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1/5【新日本】ライガーが万感ラストマッチ ヒロムと真っ向勝負で完全燃焼、31年の獣神伝説終焉

『バンドリ!Presents WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム』東京ドーム(2020年1月5日)
獣神サンダー・ライガー引退試合II ○高橋ヒロム&リュウ・リーvs佐野直喜&獣神サンダー・ライガー×

 ライガーが万感のラストマッチでIWGPジュニア王者のヒロムと真っ向勝負を展開。最後はTIME BOMBで介錯されて完全燃焼し、31年にわたる獣神伝説は終焉を迎えた。

 昨年3月の引退発表後、10ヵ月にわたって全国のファンに別れを告げてきたライガーが、ついに引退の舞台であり、89年4月にデビューした思い出の地でもある東京ドームでの2連戦を迎えた。初日はゆかりのある歴代新日ジュニア勢やライバルたちが集結したが、ラストマッチとなる2日目は同期・佐野と組んで、昨日IWGPジュニア王者となったばかりのヒロムとそのライバル・リーという現在進行系の選手と激突した。

 若手時代の師匠・藤原がセコンドとして見守る中、東京ドームを揺るがす大声援を浴びて最後の花道を踏みしめたライガーは、リングに上がると佐野とガッチリと握手を交わす。ゴングが鳴ると、いきなり現王者のヒロムと対峙。カベルナリアや弓矢固め、ロメロスペシャルなどベテランらしいテクニックを駆使してヒロムを圧倒した。

 ヒロム&リーも引き下がらず、ライガーは一転して防戦に。同時低空ドロップキックで顔面を射抜かれると、代わる代わるにいたぶられた。しかし、大歓声を背に受けたライガーは風車式バックブリーカーを連発。先輩の意地を見せつける。

 あとを受けた佐野も奮戦。ラリアットでリーをなぎ倒すと、再びライガーが登場した。ヒロムとエルボー合戦で火花。押し勝ったヒロムが「こんなもんか!」と叫んで、コーナーで馬乗りになってエルボーを乱れ打つと、怒りの獣神と化したライガーがパワーボムで逆襲。倒れたヒロムに馬乗りになって掌底を連発する。場外戦ではインサイドワークを発揮して、リーのノータッチトペコンヒーロをヒロムに誤爆させると、リング上ではパワーボムを繰り出し、ランニング掌底、垂直落下式ブレーンバスターと惜しげもなく得意技で畳みかけた。

 リーがトペスイシーダで佐野を場外に足止めすると、垂直落下連発を阻止したヒロムはファルコンアローで反攻する。すかさずリーが飛びヒザ蹴りで援護射撃。サンドイッチニーもさく裂する。ラストマッチでも勝負を捨てないライガーが肩を上げると、ドームはライガーコール一色となったものの、ヒロムは容赦なくコーナーめがけてデスバレーボムをお見舞い。ライガーはTIME BOMBを丸め込んで切り返したものの粘りはここまで。ヒロムはラリアットで追撃を阻止すると、最後はTIME BOMBを爆発させて、獣神を介錯した。

 現役王者の必殺技を食らってライガーは大の字。ベルトを腰に巻いたヒロムはライガーに声をかけ、「俺が必ずジュニアを…あなたが作ってきたジュニアを頂点まで上げてみせる。約束します」と誓い、リングをあとにする。リーもヒザをついて頭を下げ、ライガーに敬意を表して抱擁した。

 地鳴りのようなライガーコールが巻き起こる中、ライガーは最後のあいさつ。「平成元年、この東京ドームでプロレスラー、獣神サンダー・ライガーは生まれました。そして今日、この東京ドームでプロレスラー、獣神サンダー・ライガーは終わりました。31年間、応援していただきましてありがとうございました」と別れの言葉を告げ、深々と頭を下げる。佐野、そして藤原とも握手。別れを惜しむ観客の声援に最後まで手を振り続けた。

