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1/4【新日本】G1覇者・飯伏を返り討ち オカダがIWGPヘビー級王座死闘V5、IC王者・内藤と二冠頂上決戦へ

『バンドリ!Presents WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム』東京ドーム(2020年1月4日)
IWGPヘビー級選手権試合 ○オカダ・カズチカvs飯伏幸太×

 死闘の末にG1覇者の飯伏を返り討ちにして、オカダがIWGPヘビー級王座V5。明日1・5東京ドームで行われる二冠戦で対戦するIC王者・内藤とにらみ合うと、「最強はIWGPヘビー級チャンピオンのこの俺だ!」と断言した。

 内藤の発言に端を発し、昨年10月から浮上した二冠戦。G1覇者・飯伏やインターコンチネンタル王者・ジェイも二冠獲りを表明する中、「あくまでもIWGPヘビー級王者が最強」という立場を崩さなかったのがオカダだ。最終的に1・4東京ドームでIWGPとインターコンチネンタルの防衛戦をそれぞれ行い、その勝者が1・5東京ドームで二冠戦で雌雄を決することになったが、オカダは飯伏迎撃のみに集中し、ドーム2連戦初日を迎えた。

 プロジェクションマッピングを使ったど派手な入場を見せたオカダは、レインメーカードルが降り注ぐ中、光り輝く白い新ガウン&新コスチュームでリングイン。G1覇者の飯伏を迎え撃った。序盤は静かな立ち上がりとなったが、先に主導権を握ったのはオカダ。DDTや鉄柵超えフライングボディアタックなど場外戦でリズムを掴むと、得意技を惜しげもなく披露し、早くもレインメーカーを振り抜いた。

 回避した飯伏は人でなしドライバーで逆転。三角飛びケブラーダやスワンダイブミサイルキックなど空中戦で圧倒する。シットダウン式ラストライドもズバリ。ボマイェをドロップキックで迎撃されると守勢を強いられるが、エルボースマッシュに被弾するとその狂気が覚醒。無表情で掌底や前蹴りを突き刺すと、崩れ落ちたレインメーカーに馬乗りになってナックルパートを乱射。場内は騒然となり、ブーイングまで巻き起こった。

 飯伏はスワンダイブ式ジャーマンやエプロンでのやり投げなど危険な技を仕掛けるが、切り抜けたオカダはエプロンでのツームストンで反撃開始。カウント19でリングに戻った飯伏にリバースネックブリーカードロップ、ヘビーレイン、ジャーマンと大技を連発し、レインメーカーの構えに。抵抗を受けると、ローリング式レインメーカーの体勢に入ったが、一瞬先に動いた飯伏がラリアットを振り抜く。

 再びアクセル全開となった飯伏はスワンダイブ式ジャーマンを敢行。旋回式ツームストンの餌食になったものの、レインメーカーにカウンターのラリアットを合わせると、ボマイェ、右ハイキックなど鋭い打撃を唸らせ、とうとうカミゴェを突き刺した。人差し指を突き上げてフォールした飯伏だったが、オカダはキックアウト。すると、飯伏は生ヒザ式のカミゴェで勝負に出る。

 身体の隙間ができたところで、オカダはドロップキックを一閃。両者大の字になると、東京ドームは2人への声援がこだました。止まらない飯伏は容赦なく打撃の雨を降らせる。エルボー合戦を掌底連打で押し切り、ヒザ立ちになったオカダの側頭部を左右のミドルキックで射貫く。雪崩式タイガードライバーは阻止されたものの、オカダのミサイルキックを読んで足をキャッチし、ライガーボムで撃墜。封印状態だったフェニックススプラッシュで勝負に出た。しかし、避けられて自爆に終わると流れはオカダに傾く。

 オカダはローリング式、正調式とレインメーカーと猛ラッシュ。飯伏がキックアウトするとドームは沸騰するが、鬼の形相のオカダは攻め続ける。ショートレンジ式レインメーカーを2連発でお見舞い。飯伏も右ハイキック、飛びヒザ蹴りからカミゴェを仕掛けたものの、その身体をキャッチしたオカダは秘密兵器の開脚式パイルドライバーでマットに突き刺すと、今日2発目のレインメーカーを叩き込んで、飯伏を仕留めた。

