに。場内は「朱加」コールに包まれる。執拗に絡みつくソヒの足から首を抜けず、頭頂部へのヒジ打ちでメッタ打ちにされた浜崎だったが、4分近く耐え忍ぶ。

 3Rは再び壮絶な殴り合いに。直撃を受けた浜崎だったが、ロープ際で組み合うと、ヒジを振り抜き、執念の払い腰でテイクダウンを奪い取る。さいたまSAが「朱加」コールに包まれると、ガードされながらも袈裟固めから頭部にパウンドを連打。1分近く畳みかけると、終了間際にはサッカーボールキックを放ったがヒットしなかった。

 浜崎が猛追を見せたものの、判定は2-1のスプリットデシジョンでソヒに凱歌。浜崎は無念の王座陥落に。3度目の正直で浜崎狩りを果たし、感極まった表情を見せたソヒはRIZINやチームのメンバー、家族に感謝の言葉を贈ると、日本語で「応援してくれたみんなのおかげで勝つことができました。これからもずっともっともっといい選手になりたいです。努力してます。応援よろしくお願いします」とあいさつ。祝福の拍手を浴びると、「皆さん、2020年明けましておめでとうございます」と一足早く新年到来を祝った。

 一方、敗れた浜崎は「全体的に見たら2勝1敗なんですけど、直近で負けているんで。しっかりと1戦1戦で勝っていって、そこまでハム選手の位置まで、挑戦できる位置まで戻って来れたらいいなって思います」と早くも再起を宣言。2020年大みそ日での再戦を視野に。それを伝え聞いたソヒは「そうなるよう私も一生懸命頑張ろうと思います」と4度目の対戦に前向き。「今後は今までやったことのない相手とドンドン対戦して、経験を積んでいきたいと思います。ハッキリと名前は挙げませんが、やったことのない選手と対戦したいです」と今後の展望を明かした。

【試合後のソヒ】
――試合を終えた感想は?

▼ソヒ「RIZINのチャンピオンになれたことがとても嬉しいです。ただ、まだ実感が湧いてきません。これからチャンピオンに相応しい素晴らしい選手になれるように頑張りたいと思います」

――相手の印象は?

▼ソヒ「やはり昔も今も大変強い選手だと思いました」

――今後の展望は?

▼ソヒ「当面は今日獲得したタイトルをキープすることが私の最大の目標です」

――判定が下った瞬間、意外そうな顔をしていたが、どう思っていた?

▼ソヒ「2対1と判定が出た時にとても驚きました。このあと、試合の映像を見なきゃいけないなと思っています」

――浜崎選手が打撃で勝負に来たのは意外だった?

▼ソヒ「打撃で相手が向かってくるだろうと予想して、その対抗策を立てていました。でも、思ったほど打撃中心ではなかったような気がします」

――勝利できたポイントは?

▼ソヒ「最後まで諦めなかったことに尽きると思います」

――浜崎選手はこれから何試合か戦って勝って、また挑戦できるところまで上がってきたいと話していた。ソヒ選手が今後戦いたい選手は?

▼ソヒ「浜崎選手に感謝を伝えたいと思います。また私と対戦したいと言ったのなら、ぜひともそれを実現させたいです。3回も戦ってくれたので、ぜひとも4回目も実現させたいと思います。今後は今までやったことのない相手とドンドン対戦して、経験を積んでいきたいと思います。ハッキリと名前は挙げませんが、やったことのない選手と対戦したいです」

――浜崎選手は来年勝ち上がって、また大みそ日で対戦できたら最高だと言っていたが、それについては?

▼ソヒ「そうなるよう私も一生懸命頑張ろうと思います」

――今回が3戦目だったが、当初のゲームプランと変わったところはあった?

▼ソヒ「練習は一生懸命してきたんですが、練習しただけの自分の力量を充分に発揮できたとは思っていません。浜崎選手との対戦は3度目ということですが、初戦はかなり昔なんです。今はその当時の浜崎選手の戦法を思い出すことはできません。2戦目もしっかりと組み合ったという印象はなかったので、記憶としても残っていません。今回は3回目の対戦でしたが、大変素晴らしい選手だとは認識していましたが、素晴らしい上に以前と比べると攻撃に鋭さが増したなという感じがしました」

――今後、自分を追いかけてくる若い選手に対して一言あれば

▼ソヒ「スポーツと捉えて軽い気持ちでやってみようという人には決してお勧めしません。最後まで諦めずにやり遂げる自信がある人だけ、ぜひとも頑張って付いてきてほしいと思います」

――2つの団体で王者になったことで試合数が増えていくと考えられる。まだ年は明けてないが、来年に向けてどんな計画を立てている?

▼ソヒ「実は手術を受けていて、そのせいで活動を休んでいました。ROAD FCのタイトル、RIZINのタイトル、防衛戦を含めて活発に活動していきたいんですが、選手を続けていく上では若いと言えない年齢になっているので、まずは負傷箇所をしっかりと治療して、そのあとに今後の計画を立てたいと思っています」

――両団体ともにBELLATORと関係があるが、それについては?

▼ソヒ「いい機会に恵まれたらということ。そして、団体の代表と話の折り合いがついたら、ぜひとも挑戦したいと考えています」

【試合後の浜崎】
――試合を終えた感想は?

▼浜崎「ベルトを取られてしまったんで、また来年から、一から出直します」

――対戦相手の印象は?

▼浜崎「打撃で勝負したいと思ってたんで、最初。それはできてたんですけど、寝技でいいところ取られちゃって…。想定外というか、自分の1つのミスが招いたことなんで、また挑戦できる位置まで上り詰めたいなと思います」

――今後の展望は?

▼浜崎「来年2020年、どんな相手が来てもしっかり勝てるように、またしっかり練習していきたいなと思います」

――自信を持って打撃で打ち合っていたが、いけるという手応えはあった?

▼浜崎「そうですね。打撃では打ち勝てるかなっていう感じは1Rが終わってあったので、そのまま打ち合ったんですけど、ちょっとダメでしたね、2Rは」

――計算外だった部分は?

▼浜崎「計算外だったところはなくて。もともと寝技もできる選手だと思っていたので、自分のミスですね。それがなければ、もうちょっとできたかなというのはあります」

――今回は3戦目でまだ2勝1敗。再戦の可能性もあると思うが、地道に積み上げていく?

▼浜崎「全体的に見たら2勝1敗なんですけど、直近で負けているんで。しっかりと1戦1戦で勝っていって、そこまでハム選手の位置まで、挑戦できる位置まで戻って来れたらいいなって思います」

――ラウンドマスト判定ではないが、トータルのダメージの部分を自分はどう考えている? 2Rが終わった時点ではどんな指示があった?

▼浜崎「どんな指示があったかは正直覚えてないですけど、全体的にダメージからしたら、2Rにずっと下からヒジをもらってたんで、RIZINルールで見たら、負けは仕方ないかなと思います」

――三角絞めの極まり具合はどう感じていた?

▼浜崎「全然三角は極まってなかったですね。ただ取れなくて、ずっと固められてたんで」

――「また挑戦できるまで上がっていきたい」と語っていたが、実績を見ると、ダイレクトのリマッチが許される立場にあると思う。それでも何段階か階段を上がっていくことを自分に課したい?

▼浜崎「そうですね。スーパーアトム級は今、人がたくさんいるし、やっぱりまた一から勝って、挑戦していくのが筋かなって自分では思います」

――来年頑張って、また大みそ日の舞台で挑戦できるぐらいにしたいと?

▼浜崎「そうできたら、最高かなと」

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