 バックステージでこみ上げてくる思いを問われたライガーは「やはりチャンピオン・ヒロムの強さですかね? 何をやったって吸い込まれていくようで、全然手応えがない。試合の中でファンの皆さんがどう見たかわからないですけど、何枚も…二枚も三枚も彼が上手でしたね」とヒロムを賞賛。「ぶつかっていって、粉々に砕かれたと。これでもう悔いはないでしょう。ここまで完璧に叩き潰されて。で、ヒロム選手が『僕がもっと新日ジュニアを大きくします』と言ってくれたんで、もういいでしょう」と試合では完全燃焼できたようで、「何も思い残すことはないよ」と晴れやかに語ると、「手前味噌になりますけど、新日本プロレスは面白いよと思うんだ。僕は素直にプロレスファンとして。だから、これからもドンドンみんな、怪我なく、怪我だけ気をつけて、みんな凄い試合をファンの皆さんに提供してくれればと思っています」と後輩たちにエールを贈った。

 ジュニア王者のヒロムが次期挑戦者にリーを指名し、ライガー引退後の新日ジュニアは早くも動き出している。明日(6日)の大田区大会で記念セレモニーが行われるが、引退後も素顔になることなく、マスクマンとして活動していく予定。涙を流すことなく、最後まで明るいままだった獣神は「あとは放送席から『スゲエ!』って言っておきますよ」と語っていたが、31年の伝説に幕を下ろしても、新日本ジュニアを見守り続けていく。


【試合後のヒロム&リー】
▼ヒロム「ライガーさんなんて超えられなかった。これが事実。勝ち負けなんて関係ない。あの人を超えるってうのはそういうことじゃない。もう超えようとも思わない。あの人の作り上げたジュニア、その時代は超えようと思う。でも、あの人、獣神サンダー・ライガーを超えることはできないし、できなかった。それも事実。だから俺は俺にしかできない新しい新日本プロレスジュニアを作りたいと思います。ただ1つ、言っておきたいのは獣神サンダー・ライガー、あなたのことをリスペクトしています。簡単な言葉じゃない。これしか伝える方法がわからないから。俺はあんたのことが大好きだった。今も大好きです。あなたを超えたかった。でも、俺は違う方向から必ず獣神サンダー・ライガー、あなたのことを超えてみせます」

▼リー「最後の試合でライガーさんと当たることができてとても光栄に思う。そして、自分の経験の中で、東京ドームで試合ができたこともとても素晴らしいと思う。ライガーさんのことは世界中のレスラーみんながリスペクトしている中、自分が最後の相手を務められたことを誇りに感じている」

――リング上では何と声をかけた?

▼ヒロム「なんてかけたんでしたっけ? 忘れちゃいました。覚えてないです、そんなものは。心の底から出た言葉じゃないですか」

――自分なりの形で越えたいと話していたが、具体的にどんなことを成し遂げた時にライガー選手を越えたと思える?

▼ヒロム「わからないですよ、そんなの。そんなの、周りが決めることじゃないですかね? とりあえず、俺の中では超えたとか、まったく何も考えられないですね。何をしたから超えるとか、そういうことではないんじゃないですかね? これに関しては俺もわからないですよ。教えてほしいですよ。何をやったら、あの人みたいになれるか? あの人を超えられるのか? そんなのわからないですね」

――ライガー選手から新日のジュニアを託された試合だと周りは見ているが…。

▼ヒロム「(質問を遮って)終わり! (スペイン語でリーに)ベルトを懸けてリマッチしたい?」

▼リー「もちろんだ。お前の復帰を待っていた」

▼ヒロム「(遮って)うるせえ! 次の挑戦者はドラゴン・リーに決まりだ。それだけ」

※ヒロムが去っていくと

▼リー「ヒロムが俺に失礼な態度を取って怒って出ていっても、それは俺にとって嬉しいことだ。彼が帰ってきたことは本当に嬉しい。それは世界中のファン、そして選手のみんなも思っていることだ。彼が俺にベルトに挑戦してこいと言ってきたが、もちろんだ。俺はヒロムからベルトを獲ったことがないので、それは望むこと。俺とヒロムは鏡合わせの関係だから、抗争はずっと続くことだろう。今、自分は新たな道を進んでいる。インゴベルナブレスとして、ルーシュやケニー・キングと組んでやっている。IWGPのベルト、ROHのベルトも取ったし、もっとやる気になっているところだ。日本に帰ってきたことが嬉しくてしょうがない。ヒロム、愛してるよ」

【試合後のライガー】
▼ライガー「お疲れ様です。泣いてないよ。オジサンの涙は汚い」

――最後の試合を終えたばかりだが、今は一番何が心の中にこみ上げてくる?

