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3/21【大日本】T-Hawk返り討ちで大地が無傷の連勝 2年前のトラウマ打破誓う

『一騎当千〜strong climb〜』東京・後楽園ホール(2020年3月21日)
「一騎当千〜strong climb〜」Aブロック公式リーグ戦 ○橋本大地vsT-Hawk×

 T-Hawkの左ヒザ攻めに苦しんだ大地だったが、最後はライジングDDTで返り討ち。無傷の2連勝を飾ったストロング王者は、2年前の一騎当千で生まれたトラウマの打破を誓った。

 ストロング王者として一騎当千に臨んだ大地は初戦でノアの稲村愛輝を撃破。リーグ戦中に行われた3・16横浜文体では関本を下してタイトルを防衛した。大地は2年前の一騎当千で決勝戦まで勝ち上がりながらも鈴木秀樹に敗れ、同時にストロング王座まで失った苦い思い出がある。そんなトラウマが頭をよぎる中で迎えた第2戦の相手は、#STRONG HEARTSのT-Hawk。現在1敗ながら一筋縄ではいかない強敵だった。

 シングル初対決はT-Hawkの奇襲で幕開けした。紙テープが舞う中、ゴングを待たずに飛びかかると、トペスイシーダを敢行。場外戦ではパイプイスを振り下ろすなど、なりふり構わぬ攻撃で左ヒザを狙い撃ちし、ストロング王者を攻め立てた。打撃戦になっても一歩も引かずに逆水平をぶち込み、場外マットめがけてヒザを叩きつけるなど非情な左ヒザ攻めを続ける。大地は幾度となく反撃を試みたが、そのたびにT-Hawkはヒザ狙いで鎮圧した。

 一方的な展開が続いたが、大地はロープに振られそうになるのを必死にこらえると、キチンシンク、ミドルキックの連続攻撃でようやく反撃に転じる。痛む左足でニーリフトやニードロップを放つと、ストラングルホールドに絡め取った。続くブレーンバスターは踏ん張りが利かず、逆に投げ飛ばされたが、串刺しシャイニングウィザードで即座に挽回すると、激痛が走る左足でこん身のミドルキックを連打した。

 DDT狙いを読んだT-Hawkは逆にDDTを決めると、後頭部にケルベロスを一閃。この一撃で再びT-Hawkペースに。崩れ落ちた大地をコーナーに担ぎ上げ、逆水平でエプロンに叩き落とすと、雪崩式ブレーンバスターもさく裂した。ケルベロスは空を切ったものの、ニーアッパーでカチ上げる。大地もミドルキックからファルコンアローに繋げて巻き返しを図るが、シャニングウィザードはT-Hawkがガード。ヒザの痛みに苦しむ大地の追撃に合わせて、T-Hawkはまたまたケルベロスをカウンターでお見舞いした。

 意識もうろうとする大地にダメ押しのケルベロスを狙ったT-Hawkだったが、ストロング王者は最後まで勝負を捨てなかった。間一髪で回避すると、即座にジャーマンスープレックスを敢行。豪快なシャイニングウィザードも火を噴くと、最後はライジングDDTで3カウントを奪い取った。

 ヒザ攻めに苦しみながらも、最後は逆転勝利を飾り、大地が一騎当千で無傷の2連勝。試合後、マイクを持った大地は「本日は雨にも負けず風にも負けず病気にも負けずご来場ありがとうございました」と新型コロナウイルス問題の渦中で来場した観客に感謝した。

 大日本は明日から地方遠征を再開。西日本を縦断すると、4月には北海道シリーズも控えている。大地は「今、いろいろ大変な世の中ですけど、大日本のみんな、スタッフ、そしてお客さんも(対策を)徹底してもらって、みんなでいいものを作ろうと頑張ってます」と選手&スタッフの思いを代弁し、「僕たちの試合を見て、みんなの笑顔をちょっとでも作れたらと思って頑張って試合をします。九州もいっぱい行ってくるんで。みんなの笑顔のために頑張ってくるんで、応援をよろしくお願いします」と意気込んだ。さらに、自ら2年前のトラウマに触れ、「そのトラウマを克服して、絶対にこのベルトを持って、優勝して帰ってきたいと思うんで、応援をよろしくお願いします」と優勝を誓い、後楽園大会を締めくくった。