 飯伏との死闘を制してオカダがIWGPヘビー級王座5度目の防衛に成功した。試合直後、セミファイナルでジェイを破り、IC王座に返り咲いた内藤が登場。明日の二冠戦に向けて、「オカダさん、2年前のドームでのマイク、覚えてるか? 俺はまた東京ドームのメインイベントに戻ってきたぜ。史上初の偉業、そして東京ドームで初めての大合唱。明日はオカダを倒した上で実現させてやるぜ、カブロン」と言い放つと、オカダとにらみ合う。

 オカダの意識も内藤に向いた。マイクで飯伏に感謝の意を表すと、「そして、明日のメインイベント、オカダ・カズチカvs内藤哲也。2年前に言ったこと? 史上初の偉業? 大合唱? そんなことどうでもいいんだよ、コノヤロー」と制御不能男を糾弾。「最強はIWGPヘビー級チャンピオンのこの俺だ!」と断言した。

 以前から東京ドームの超満員を予告していたオカダだったが、観衆は40008人(満員)で惜しくも実現せず。悔しさをあらわにしたオカダだったが、「でも、こんなにもたくさんお客さんが来てくれて、こんだけ熱いIWGPヘビー級の戦いを皆さんに見せられて、僕は本当に最高です。ありがとうございました」と観客に熱いメッセージを送った。大歓声が巻き起こると、オカダは感極まって言葉に詰まる。ドームがオカダコール一色となると、オカダは「明日、最高の新日本プロレスと最高のオカダ・カズチカをまた観に来てください。今日は本当にありがとうございました。というわけで、明日もここ東京ドームに金の雨が降るぞ!」と雄叫び。最高の形で東京ドーム2連戦・初日を締めた。

 「まだ明日もあるのかと。これだけの戦いをして、まだ明日もある。こんな過酷な競技は何もないでしょう。こんだけの戦いをやって、また明日ここで防衛戦やりますけど、本当に僕の中ではIWGPの防衛戦だと思っていますんで。2日連続の防衛戦、しっかりと戦って、勝ちたいと思います」と二冠戦が確定してもあくまでIWGPにこだわったオカダ。バックステージでも超満員が実現しなかった悔しさを垣間見せたが、「本当であれば、その超満員の次の機会っていうのは来年なんですけど、今年は明日も東京ドームがありますんで。明日、また超満員札止めの東京ドーム大会にして、このIWGPヘビーのベルトを持って、またここに来たいと思います」と超満員実現に執念を燃やした。「僕がまた明日も勝って、しっかりと大会を締めて、2020年もオカダ・カズチカの年になるようにしたいなと思います」とレインメーカーはドーム2連勝で絶好のスタートを切る構えだ。

【試合後のオカダ】
▼オカダ「本当にきつい戦いでした。今日の東京ドームで100を…いや、120を出したと言ってもいいというぐらいの。本当に1・4に相応しい対戦相手・飯伏幸太、最高でした。ただ、本当に終わってここに来るまで、まだ明日もあるのかと。これだけの戦いをして、まだ明日もある。こんな過酷な競技は何もないでしょう。こんだけの戦いをやって、また明日ここで防衛戦やりますけど、本当に僕の中ではIWGPの防衛戦だと思っていますんで。2日連続の防衛戦、しっかりと戦って、勝ちたいと思います。そして、本当に悔しいのは、ずっと10月から『超満員にします』と言って、東京ドームを超満員にするということが叶わなかったので。笑いたい人は笑ってもらってもいいですし、全然バカにしてもらっても構いません。でも、またその分のパワーを持って、その悔しさを胸に、また超満員に向かっていきたいと思います。本当であれば、その超満員の次の機会っていうのは来年なんですけど、今年は明日も東京ドームがありますんで。明日、また超満員札止めの東京ドーム大会にして、このIWGPヘビーのベルトを持って、またここに来たいと思います。ありがとうございました」

――明日の対戦相手が内藤選手に決まったが、そのことをどう受け止めている?

▼オカダ「でも、みんなが望んでいた戦いができるんじゃないかなと思います。その二冠戦で一番期待されたカードだと思いますんで。その期待に応える戦いをお見せしたいと思います。ただ、その内藤さんが言っていた大合唱とか、史上初の偉業だとか言っていたのは、その期待には応えることはできないと思いますけど。僕がまた明日も勝って、しっかりと大会を締めて、2020年もオカダ・カズチカの年になるようにしたいなと思います」

――IC王座を獲った場合、その時に考えるという考えに変わりはない?