▼ライガー「やはりチャンピオン・ヒロムの強さですかね? 何をやったって吸い込まれていくようで、全然手応えがない。試合の中でファンの皆さんがどう見たかわからないですけど、何枚も…二枚も三枚も彼が上手でしたね。そういうことで、僕が出した引退という決断は間違ってなかったと思いますし、これからの新日本プロレスみんな大変だぞ、と思うよ。大変だと思う。でも、本当に怪我しないで、ますます新日本プロレスを盛り上げていってほしいと思いますし、ヒロム選手は最後に『俺がこの新日本プロレスのジュニアをもっともっとデカくする』という風に僕の耳元で言ってくれたんで。あとは放送席から『スゲエ!』って言っておきますよ。そんな感じですね」

――去年の旗揚げ記念日の興行翌日に引退を発表されてから、約9ヵ月間、ライガー選手自身が考えた引退ロードは望み通りの形になった?

▼ライガー「望み通りですね。何の悔いもないし。どうしても、引退会見はしんみりした感じで。好きじゃないよね、そういうしんみりした感じは。バーッと、『ライガーらしかったね、今日の試合。本当に引退するのかな?』、そういう声が聞けたら100点満点だろうね。と思います」

――場内からの「辞めないで」という声は当然聞こえていたと思うが、どういう声を聞きながら、今日は戦った?

▼ライガー「いやいや、試合始まったらそういうのは関係ないし、とにかく今日の試合は対角線にチャンピオンがいますから。ヘタな試合をしたら、『やっぱライガーダメだね』って言われるし。とにかくファンの皆様が『まだできるじゃないか。もったいない。辞めないで』、そういう声を発してくれたら、それがもう僕自身にとってみれば100点満点の引退試合だったなと思います」

――昨日は8人タッグで今までの歴史を振り返るような試合で、今日は新日本や世界中のジュニアの未来を託すような試合になった。2日間を振り返ると?

▼ライガー「僕の中では凄く満足してますね。しんみりした内容にだけはしたくないって僕は常々言ってましたので、そういうしんみり感はなかったと思いますし。今日は本当に真っ正面から。昨日もそうですけど、ぶつかっていって、粉々に砕かれたと。これでもう悔いはないでしょう。ここまで完璧に叩き潰されて。で、ヒロム選手が『僕がもっと新日ジュニアを大きくします』と言ってくれたんで、もういいでしょう」

――思い残すことなく引退と?

▼ライガー「はい。何も思い残すことはないよ」

※ここで獣神サンダー・ライガーの生みの親、永井豪先生が登場。花束を贈呈する

▼永井「ライガーさんとお会いしたのは31年前、新日本プロレスでマスクマンが誕生するんだけど、誰が被ってくれるかというのをいろいろ期待して待っていたんですけど、ライガー選手…いや、山田選手ですけど」

▼ライガー「ああ、言っちゃった(笑) もう、いいだろ? もう、いいだろ?」

▼永井「俺に被らせてくれ、みたいな。本当に情熱と熱意が一番嬉しくて、即『やってください』とお願いしました。その自分の判断は間違いじゃなく、31年もの長い間、活躍していただけたというのは本当に嬉しいです。勝ち試合、負け試合、いろいろあったとしても、ライガーらしいイメージはどの試合も溢れていて、本当にいろんなプロレスファンがみんな大喜びするようなスタイルを確立してくれたと思います。本当にありがとうございます。自分がこういうレスラーと一緒できたということは本当に嬉しいです。本当に感謝しかありません。どうもありがとうございました」

――レスラーのライガーとしては、永井先生の手を離れて、31年間戦い続けたが?

▼永井「ドンドンマスクもご自分で、自分なりのデザインをしたり、いろいろ手を加えながら、常にファンを飽きさせずに来たのは、ご本人の努力以外でもなにものでもないんで、私は一ファンとして応援していただけなんですけど、本当に嬉しいです」

――もともと原作としては、善神の末裔で、邪神を倒すためにバイオアーマーを着るということでしたが、リアルライガーの31年間はどうだった?

▼永井「本当にライガーさん自身の戦いというのが、そういう伝説を具現化しているような感じで、いつの試合でも本当に興奮してみてました。本当に嬉しかったです」

――ライガー選手は永井先生を迎えてどう?

