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5/30【全日本】二丁拳銃がTAJIRI&KAIとのハイレベル技巧戦制してアジアタッグV2

『全日本プロレス中継2020 #5〜反逆×侵略〜』(2020年5月30日放送)

 ヤンキー二丁拳銃がハイレベルな技巧戦の末にTAJIRI&KAIを下し、アジアタッグ2度目の防衛を飾った。

 TAJIRI&KAIが挑戦を表明し、二丁拳銃のアジアV2戦が決定。挑戦者チームは「かつてのアジアタッグはいぶし銀同士の戦いみたいな、そういう印象。そういう試合をみせたい」と宣言していたが、二丁拳銃もそれに呼応してみせた。

 両チームが繰り広げたのは、ハイレベルなテクニックの応酬だった。序盤から宮本とKAI、イサミとTAJIRIが腕を取り合い、足を取り合い、しのぎを削る。めまぐるしく攻守が入れ替わり、まるで技術を競い合うような攻防が続いた。

 その中で二丁拳銃は宮本がKAIを首4の字固めで捕らえると、イサミが足4の字固めで加勢するなど連係も駆使。KAIの左足に的を絞って攻め立てた。ならばと挑戦者組はTAJIRIが変型羽根折り固めでイサミに悲鳴を上げさせ、左腕を集中砲火。KAIもジャンピングアームブリーカー、脇固め、腹固めで徹底攻撃に出る。さらにTAJIRIがチキンウイングアームロックで絞め上げた。

 ここから試合が動き出した。耐えたイサミがTAJIRIを相手にしながらも場外のKAIにトペスイシーダを発射。TAJIRIがハンドスプリングエルボーで逆転を狙っても、宮本がハンドスプリングオーバーヘッドキックで応戦して譲らず。二丁拳銃らしい攻めで流れをつかむと、最後は宮本が歴代王者の一人であるマイティ井上の得意技だったオースイスープレックスでTAJIRIの動きを止め、イサミがジャックナイフで固めて3カウントを奪った。

 二丁拳銃が難敵TAJIRI&KAIを退け、アジアタッグ2度目の防衛に成功した。宮本はかつて「掣圏真陰流トーナメント」に優勝したことがあり、イサミも高田道場出身。実はともに寝技技術を持っている。その普段みせない引き出しでしっかり対応。派手さこそなかったものの、寝技を主体とした高度な攻防で見応えある試合を繰り広げてみせた。

 二丁拳銃にとっては薄氷を踏むような勝利。二人は「俺たちにない脳の力っていうの? 自分のパートナーがピンチになりかけたと思ったらすぐに入っていくっていう」(イサミ)、「レフェリーのブラインドを突くところがうまいんだよ。見てないところで」(宮本)と口を揃えた。内容的には「上を行かれました」(イサミ)と認めざるを得ないが、「TVマッチの間にこいつらベルト落としやがってってならないように」との意地がV2を呼び込んだ。

 すでに興行再開までベルトを持ち続けることを「最低条件」と定めている二丁拳銃。「このまま防衛して、TVマッチの間にこいつらベルト落としやがってってならないように」(イサミ)、「お客さんが来れる時がくるまでは守り続けないとね」(宮本)と誓い合った二人はファンとともに「俺たちは強い!」と叫べる日が訪れるまでアジアタッグ王者であり続ける。

【試合後の宮本&イサミ】
▼イサミ「痛いけど、まぁ何とかね…」

▼宮本「やってくれたよ。ありがとう、ありがとう」

▼イサミ「いや、何とか勝ちましたね。痛ぇぞ。あんま感覚ないよ、左手」

▼宮本「やっぱ相手もタッグチームだね」

▼イサミ「そうだね」

▼宮本「連係がいいよ」

▼イサミ「あと、何だろうな。俺たちにない脳の力っていうの? 自分のパートナーがピンチになりかけたと思ったらすぐに入っていくっていう」

▼宮本「あと、レフェリーのブラインドを突くところがうまいんだよ。見てないところで」

▼イサミ「あと、これは組んだ人にしかわからないと思うんですけどね。僕の見えないところにかけてくるんですよ。僕の視線の先には爪先しかないから、その爪先を取りにいったら、爪先を取られるんですよね。そういうので上を行かれましたけど…」

▼宮本「いや、凄かった、凄かった」

▼イサミ「上を行かれましたけど、でもね」

▼宮本「最後はうまく2人で」

▼イサミ「そこは何か絆を感じたっすね、宮本さんとの」

▼宮本「よかったよ。危なかった」

▼イサミ「このまま防衛して、TVマッチの間にこいつらベルト落としやがってってならないように」

▼宮本「いや、ホントだよ」

▼イサミ「お客さんと会うまでは…」

▼宮本「お客さんと会うまではね。お客さんが来れる時がくるまでは守り続けないとね」

▼イサミ「そう。で、お客さんと一緒に俺たちは強いと」

▼宮本「俺たちは強いと言ってもらいましょう」

▼イサミ「それまで勝ち続けましょう」

▼イサミ&宮本「なぜなら、俺たちは強い!」


【試合後のTAJIRI&KAI】
▼TAJIRI「申し訳ない」

▼KAI「いや、こちらこそ。やっぱ強いね、あいつら」

▼TAJIRI「何かねハートが強いね。あれだけ攻めたら普通、心折れちゃうんだけどね」

▼KAI「二人の今までやってきた絆っていうの。感じた気がします」

▼TAJIRI「何かこうくちばしが伸びててさ、お互い口から注入し合うハチみたいな」

▼KAI「こんな細いのによくこうやって…」

▼TAJIRI「何かね、お互いが助け合い精神なんだよ。そういう愛を感じるね、あいつらにはね」

▼KAI「やっぱまだまだウチらも勉強ですね」

▼TAJIRI「まだまだまだまだ。けどさ、やっと俺たちもスタートラインに今日初めて立った気がしてさ」

▼KAI「2020年、やっとTAJIRI&KAIができたなって。まぁ、うれしさもあったんですけどね」

▼TAJIRI「そうだね」

▼KAI「でもまぁ、ちょっと悔しいっすね」

▼TAJIRI「けど、何回でもやりたいね。今日みたいな試合大好き」

▼KAI「何回でも。次はやっぱお客様がいる前でぜひやりたいですよね」

▼TAJIRI「そうだね」

▼KAI「その時まで持っててくれれば、その時にまた挑戦したいなというのもあるんですけどね」

▼TAJIRI「そうだね。彼らのキャッチフレーズは『俺たちは強い』だけど、今日俺たちは弱かったから、最後それで締めよう」

▼TAJIRI&KAI「俺たちは…弱い…」

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