▼オカダ「そうですね。本当に史上初の二冠戦だと言われてますけど、別にインターコンチチャンピオンとタイトルマッチをやったこともあるし、そんなに気にすることはないんですけど、今年は2020年、ニーマル・ニーマルで、令和2年で、『2』という数字が今年は何か意味があるのかなと思うので、明日の二冠戦は期待してもらってもいいんじゃないかなと思います」

――オリンピックイヤーの東京ドーム2連戦となったが、改めて新日本を代表するIWGP王者としてどういう戦いを見せたい? 世界に発信していきたい?

▼オカダ「やっぱりプロレスが持っているパワーというのを伝えたいですし、今日この戦いをやって、明日もタイトルマッチですよ? そんなに過酷な競技はオリンピックにないですよ。だからこそ、こうやってオリンピックイヤーにプロレスで、1・4、1・5で大爆発。世界にこの戦いを届けて、東京で凄いことが起きているんだと。これはオリンピックも注目しないといけないなと。そういう風にまずプロレスで大爆発を。今日はしたと思いますし、明日もしっかりプロレスのパワーを世界に届けて、東京オリンピックの盛り上げに一役買いたいなと思います」

――今日は観衆は40008人。4万人は突破したが、どういう風に捉えている?

▼オカダ「4万人をプロレスで集めることができたっていうのは、本当に全然お客さんが入ってない時も僕は知ってますし、そこまで来たんだなというのは1個ありますけど、やっぱり超満員にしたかったなというのはあるんで。4万人で満足している人は新日本プロレスに誰もいないと思いますし、43000人集めて、超満員で、新日本プロレスは凄いな、プロレスって凄いなっていうのを見せたいですね。43000人がとりあえずのゴールだと思って、また東京ドーム大会しっかりやって、プロレスを盛り上げていきたいですね」」

――あと3000人の伸びしろがあるというのは、1つのモチベーションに繋がってくる?

▼オカダ「そうですね。3000人と言っても大きな数字ですし。でも、今日は本当に東京ドームに入場した時の景色っていうのは、正直去年の4月のマディソン・スクエア・ガーデンの花道に出た時の景色ってのは最高だなと思いましたが、東京ドームも負けてないなと。本当に素晴らしい景色を見せてもらいましたし、またこれが超満員になれば素晴らしい景色なんだなと思うんで、それを1つのモチベーションにして、また明日からやっていきたいですね」

――最後のリング上のコメントの際にこみ上げるものがあるような瞬間があったように見えたが、あの時はどんな気持ちだった?

▼オカダ「やっぱり悔しいっすね。防衛はしましたけど、やっぱり有言実行できなかったというか。だってプロレスのパワーはもっと凄いものだと思ってますし、プロレスっていう競技は最高のもんだと思っているんで。でも、入らなかったことによって、まだまだこのプロレスのパワーというのを届けていく人が、別にあと3000人というわけではないと思いますし、日本にも世界にもたくさんいると思うんで。プロレスの楽しさ、素晴らしさっていうのを1人でも多く届けにいきたいですし。その届けていくという意味では、このベルトが凄い大事になってくると思うんで、しっかり明日も防衛して、プロレスというのをドンドン知ってもらう旅に出たいと思ってます」

――明日またタイトルマッチが控えている過酷な状況だが、東京ドームにプロレスの力を見せつけるチャンスだと話していた。そこに対して貪欲な思いがある?

▼オカダ「例年通りやれば明日はないわけですから。また来年の東京ドームに向けて頑張るという感じですけど、明日は目の前にありますから。明日に向けてというよりも、今日の戦いを見てもらえたら、明日プロレスが凄いなと思ってもらえると思うんで。それこそ今日見た人は『明日またタイトルマッチがあるんだよ』と言っても、信じることができないかもしれないですけど、それがプロレスラーですから。しっかりと明日に向けて…今から何か凄いできるってわけでもないと思いますけど、今日の戦いをしっかりとお見せすることができたんで。僕は本当に明日の超満員の防衛戦を楽しみにしたいと思います」

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