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1/2【大日本】大地が岡林を激闘突破でストロング王座V1、野村の挑戦を受諾

『新春・年初めのデスマッチ』東京・後楽園ホール(2020年1月2日)
BJW認定世界ストロングヘビー級選手権試合 ○橋本大地vs岡林裕二×

 大地が岡林との激闘に勝利し、ストロング王座初防衛に成功。野村の挑戦表明を受諾し、V2戦が決定的となった。

 昨年11・4両国大会でZERO1時代の先輩・耕平に勝利して1年7ヵ月ぶり2度目のストロング王座戴冠を果たした大地が2020年初戦で初防衛戦を迎えた。挑戦者は岡林。11・26後楽園大会で王者・大地にピンフォール勝ちを収め、挑戦を表明。昨年8月に第14代王者から陥落以来、約4ヵ月ぶりの返り咲きに乗り出した。

 試合は開始早々、打撃戦の様相。岡林の逆水平が大地の顔面をかすめると、大地はエルボーで応戦していく。岡林も逆水平を連発して大地をねじ伏せ、なおも連打。大地が意地で仁王立ちし、何度なぎ倒されても立ち上がったが、岡林のチョップ力が勝った。

 その後も岡林はサッカーボールキック、背中へのダブルチョップ、逆水平連打と厳しい攻撃を王者に浴びせる。防戦一方となった大地はエルボーで立ち向かうものの、またも逆水平を浴びて前のめりにダウン。それでも自ら胸を突きだして逆水平を真っ向から受け止めてみせた。

 そして大地は張り手、ニーリフト、延髄斬りの波状攻撃で反撃を開始。お返しとばかりにミドルキックを連打し、エルボー、ヒザ蹴りと打撃の雨を降らせる。岡林が猛烈なラリアットで場外に叩き落としても、先に立ち上がった大地はエプロンからのランニングローキックで分厚い胸板を蹴り飛ばした。

 ここで大地が勝負に出る。ミサイルキックで吹き飛ばし、串刺しシャイニングウィザードを放ったが、ライジングDDTは不発に終わる。パワースラムで逆転した岡林はトップロープからの雪崩式ブレーンバスターを敢行。大・岡林コールに包まれる中、大地がランニングローキックで反撃しても、ブレーンバスター合戦を制した。

 ここから両者は意地の攻防に突入していく。大地がエルボー、岡林が逆水平を何発も打ち合い、大地がミドルキック連打を浴びせれば、ハイキックは岡林がラリアットで左足を射抜いて阻止。ラリアットを連発したが、ゴーレムスプラッシュは大地が両ヒザで迎撃し、ファルコンアロー、後頭部へのシャイニングウィザード、DDTで一気に攻め立てる。岡林もシャイニングをキャッチし、パワーボムで豪快に叩きつけたが、大地は急角度のジャーマンで応戦。ラリアットを連発する岡林にニールキックを放ち、二段式ジャーマン、シャイニングウィザードでたたみかける。そして満を持してのライジングDDTで突き刺して岡林から3カウントを奪った。

 激闘の末、岡林の壁を突破した大地がストロング王座初防衛に成功。2020年を最高の形でスタートさせた。祝福の大地コールの中、大地は「俺がチャンピオンの橋本だ!」と絶叫。「岡林さんとやった中で一番きつかった。岡林さん、今日ベルトかけて試合してくれてありがとうございました」と感謝すると、岡林と握手を交わす。今度は岡林コールが敗者を称えた。

 そして大地は「俺が岡林裕二に勝って、誰も上がってこないのか? 岡林倒した奴だってびびってんじゃねぇぞコノヤロー!」と挑戦者を募ると、野村が現れた。野村は「大地さん、何年前かな。大地さんが以前チャンピオンだった時、俺言いましたよね? タイトル挑戦させてくださいって。今回改めて、大地さん、あなたをリスペクトしてるんで、そのストロングのベルト挑戦させてください。お願いします!」と表明。大地が「いいのか? 他の奴らは。決まっちゃうぞ、このままだと」と投げかけると、場内は野村コールの大合唱で支持。すると大地は「何だよ、ジュニアは阿部が、ヘビーではお前が。アストロノーツ何なんだよ。お願いします」と自ら野村に歩み寄って握手を交わし、受諾を意思表示した。

 岡林との苦闘に勝利できたのは、理由があった。それは「誰が来ようと、俺が本当にやりたい人はもう1人いるからさ、佐藤耕平以外に。その人と当たるまでは、このベルトを落とせないんだよ」というものだ。そして「技の精度を1つも落とさずに、相手の技を受けきった上で、強さを見せつけて勝つ。それが俺のテーマ」と言い切ったように、理想の王者像を体現していくためにも大地は王者であり続ける。

【試合後の大地】
▼大地「きっつい! 岡林さんとやった中で一番きついかもしれない、今までで。ヤバい。試合中、たぶん2、3度記憶飛んでるわ。でも、勝ったのは俺だぞ。今までの試合も含めてだけど、一番今日に繋がるのは前哨戦だと思う。向こうも俺を攻略して。ちょっと今日、シャイニングをキャッチされて、あれ、絶対食らわないようにしようと思ったんだけど。無理だったけど、向こうにダメージもあったのか、その勢いが前に比べてえげつないものじゃなかったから。そういうところで、心理的なものも、体調的なものも全部含めて俺の勝ち。俺もなるべく食らわないようにしたけど食らって、ちょっとゴーレムは無理だったけど、俺の体調のほうも全然あれだったから。世代交代、これからしてくぞ。これからは俺らが、(青木)優也も入れて。で、今から塚本拓海が挑むだろ? 塚本拓海が獲って、若い3人が大日本を引っ張っていくんだ。野村卓矢に関しては、前回誰も出てこなかったんだから、このまま誰も出てこなかったら、ある人物を指名しようと思ったんだけど、もうあいつが出てきたらしょうがないね。何なんだ、アストロノーツは? でも、誰が来ようと、俺が本当にやりたい人はもう1人いるからさ、佐藤耕平以外に。その人と当たるまでは、このベルトを落とせないんだよ。次、どこでやるか知らんけど、好きなところを選べよ、自分が。自分が好きなところを選べよ。俺はどこでもやってやるよ。お前が上野がいいって言うんだったら、上野でやってやるよ。ホールがいいんだったら、ホールでもやってやるよ。いつでもかかってこい。俺はまだ負けねえぞ」

――「強さ」をテーマに掲げての防衛戦だったが、それは今後も変わらない?

▼大地「変わらないと思うよ。今日ちょっと自分で、岡林の技を正面から受けて、受けて受けて受けて勝ってやろうと思って。ちょっとチョップを受け過ぎたな。技の精度が一部落ちちゃったところもあったから。ちょっとまだそこに辿り着くには、道は長いかなと思うんで。受けて受けて受けても、技の精度を1つも落とさずに、相手の技を受けきった上で、強さを見せつけて勝つ。それが俺のテーマだから、今回のチャンピオンの。強いだけじゃないし、チャンピオンとしてどう立ち振る舞うかというのももちろんあるけど、そんなの前回の時に終わった。今回は俺の強さだから」

【岡林の話】「メチャメチャ悔しい。悔しいけど、これが橋本大地の成長。本当に今日は負けた。悔しい。本当に今日は負けたな。負けたけど、また諦めず、俺は挑戦し続けますので。若いもんには負けん! 絶対! これからも橋本大地のチャンピオンロードもそうですけど、岡林裕二の追い上げも見ててください。よろしくお願いします。かならずすぐ到達しますんで、また。ありあがとうございました」

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