 「勝ちに来てましたね、向こうは。あれがもうちょっと体重があったらわからなかった。いやあ、後頭部は凄い効いた。足も痛かったし。上手いね。足を崩してから、ちゃんとやっぱ相手の頭を刈りに来るって、よくできてるよ。構築が。素晴らしいです」とT-Hawkを絶賛した大地。残るは3・28大阪の河上戦と、3・29名古屋の兵頭戦となるが、「河上選手に関しては、稲村選手にチャンピオンでありながら負けている時点で、僕の中で眼中ないです。2年前に僕が11代の時にタイトルマッチをして、その時にやってから、何が変わったの?って」と河上を酷評した。一方、「もっと注目しているのは兵頭のほうだね。この間の新木場で、タッグだけど素晴らしいって思ったよ、彼の成長は」と兵頭には興味津々で、「一番楽しみ」と待ちきれない様子だった。

【試合後の大地】
▼大地「強かったよ。ああいうのがプロレスなんだね。勝負だから。でも、そういうのも全部含めて受けきったうえで勝ったって言っていいんじゃないの? わからない。まだ向こうが何を隠し持ってたか知らないけど。ああ、違う。受けてねえな。正面で受けてねえな。全部避けちゃった。まだまだですね。僕のパーフェクトなチャンピオン像は。でも、これで一騎当千、2つ上がったということで。正式なのでいいんだったら4点。あとは2つか。これは今のところいい調子なんで、しっかりとチャンピオンとして決勝まで上がって、リング上でも言った2年前のトラウマを自分でしっかり克服して、チャンピオンのまま一騎当千を優勝して帰ってきたいというか。なんて言うのが正しいかな? 勝ちたいです。優勝したいです。あと言えることであるのならば、自分の頭の中で、こういうスピード感溢れる試合に対処できたのを。今日だけは本当にそうだと思った。たぶんもう二度と言わないと思う。日高郁人、ありがとうございました。たぶん今日の試合の勝ちというゴールの光が、日高さんとの練習のおかげで見えたんじゃないかなって思ってます」

――T-Hawk選手とはシングル初対決だったが、これまで戦ってきた印象と変わった?

▼大地「もともと試合展開とか、土壇場の発想とかが凄い上手い選手だなと思っていたんで。もともとトマホークのイメージでいるから、T-Hawkは。スゲエいかつくて、デカくて、スゲエ怖かったイメージでずっといたから。そういうのに関しては凄い困惑したんだよね。凄いタイプが変わってたんですよね、僕のイメージと。タッグではやったことがあるんですけど、それだけじゃ引き出せなかったというか、わからなかった部分が今日は凄くよく見えたんで。勝ちに来てましたね、向こうは。あれがもうちょっと体重があったらわからなかった。いやあ、後頭部は凄い効いた。足も痛かったし。上手いね。足を崩してから、ちゃんとやっぱ相手の頭を刈りに来るって、よくできてるよ。構築が。素晴らしいです。日高郁人に教わってなかったら負けてたかもしれないですけどね」

――残るは河上選手と兵頭選手になるが?

▼大地「河上選手に関しては、稲村選手にチャンピオンでありながら負けている時点で、僕の中で眼中ないです。2年前に僕が11代の時にタイトルマッチをして、その時にやってから、何が変わったの?って。先輩だけどさ。何が変わって、新潟のベルトを獲って、それで満足してるのかなって。たぶんそれじゃ上に上がってこないし。もっと注目しているのは兵頭のほうだね。この間の新木場で、タッグだけど素晴らしいって思ったよ、彼の成長は。下から上がってくるのは、石川はデスマッチだから別として、加藤とかその辺で。やっぱ身体もデカいし、岡林さんをリスペクトしているのかわからないですけど、小っちゃい岡林さんみたいじゃない? そういうところで、自分なりにしっかり上がってくるのを意識しているのかと思っていたところで失速して、兵頭のほうが頭2つ3つ出てきたら。そういうところでは、兵頭とやるほうが全然楽しみですね。河上と兵頭はまだやってないんでしたっけ?」

――今日対戦して、兵頭選手が勝ったが?

▼大地「やっぱりそうじゃん。言う通りじゃん。兵頭のほうがやっぱやり甲斐あるよ。最後にシングルでやった時と全然違うんじゃないかな、彼は。いつだったか忘れちゃったけど、どっかのイベント試合の時かな。その時からの彼の成長を今は感じるから。一番楽しみだね」

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