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3/1【ZERO1】弾丸ヤンキースが約1年ぶりに復活 関本&岡林と熱戦ドロー

『ZERO1旗揚げ19周年記念大会』東京・後楽園ホール(2020年3月1日)
△田中将斗&杉浦貴vs関本大介&岡林裕二△

 田中と杉浦の弾丸ヤンキースが約1年ぶりに復活。関本&岡林と熱戦を繰り広げ、どちらも譲らず、30分時間切れドローとなった。

 KO-D無差別級王者の田中とGHCナショナル王者の杉浦が昨年1月の大阪大会以来、約1年ぶりに合体。かつてGHCタッグ王者やNWAインターコンチネンタルタッグ王座を保持した弾丸ヤンキースが19周年記念興行で復活し、大日本の関本&岡林と激突した。

 真っ向勝負を信条とする4人の戦いはのっけから白熱。激しいシーソーゲームになる。弾丸ヤンキースはスピーディなタッチワークを駆使して関本を10分近く攻め込んで序盤戦をリードすると、相手が岡林に代わっても猛攻を継続したが、大日本軍も同時アルゼンチンバックブリーカーやテーブルめがけてのブレーンバスターなどで田中の腰を狙い撃ちにして一歩も引かなかった。

 関本に照準を絞った杉浦が馬乗りになってエルボーを連打し、雪崩式ブレーンバスターを繰り出したものの、関本は頭突き、ラリアットで逆転。大日本軍は一気に勝負を仕掛ける。あとを受けた岡林は串刺しラリアット、ブレーンバスターを繰り出すと、関本と連続串刺しラリアットを浴びせ、雪崩式オクラホマスタンピートも火を噴いた。だが、粘りに粘った杉浦はジャーマンで挽回。岡林はショルダータックルですぐさま浴びせ倒し、両者大の字に。

 残り時間は5分を切ると、タッチをもらった田中はラリアットを大日本軍にぶち込み、ダブルブレーンバスターをDDTで切り返すことに成功。弾丸ヤンキースが好機を掴んだ。杉浦が岡林に雪崩式フランケンを繰り出すと、田中が即座にスーパーフライを投下。スライディングDとランニングニーのサンドイッチ弾も炸裂する。それでも沈まないとみるや、交互にヒジを唸らせる“エルボータイム"に突入した。

 だが、岡林は逆水平を振り回して抵抗。田中の背後に回り込むと、関本が加勢し、残り時間2分を切ったところで眉山がさく裂する。負けじと杉浦が関本に投げ捨てジャーマンを見舞えば、関本も即座に立ち上がってジャーマンでお返しし、リング上では4選手が倒れ込んだ。

 最後まで両チームとも勝負を捨てずにデッドヒートを展開する。岡林はラリアットからゴーレムスプラッシュを投下するが、田中は剣山で撃墜。その直後にショートレンジ式スライディングDを突き刺す。急行した関本がフォールする田中をジャーマンでぶん投げたが、杉浦もその関本をジャーマンで投げ捨てた。粘る岡林はラリアットからパワーボムを狙ったが、田中は意地のリバース。そして、スライディングDを叩き込んだものの、ここで時間切れ引き分けのゴングが打ち鳴らされた。

 試合が終わればノーサイド。熱い戦いを繰り広げた両チームは健闘を称え合って握手を交わし、勝利者賞も4人で分けることになった。弾丸ヤンキースは勝利できなかったことに揃って悔しさをあらわにしたが、同時に「俺らが100%を出しても向こうが100%で返してくれるような対戦相手って凄くやり甲斐があったし、悔しいけど気持ちいい試合ができました」(田中)、「俺は30分フルに弾丸ヤンキースを堪能できたんで、久しぶりに。勝てなかったけど、そういう面では嬉しいよ。30分を堪能したから。また元気をもらいましたよ」(杉浦)と新型コロナウイルス問題の最中での熱い試合に満足げ。久々のタッグ結成となったが違和感はまったくなく、「他団体なんで、お互いのスケジュールもあるし、そういうのもある中で、今日久々に組めたってことは、次がないってことは絶対ないから」(田中)、「黒い恋人だよ? いつでも駆けつけるし」(杉浦)と将来的な再合体にも意欲を見せた。