▼ライガー「山田君は邪心の塊だったんだけど(笑) それがライガーの名前を名乗っていいのか、迷いもありましたが、僕はマスクマンになりたかったので。しかも、永井豪先生の作品…『マジンガーZ』とか『グレートマジンガー』、『デビルマン』。そういうのを子供の頃にずっと見てましたので、その先生のライガーができるということで、本当に会社にやりますとお願いしたことを昨日のことのように思い出します。で、先生から31年間よかったんじゃないかと言っていただいて、本当にホッとしております。変な意味じゃないですけど、肩の荷が下りた、よかったなと思います。僕は本当にこのレスラー人生、人に恵まれたと思います。そこにも写真がありますけど、カルガリー時代のミスター・ヒト、安達さん。あと藤原さん、猪木さん、山本小鉄さん、その他先輩方、そして永井豪先生。こういった方々がいらっしゃったからこそ、今の僕があると思います。本当にこのバイオアーマーを着ると、邪心の山田君が消えてしまいます。素直にそう思ってますので、本当にみんなに感謝です」

――今後、バイオアーマーを脱ぐことになるが?

▼ライガー「バイオアーマーは脱ぎますけど、マスクはこのまま。先生が『ライガー選手、マスクも取るのかい?』と言われたので、僕は『今さらマスクを取ってもしょうがないし、僕はライガーのままでいたいんです』と。そうしたら、先生が『それはよかった。そのままライガーでいてください』と、先生から直々にお許しいただきましたので、これからも獣神サンダー・ライガーとして。ただ、バイオアーマーは着ないので、多少邪心にまみれたライガーになるかもしれません。それはファンの皆さん、お気を付けください」

――山田君は相変わらずリバプールの風に?

▼ライガー「山田君言うなって。風だよ、風。どこかに吹いてるよ」

――今日の試合カードを持つ意味はどう感じている?

▼ライガー「僕は佐野さんとの試合で、小林邦昭さんとかいろいろジュニアの諸先輩方から、『あんな試合してたら、お前らいつかどっちか死ぬぞ』って言われてました。今、僕が彼らの試合、ヒロムとか、リュウ・リー選手を見て、本当にいつか死ぬぞと僕は今思っています。そういった意味で、一昔前の新日ジュニアと、今の新日ジュニア最前線を走っている2人。いわゆる新旧のジュニア対決で、これからの新日を占う試合だったんじゃないかと思います。そういった意味で、新日の未来は明るいなと。これ以上、明るいものはないと思うし、僕はもう言うことないし、本当にさっき言ったように、解説席でできるな試合を見て、『スゲエ』とプロレスファンに戻って叫んでいたいと思います。それから天国にいる橋本真也選手に俺もレスラー生活終わったよって言いたいですね。後ろに息子の大地が来ているので、思わず橋本真也の名前を口に出しましたが、いろんなレスラーが僕の前にいてくれました。エディ・ゲレロ、マレンコ、ブライアン・ピルマン、ベガサス、そういった選手も祝福してくれているんじゃないかと思います」

――ライガー選手のジュニアに対する思いと、これからのジュニアヘビー級の選手に対するメッセージは?

▼ライガー「新日本プロレスにもジュニアヘビーとヘビー級があります。お互いが絶対負けないよという気持ちでリングで戦っている限り、ずっと伸びていくと思うんですよ。それはお互いは仲間ですけど、新日本プロレスで。やはりみんながライバルだと思いますので。そういった意味で、僕はヘビーに負けないと。あの当時の橋本真也選手はジュニアなんかに負けないと。そのぶつかり合いがあの試合ですし、今の新日本プロレスだと思います。ですので、本当に何の心配もないし、手前味噌になりますけど、新日本プロレスは面白いよと思うんだ。僕は素直にプロレスファンとして。だから、これからもドンドンみんな、怪我なく、怪我だけ気をつけて、みんな凄い試合をファンの皆さんに提供してくれればと思っています。僕はもう本当に何もないです。何もない」

――31年間で印象的な試合は?

▼ライガー「やはりグレート・ムタ、橋本真也、そして鈴木みのる。この3人との試合は忘れません。忘れられない。本当にいい思い出ばかりなんで。本当に皆さんありがとうございましたと頭を下げたいです」

――ライガー選手の大きな怪我は足首骨折ぐらい?

▼ライガー「大きいじゃないの、十分」

――長期欠場と言えば、盲腸の脳腫瘍?

