プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

4/11【全日本】芦野が全日本参戦へ胸中激白 狙うは「もちろん三冠」、宮原を「ぶっ潰すのも楽しみ」

 全日本初の無観客試合となった4・6新木場大会に来場し、全日本を主戦場としていくことを宣言した元WRESTLE-1の芦野祥太郎。「とにかくでかい人間と戦えることが魅力的」というのが全日本を新天地に選んだ一番の理由で、最大の目標として至宝・三冠ヘビー級王座獲りをぶち上げた。また、同世代との戦いもテーマの一つで「真っ向からぶっ潰すのが楽しみ」と宮原健斗との初対決を見据えた。

 芦野が在籍したWRESTLE-1は4・1後楽園を最後に活動休止に。フリーとなった芦野は4・6新木場大会に突如現れ、「これからはこの全日本プロレスを俺の主戦場にしてやるよ」と宣言。リーグ戦自体は中止となったものの、『2020 Champion Carnival』への出場も決まっていたという。現在30歳の芦野は今年2月にデビュー5周年を迎えたばかりだが、この短いキャリアで頂点ベルトのWRESTLE-1チャンピオンシップを2度戴冠。W-1のトップだった男が、これまで縁のなかった全日本に参戦するとあって注目度は高い。

 フリーとなってから「いろんな団体からオファーがあった」という芦野だが、「全日本はその中でも一番魅力でしたね」と言い切る。一番の理由は全日本がプロレス界でも屈指の大型揃いであること。芦野自身は174センチ、97キロと体格的にジュニアヘビー級だが、「全然、余裕で通じると思いますよ。みんな俺がでかい人間とやるのをみてないから、どれだけできるのかっていうのを疑問視するのもわかるけど、それはリング上で試合がきた時には証明できるかなと思う」と全日本参戦へ向けて自信満々。「あのでかい人間たちがたくさんいる場所で自分がプロレスをやったら、またレベルが上がる」、「体的には相当きついと思うんですけど、自分のプロレス脳がさらに発達する」と全日本は自らの進化を促す舞台と認識している。

 「とにかくでかい人間と戦えることが魅力的」と胸を躍らせている芦野。カーニバル中止でそれがしばしお預けとなってしまったものの、全日本で狙うは頂点=三冠ヘビー級王座だ。現王者は諏訪魔。同じレスリング出身とあって「レスリング界の凄い人なんで、そのリスペクトは凄くあるし、プロレスラーとしてもリスペクトはあります」と一目を置いているが、「プロレスはでかいだけじゃないんで。投げるだけの力はあるし、足首も極められるんで。諏訪魔さんもアンクル使うけど、諏訪魔さんのはアンクルホールドで、俺のはアンクルロックっていう明確な違いをみせたい」と攻略に自信をみせ、「あのベルト巻きますよ」と言ってのけた。

 芦野が諏訪魔以上に意識しているのが、同世代の全日本勢だ。宮原健斗、ジェイク・リー、野村直矢、青柳優馬と具体名を挙げたが、芦野にとっていずれも初遭遇。「みんな30代前半から20代後半。確実にこれから先、この世代がプロレス界を引っ張っていく」と考え、彼らを相手に未来へ向けた戦いを紡いでいくつもり。中でも宮原との初対決は注目されるところで、芦野は「この間の新木場・無観客をみていても、存在感は人一倍ある」と最高男を評価。「スタイルは違うかもしれないけど、ちょっとイケメンに似てるというか。またベクトルは全然違うけど、そういう目立ちたがり屋みたいなところがある」とW-1時代のライバルに似た何かを感じつつ、「そういうのを真っ向からぶっ潰すのが楽しみ」と腕を撫した。

 三冠獲りとエース食い…そこには芦野なりの意地がある。W-1は活動休止となってしまったが、プロレスラーとして5年間のキャリアを重ねた団体への思い入れは当然強い。芦野の全日本における成否がW-1の評価にも直結する。全日本ファンから査定されることにもなるが、芦野は「言わせたいですね。WRESTLE-1凄かったんだなって。それをやらないと(W-1に)いた意味がないですからね。休止はしましたけど、そこは団体としての意地というか、出身としての意地を見せないと。まずは全日本ファンを驚かせてやろうかなって」と言い切った。

