2/4【新日本】KENTAがベルト投げ暴挙も内藤動じず 大阪城の先に見据えるは「あの男との初シングル」

『Road to THE NEW BEGINNING』東京・後楽園ホール(2020年2月4日)
○KENTA&ジェイ・ホワイト&エル・ファンタズモvs内藤哲也&SANADA&BUSHI×

　IWGPヘビー&インターコンチ2冠王・内藤がKENTAが披露した戴冠後プランの矛盾点を指摘し、「初防衛戦の先に、日に日に存在感を増しているあの男と初めてのシングルマッチを俺は見据えてますよ」と2冠V1後の青写真を描いた。

　2・9大阪城大会でIWGPヘビー&ICダブルタイトル戦を争う王者・内藤と挑戦者・KENTAがこの日も前哨戦で激突した。札幌2連戦で内藤が戴冠後プラン披露を要求し、KENTAはIC王座戦の地方開催とIWGPヘビー返上をぶち上げて返答したばかりだった。

　内藤が先発を買って出ると、観客は「KENTAが出てこい!」コールの大合唱。内藤がロープを広げてリングインを促すと、応じたKENTAは内藤と向き合ったが、組み合うことなく自ら場外に降りてスカす心理戦を仕掛けた。ブーイングや「KENTAは帰れ!」コールを浴びせられてもどこ吹く風。リングに戻っても内藤に揺さぶりをかけるように、ファンタズモにタッチを渡した。

　それでも内藤は動じない。中盤に訪れたKENTAとの直接対決でエルボー合戦による真っ向勝負を展開し、低空ドロップキックでKENTAの左ヒザを狙い撃ち。変型足4の字固めでKENTAをもん絶させ、逃れたKENTAがエルボーを連発しても左ヒザを蹴りつけて返り討ちにした。雪崩式フランケンが不発に終わり、ダイビングラリアット、グリーンキラーで反撃されても、ブサイクへのヒザ蹴りは回避。延髄斬り、PKを読み合うと、KENTAがフロントハイキックを繰り出すと同時に低空ドロップキックを左ヒザに打ち込んだ。

　足攻めで優位に立った内藤だったが、最後はパートナーのBUSHIがgo 2 sleepの餌食となって敗戦。試合後、KENTAが2本のベルトを放り投げる暴挙をリング下から見守るしかなかったが、内藤に動揺の色はない。KENTAの返答を受けて「2本のベルトを俺獲っちゃうよって言ってたのにね。気持ちが変わってしまいましたか? 『勝ってもインターコンチネンタル王者だけでいいよ、もう1本は内藤が持っとけ』と言った方が随分と皮肉に聞こえるし、これこそKENTA選手らしいコメントなんじゃないかな」と発言の矛盾点を指摘。一方で内藤自身にもすでに青写真が出来上がっており、「もう何度も言ってるよ。俺は大阪城ホール大会での初防衛戦の先に、あの男とのシングルマッチを見据えてますよ。日に日に存在感を増しているあの男と初めてのシングルマッチを俺は見据えてますよ」とキッパリ。それはすでに「お互い2月の初防衛戦をクリアした先には、もしかしたらシングルマッチが控えてるのかもしれない」と発言していたように、IWGPジュニア王者・ヒロムを指している可能性が高い。どちらのプランが現実のものとなるのか、それは大阪城決戦の結果次第だ。

【KENTAの話】「気をつけ。礼。着席。(イスに座ると)今日は哲也のターンだぜ? どんなことをこのNEW JAPAN WORLDのカメラの前で語ってくれるのか、楽しみにしてるよ、哲也。それから、未だにアホなTwitterとかやってる…今日もいっぱいいた。臭そうなヤツがいっぱいいた。そいつらが『口だけかよ? 試合で見せてみろよ』。は? 黙っとけよ。2月9日、てめえらを全員黙らすようなよ、凄い試合をしてやるからな!…とか言うと思う? 言うわけねえじゃん。勝ちゃいいんだよ。勝てば。お前らが望むものは俺の望むものじゃないから。お前らが望まないもの、それが俺の望むもの。お前らに俺のプロレス人生、コントロールされてたまるかよ。いい試合しろ? スゲエ試合してみろ? 余計なお世話だ。俺のプロレス人生で、お前に何も関係ねえんだよ。黙って見とけよ。まあ、そんなヤツらを含めて、結局俺が何が言いたいかっていうと…なんだかんだ言ったって、東京だってオリンピックの前にWi-Fiの問題とか、ゴミ箱とか、公共で使える充電のプラグとか、いちいち設備を充実していかないと、ガイジンが来ていっぱい大変なことになるよってこと!」

【試合後のジェイ&ファンタズモ】
▼ジェイ「見てただろ? KENTAは自分で試合を終わらせられる男だ。KENTAの今日の戦いを見ればわかるだろ? 俺は試合の序盤にちょっとヒザを間違った方向にひねってしまって、あまり動けなかった。KENTAが肩に大きな重荷を背負うことになったけれども、今日の試合もしっかりと終わらせてくれた。あいつは本当にたくましい肩をしている。近々、大きなベルトを2つ背負うことになるんだから、あれぐらいたくましくなければ無理だ。内藤、お前はKENTAによって眠らされ、お休みと言われいている間にベルトを奪われるんだぞ。楽しみだ。お休みと言えばSANADAだけど、あのコールド・スカルのサブミッションで俺のことを眠らせられるとでも思っているのか? 大間違いだ。今、お前に向けてずっとメッセージを発信し続けている。お前は俺のレベルに到底及ばない。試合後のコメントでも言っているし、ほうぼうでメッセージを送り続けているのに、お前は一切答えてくれない。俺の思いはいつになったらお前に届くんだろうな。今のところ、俺はちょっとヒザと首にアイシングしなきゃいけないから、そろそろ行こうか。(横にいるファンタズモがベルトにキスしているのを目にすると)それ、リングに置いてるんだぞ。ばい菌とかいるんじゃないのか?」

▼ファンタズモ「大丈夫。綺麗にしているし、彼女(ベルト)は俺のベイビーだからね」

▼ジェイ「ならいいけど…」

※ジェイが先に去っていく

▼ファンタズモ「OK。それだけだ」