▼ライガー「やかましいわ。盲腸は関係ないだろ」

――素顔の時代から35年以上、ほとんど怪我なかった。怪我も力が落ちたことも理由にすることなく引退できるのは、ある意味、理想の引退だと思うが?

▼ライガー「藤波さんにも言われました。『健康なうちに、歩けるうちに引退できて、お前は幸せだよ』と言われました。これはひとえに僕の体をこれだけ頑丈に生んでくれた母親に感謝です。今日も広島から見に来てくれてます。身体の具合はあんまりよくないんですけど、最後だから見に来てます。その母親には心から感謝したいと思います。ありがとうござましたということですね」

――明日、引退セレモニーが用意されているが、そこでライガー選手自身が皆さんに向けて行うことは?

▼ライガー「感謝をリングの上で。今日はドーム大会ということであの長さでしたけど、かなり長く喋るかと。事務所のみんなはライガーを泣かそう泣かそうと思って、いろいろ企てているみたいです。泣かないから! ドッカーンと終わりたいんで。皆さんよろしくお願いします。『ライガー、これ本当に引退式か?』ぐらいのゲラゲラゲラで笑いみたいに終わりたいんで。僕の引退式はそれでいいと思います」

――明日はバイオアーマーなしのマスクだけ?

▼ライガー「悩んでます。でも、ファンの皆さんにとってはスーツ姿よりも、ライガーとしてちゃんとマントを付けて、リングの上であいさつできればという自分と、やはりもうプロのレスラーじゃないのでマスクだけでいいんじゃないかと。いろいろ葛藤があります。それはお楽しみにということで」

※コメントが終わると記者団から拍手が巻き起こる

▼ライガー「大地! 何やってんだ? お前、チャンピオンだろ? 来いや、前に」

▼大地「いやあ、勘弁してください」

▼ライガー「ダメなのか? 空気読めや。来いや。まずいか? 関係ないだろ?」

▼大地「いや、まずくはないですけど」

▼ライガー「お前の親父の話もしたんだから」

※2人で記念撮影に応じる

【試合後の佐野&藤原】
――ライガー選手の引退試合を終えて、佐野選手の今の気持ちは?

▼佐野「やっぱりライガーはライガーのままで。引退するかもしれないけれど、みんなの心の中で生きていくだろうなっていう。今日も試合をパートナーとして見てても、やっぱりまだまだできる感じに見えるし。寂しいけども、最後にこういう形でライガー選手と一緒にタッグを組ませていただいて、本当に今は感謝しかないですね」

――藤原選手はセコンドという立場で最後を見届けたが?

▼藤原「ただ寂しいだけで、助けにいこうと思っても反則になっちゃうと困るしね。まあ、怪我なくずっとやれたことはおめでとうってことですね」

――最後の最後に、セコンドとして一緒にリングに向かってほしいと言われた時にどう思った?

▼藤原「俺を使うなら、セコンドじゃないだろうと思ったけど。チラッとね」

――最後の戦いをどう見ていた?

▼藤原「あんまり見てないんだよね。怪我しないだろうなとか。一番最後の最後の最後にね。だから、心配で心配で心配で」

――佐野選手は昨日対角線に立って、今日は同じコーナーに立った。ライガー選手と一緒に戦ってどうだった?

▼佐野「若い頃はいつも正面にいてくれたので。彼のテーマソングが鳴ると、僕のスイッチが入るという形で来たので、それをもう一度最後に味わえたのがよかったです」

――タッグのパートナーとして、ライガー選手からタッチを受けてリングの中に入った。そういう感覚は今までなかったと思うが?

▼佐野「何とかしなきゃとか考えながらやっているけど、やっぱり彼の動きが素晴らしいんでね。最後はちょっと横にいると見てしまったところもありますけど。彼の姿も」

――最後に一言ずつはなむけの言葉を

▼佐野「世界中のレスラーが彼に憧れて、レスラーになりたくて頑張ってきた選手もいると思うし、これからもライガー選手の姿はみんなの心の中に残ると思うんでね。試合は出なくても、あの姿はみんな見たいと思いますよね。彼が引退というのを決意したのは素晴らしいことだと思うし、これからも他のレスラーのみんなに力を与えていただきたいと思います。お疲れ様でした」

▼藤原「ありがとう、だけです」

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