 4・6新木場では「仲間を連れてくるかもしれない」とほのめかしていた。単身で乗り込んでもシングルマッチしかできず、全日本で活動していくうえで制限される面も出てくる。そこで浮上するのがW-1で結成していたユニット「Enfants Terribles」の存在だ。児玉裕輔とは3・15大田区大会で陥落するまでW-1タッグ王座を保持。同期の羆嵐は120キロの巨体で、対全日本の経験もあり。2016年には土肥孝司と組んで最強タッグに出場したこともある。彼らに全幅の信頼を寄せる芦野は「アンファン(Enfants Terribles)は自信をもって、どこにいっても通用するプロレスができるメンバーなんで。それは間違いない」と断言し、「仲間も仕事ほしくて困ってると思うんで、無理くりあっせんしてやろうかな」と不敵な笑みとともにアンファンの全日本上陸を示唆した。

 芦野にとって全日本参戦は間違いなくステップアップのチャンスであり、新たなチャレンジとなる。「フリーになって今ゼロの状況なんで、何も守ってもらえるものがない中、どんだけ自分で切り開いていけるか。本当に背水の陣」と気を引き締めるばかりだが、そこに不安は一切ない。「とにかく今回、全日本に出ることはもうプラスしかない」と確信しつつ、「どれだけ全日本で自分ができるのか。早く試合したいですね。早く試合がしたい」と繰り返して気合を入れた。新型コロナウイルスの感染拡大によって全日本は興行を自粛中。参戦がいつになるのかわからない状況の中、「自信はあるけど、やってみたらどうなるのかっていうのもあるし。楽しみですよ。ホント楽しみ。今は楽しみしかない」と燃える芦野は心身ともに己を高めながらその時を待つ。

【芦野の話】
――4・6新木場大会に現れ、全日本を主戦場にしていくと表明しましたが、全日本を新天地に選んだ一番の理由というのは?

▼芦野「今、プロレス界をみても、自分自身もそうなんですけど、小型化が進んでいる中、あのでかい人間たちがたくさんいる場所で自分がプロレスをやったら、またレベルが上がるかなと。体的には相当きついと思うんですけど、自分のプロレス脳がさらに発達するかなと。それが一番大きい理由ですね。とにかくでかい人間と戦えることが魅力的ですね」

――体格差はあっても、今までやってきたことが全日本で通用する自信があると?

▼芦野「そうですね。全然、余裕で通じると思いますよ。通じないなんてことは一切思ってなくて。三冠チャンピオン…5冠チャンピオンか。諏訪魔さんであり、でかい人がたくさんいますから。みんな俺がでかい人間とやるのをみてないから、どれだけできるのかっていうのを疑問視するのもわかるけど、それはリング上で試合した時には証明できるかなと思うんで。プロレスはでかいだけじゃないんで。投げるだけの力はあるし、足首も極められるんで。諏訪魔さんもアンクル使うけど、諏訪魔さんのはアンクルホールドで、俺のはアンクルロックっていう明確な違いをみせたいなと思いますよ。ジャーマンもしますし、やっぱりレスリング出身ということで、レスリング界の凄い人なんで、そのリスペクトは凄くあるし、プロレスラーとしてもリスペクトはありますけど、やっぱりリスペクト持つだけじゃダメなんで。倒してやる、むしろ上回るって気持ちがないとレスラーとして成立しないんで。リスペクトはしつつ、そういう発言をどんどんさせていただきます」

――対戦相手として一番魅力を感じるのも諏訪魔選手?

