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2/2【新日本】札幌で“至高・英国対決”まざまざ ザックがオスプレイ破ってブリティッシュ王座死守

『THE NEW BEGINNING in SAPPORO〜雪の札幌2連戦〜』北海道立総合体育センター 北海きたえーる(札幌市)(2020年2月2日)
ブリティッシュヘビー級選手権試合 ○ザック・セイバーJr.vsウィル・オスプレイ×

 ザックが大熱戦で札幌を沸かせたオスプレイとの英国対決を制し、ブリティッシュヘビー級王座を死守した。

 1・5東京ドーム大会でSANADAとの技巧戦を制してブリティッシュ王座を死守したザックが次に迎え撃ったのは同じイギリス出身のオスプレイ。テクニシャンとハイフライヤーによる英国対決が英国ベルトをかけて実現することになった。両者は2017年11月にもブリティッシュ王座をかけて対決し、ザックが勝利。昨夏のG1公式戦でもザックに凱歌が上がり、オスプレイは対ザック未勝利のままだ。また、英国王座ながら“英国人同士"による王座戦が日本で行われるのは、この日が初めてだった。

 試合はハイレベルな一進一退のせめぎ合いが繰り広げられた。オスプレイが相手の土俵に踏み込むように腕の取り合いで渡り合い、序盤から中盤にかけてグラウンドでの攻防戦に。徐々にギアを入れたオスプレイがプランチャで先手を取れば、ザックはコブラツイストや変型レッグロックで絞め上げて譲らず。オスプレイのその場飛びシューティングスタープレスを腕ひしぎ逆十字で切り返せば、オスプレイも変型グラウンドコブラで切り返して応戦。ザックが三角絞めでさらに切り返しても、側転で逃れたオスプレイは足4の字固めで捕らえた。

 ザックにダメージを与えたオスプレイがここからペースを握った。ローキックを連発し、ニークラッシャーで左足を狙い撃ち。その場飛びシューティングスタープレス、スワンダイブ式エルボーと空中殺法も挟んで攻め立てる。ザックが回転足折り固めを仕掛けても回転エビ固めで切り返した。ザックがトラースキックをキャッチしてアンクルホールドで捕らえ、左腕にオーバーヘッドキックを打ち込んだが、オスプレイはハイキックをさく裂させて主導権を渡さない。

 ザックも負けてはいない。オスカッターをスリーパーで捕まえ、ハーフネルソンスープレックスで投げ飛ばす。さらにランニングローキックを3連発。オスプレイがオスカッターをさく裂させても、ザックは場外に転がり落ちて3カウントを入れさせない。オスプレイがリングに戻してもザックは反対側に滑り降りたが、オスプレイはそこへサスケスペシャルを発射。リングに戻るとオスプレイが死角からのトラースキックを放ったものの、ザックは一瞬のスキを突いてヒザ十字固めで絡みつく。逃れたオスプレイがトラースキックを放っても、クラーキーキャットで捕らえてギブアップを迫った。

 粘るオスプレイもザックドライバーを不時着し、変型リバースDDTを敢行したが、ストームブレイカーはザックが阻止してヨーロピアンクラッチでニアフォールに追い込む。ランニングローキックで蹴り飛ばせば、オスプレイもハイキックで徹底抗戦。ザックが三角絞めで絡みついてもライガーボムで切り返す。すかさずシューティングスタープレスを発射したが、ザックは3カウントを許さず。ストームブレイカーを阻止して卍固めを狙う。オスプレイも肩に担ぎ上げて改めてストームブレイカーを仕掛けたが、再びザックが卍固めで切り返すと、そのままグランドに持ち込んで絞め上げ、レフェリーストップに追い込んだ。

 ザックがハイレベルな攻防戦となった至高の英国対決を制し、ブリティッシュヘビー級王座を防衛。試合後はベルトに刻まれたユニオンジャックを指差して勝ち誇り、オスプレイに何やら言葉をかけてからリングを降りた。バックステージでザックは「アイツは凄いよ。それは俺もわかってる。俺よりも若く、速く、力もあり、体格もでかい。だからあいつと日本でこのベルトをかけて戦えたことを誇らしく感じている」とオスプレイを称えたが、「でも頭はよくない。脳なしビリーが俺からベルトを奪えるはずがない」と付け加えることも忘れず。「俺はイギリスプロレス界のベテランだ。もう一生負けることはない」と豪語したザックは、ZIMAで乾杯して勝利の美酒に酔いしれていた。

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