 一方、大日本コンビも悔しさを垣間見せたが、年上にあたる田中&杉浦の奮闘に刺激を受けた様子で、「きついけど楽しいな。今日は杉浦さんとエルボーを打ち合ってて、テンション上がっちゃったよ」(関本)、「こんな言い方はどうかわからないけど、戦いを楽しめた。今、世の中がこんな状況だから、ガンガンやり合って、お互いが爆発するような試合ができてよかったです」(岡林)と晴れやかな表情だった。

【試合後の田中&杉浦】
▼田中「30分でケリがつかへんかったというのは凄く悔しいよね。でも、本当にこの19周年という中で、杉浦さんに上がってもらって、相手が関本&岡林。俺らが100%を出しても向こうが100%で返してくれるような対戦相手って凄くやり甲斐があったし、悔しいけど気持ちいい試合ができました」

▼杉浦「やっぱ30分じゃ足りないね。でも、俺は30分フルに弾丸ヤンキースを堪能できたんで、久しぶりに。勝てなかったけど、そういう面では嬉しいよ。30分を堪能したから。また元気をもらいましたよ」

――約1年ぶりのタッグだったが、戸惑う部分はなかった?

▼田中「別に違和感というか、不安もまったく何もないです」

▼杉浦「『あれ、ちょっと噛み合わないな?』とか全然感じない」

▼田中「本当に最高のパートナーで、こういう状況の中で来てくれたというのは感謝ですし、自分の団体が延期している中で、もしかしたら『延期しているからちょっと上がれない』と言われるかもしれなかったですけど、でも杉浦さんやったら大丈夫やと思って、昨日LINEしたら『わかりました』と。『東京マラソンがあるんで、車で来るんだったら、気をつけてくださいね』って言ったら…」

▼杉浦「迂回しますかって地図までくれたんです」

▼田中「『わかりました』っていう凄く気持ちいい返事をいただけたし。こういう中でも大日本の岡林&関本というのも気持ちよく上がってくれたし。本当に賛否ある中で、何が正解で何が不正解だかわからないですけど、開催する僕がヘタったとしたら、今日来てくれた人に凄く失礼にあたるから、僕はやってよかったなっていう。個人の意見ですけど、そう思います。この中で、来てくれたマスコミの人、選手、ファンの人、本当にありがとうございました」

――今はお互いチャンピオンの立場だが、今後もまた組みたいという思いは?

▼田中「それはもう機会があったら。それはもうドンドンドンドン組んでいきたいです。他団体なんで、お互いのスケジュールもあるし、そういうのもある中で、今日久々に組めたってことは、次がないってことは絶対ないから。いつかわからんけど、また隣に立ってくれることはあると思います」

▼杉浦「黒い恋人だよ? いつでも駆けつけるし」

▼田中「別れてもくっつくし」

▼杉浦「黒い恋人だよ(笑)」

【試合後の関本&岡林】
▼岡林「初めて弾丸ヤンキース…いやあ、ホンマに凄いですね。田中さんとも久しぶりだったですけど、杉浦選手のエルボーとか…」

▼関本「きついけど楽しいな。今日は杉浦さんとエルボーを打ち合ってて、テンション上がっちゃったよ。チクショウ。白黒つけられなかったけどね。今度当たったら絶対に勝ってやる」

▼岡林「凄いチームですよ、マジで。今、48か49か。50前ですよね? 50前で凄いですよね」

▼関本「考えられないよ」

▼岡林「あの身体を維持するのも凄いけど、体力も凄いですよ、マジで」

▼関本「本当にアンビリバボーだよ。凄えな。明日からまたガンガンに練習して、弾丸ヤンキースを…」

▼岡林「あれですよ、3月3日後楽園ホール…」

▼関本「わかってるよ。お前と勝負だろ? やってやるからな。覚えとけ、コノヤロー」

▼岡林「今日は本当に勝ちにいきたかったですけど。悔しいですけど、こんな言い方はどうかわからないけど、戦いを楽しめた。今、世の中がこんな状況だから、ガンガンやり合って、お互いが爆発するような試合ができてよかったです。ありがとうございました。今日はドローでしたけど、次は勝ちます」

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