▼芦野「諏訪魔さんは魅力的なんですけど、一番かと言われたら一番ではないという。宮原さんだったり、ジェイク・リーさんだったり、今欠場してるけど野村さん、青柳。そのへんは同世代なんですよ。みんな30代前半から20代後半。確実にこれから先、この世代がプロレス界を引っ張っていくと思うんで。だから俺たちで、その世代でやるっていうのが一番いいかなと。しかも全員、俺より身長がでかいわけです。面白いじゃないですか。食ってやろうかなって。やったことがない人が多いのもその理由のうちで、ジュニアの人も実は当たってない人ばかりだし」

――確かにこれまで芦野選手は全日本と絡んできませんでした。

▼芦野「一切絡んでないですね、今まで。あえて絡まないようにしていて。全日本出るか?みたいな話もあったんですけど、全部断ってたんですよ。その結果、こういうインパクトを残せたという。そういう1個1個の選択って凄く大事なんで、今回フリーになってかなり大事な選択で。いろんな団体からオファーがあったんですけど、全日本はその中でも一番魅力でしたね」

――今回、予定通りチャンピオン・カーニバルが開催されていれば、名前を挙げた人たちと当たれたが?

▼芦野「そうそう。ホント一気に当たれたんで。現在をみせられたと思うんですよ。それがホント残念ですけど、情勢的にどうしようもないところもあったんで。あとイケメンとも同じブロックだったとしたらと考えると、WRESTLE-1がなくなって違う団体でシングルマッチ、しかもチャンピオン・カーニバルという舞台でやるってなったら、これは楽しみだなと思ったんですけど、なくなっちゃったんでね。それは悔しいというか、自分の力でどうにもできることじゃないんで」

――楽しみが先に延びた分、高ぶる気持ちを持続していけそう?

▼芦野「準備する時間が増えるというのもあるんで。延期なんで、フリーだけどその時までにもう全日本で主要メンバーに入れるぐらいの人間、レスラーになっておかないといけないですからね」

――開幕の時点で優勝候補といわれるぐらいまで全日本での地位を上げておくと?

▼芦野「そうなっていないと出る意味がないんで。そこは自分の努力次第なんで、頑張りますよ」

――チャンピオン・カーニバル優勝ももちろんだが、全日本における一番の目標は?

▼芦野「やっぱり三冠ですね。身長的にジュニアで、体重的にも100キロないんですけどね。確か三冠は105キロからですよね。挑戦する時には105まで上げないといけないかもしれないですね。体を大きくしないとダメなのかなと思ってるんですけど」

――体を大きくしたうえで今と変わらない動きができるようにする?

▼芦野「もちろん、そうです。ただ、短期間でそれは無理なんで。1年ぐらいみて徐々に徐々にですね。今回コロナがあってお休みが長いんで。ジムに行けないんでね。どこまで大きくなるかわからないですけど、もうちょっと研ぎ澄まされた感じでいこうかなと。とりあえず増量が課題かもしれないですね今。全日本で戦っていくとなると自ずと増量が必要でしょうね。100キロあるレスラーって今の時代、ホント少ないと思うんですよ。俺でも97とか8とかなんで。100キロあるレスラーっていうのは尊敬してるんで、その一員になれるように。真のヘビー級、サバ読みなしの」

――WRESTLE-1でも何人か100キロ以上の選手もいたが?

▼芦野「羆(羆嵐)、征矢さんとかですよね。100キロ超えはいたんで。ただ大きく違うのは身長ですね。(全日本の選手は)やっぱり身長が凄く高い。自分より頭1個分高いんで、そこでどういうふうな展開になるかなというのがありますね。同じぐらいの身長だったらできる技も、身長が違うことでできなくなったりとか、逆にいえば相手の身長が高いからかけやすいみたいなこともあるんで、そういうのは研究しつつ。全日本プロレスTV入会しなきゃいけないですね。この休みの間に入会して、全員の技、動きを研究しますよ」

――外から見てきた三冠ベルトはどのように映っている?


▼芦野「レスラーになってからの印象が強くて、宮原さんのものみたいな感じがしますね。今回負けちゃいましたけど、この間の新木場・無観客をみていても、存在感は人一倍あるし、スタイルは違うかもしれないけど、ちょっとイケメンに似てるというか。またベクトルは全然違うけど、そういう目立ちたがり屋みたいなところがあるんで、そういうのを真っ向からぶっ潰すのが楽しみですよ。宮原さんだったら軽く投げられるんじゃないですか。100ないと思うんですよ。石川さんとか諏訪魔さんとかになるとホント別格というか、120キロ超えみたいな人たちは投げるの相当きついですからね。でも問題ないです。大丈夫です」

――新木場で「仲間を連れてくるかもしれない」と発言していたが?

▼芦野「そうですね。仲間いるんでね。仲間も仕事ほしくて困ってると思うんで、無理くりあっせんしてやろうかなと(笑) 自分一人でいっても結局シングルマッチだけってなっちゃうこともあるし、現実的に仲間を連れていくというのはありでしょう。あとアンファン(Enfants Terribles)は自信をもって、どこにいっても通用するプロレスができるメンバーなんで。それは間違いないんで。それはどこの団体でもそうですね。間違いなく面白いプロレスができる。そこの裏返しでもありますね」

――パートナーがいればタッグのベルトも狙えるが?

▼芦野「そうですね。児玉裕輔とのタッグはまだまだやりたかったんでホントは。WRESTLE-1では終わっちゃいましたけど、まだ考えてることありますから。実際組んでまだ半年とかぐらいなんですよ、純粋な二人のタッグって。アンファンでずっと一緒に行動してきたけど、二人のタッグって全然まだまだできると思ってるんで。あとはサイズ感ですね。全日本に出るからには横に羆を置いておいた方がいいのか。それはちょっと悩みどころですけど、仲間を連れてくるかもしれない。まだわからないですけど」

――アンファンでそのまま乗り込めば、ヘビー、ジュニア、シングル、タッグ全てのベルトが狙えることになるが?

▼芦野「そうですね。全部持てますからね。もうちょっとメンバー増強しないといけない。ただ羆も児玉さんも自分自身もそうなんですけど、出ることによって凄くレスラーとしてステップアップできると思ってるんで。純粋にそれもいいですよね。とにかく今回、全日本に出ることはもうプラスしかないんで。日程もうまくあいまって一番早く行動を起こせたんで、それは凄くよかったなと」

――元W-1勢で明確に今後が決まっているのは芦野選手と、大日本のジュニア王座挑戦者決定トーナメント出場が決定した児玉選手だけです。

▼芦野「みんなフリーなんで。所属する人も中には出てくると思うんでわからないけど、今は自分のことで必死ですから。フリーになって今ゼロの状況なんで、何も守ってもらえるものがない中、どんだけ自分で切り開いていけるか。本当に背水の陣。どれだけ全日本で自分ができるのか。早く試合したいですね。早く試合がしたい」

――腕試しのような感覚もある?

▼芦野「ありますよ。自信はあるけど、やってみたらどうなるのかっていうのもあるし。楽しみですよ。ホント楽しみ。今は楽しみしかないんで。このお休みの期間はグッと自分の内なるものを高めて、一気に全日本のリングでそれを開放したいなと」

――開放した時は三冠を獲って全日本の頂点に立つと?

▼芦野「そうですね。あのベルト巻きますよ。巻きたいですね。WRESTLE-1からの芦野、児玉、羆、イケメン。この4人がもし全日本に上がったら、その時はWRESTLE-1はできるんだなっていうのを示せるとも思うんで。やっぱり全日本ファンから見たら分裂した団体、最初俺がいない頃なんで何とも言えないですけど、エンターテインメントをやっていた団体。そういう色眼鏡で見られている中、ちゃんとしたプロレスを提供できる。全日本プロレスファンに俺たちの方がいいじゃねぇかというふうに言わせたいですね。WRESTLE-1凄かったんだなって。それをやらないと(W-1に)いた意味がないですからね。休止はしましたけど、そこは団体としての意地というか、出身としての意地を見せないと。まずは全日本ファンを驚かせてやろうかなって。ふんぞり返ってんじゃねぇぞって。インディーの底力をみせてやりますよ」

プロ格 情報局