6/17【新日本】石森完勝で2回戦進出 天敵・金丸を警戒

『NJPW WORLD Special NEW JAPAN CUP 2020』(2020年6月17日)
「NEW JAPAN CUP 2020」1回戦 ○石森太二vsゲイブリエル・キッド×

　石森がヤングライオンのキッドに完勝し、NEW JAPAN CUP2回戦進出。しかし、次なる対戦相手となる天敵・金丸を必要以上に警戒し、不安を漂わせた。

　無観客での開催となった今年のNEW JAPAN CUPはヘビー級のみならず、ジュニアヘビー級やヤングライオンまでエントリーしている。この日1回戦として、ジュニアのトップランカー・石森とLA道場所属のヤングライオン・キッドによるフレッシュな対決が組まれたが、順当な結果となった。

　今年1月に新日本初参戦を果たしたキッドは、コロナ禍の中でも日本に滞在し、野毛道場で激しいトレーニングを積んできた。そんな思いをぶつけるように、石森相手にアグレッシブなグラウンド戦を展開。強烈なショルダータックルで石森を打ち倒す。

　だが、休止期間中に肉体を鍛え上げてきたのは石森も同じ。見事に仕上がった筋肉を活かして、キッドの動きを止めると、背中をかきむしるなどBULLET CLUBらしいラフファイトも披露し、盤石の試合運びで試合をリードした。

　意地を見せたいキッドは石森のダイブ攻撃をドロップキックで撃墜すると、強引にブレーンバスターで引っこ抜く。さらに、スワンダイブで飛びついてきた石森の体を捕獲し、逆エビ固めに持ち込んだ。しかし、石森を仕留めるには至らず。動きが単調になったところで、石森はハンドスプリング式レッグラリアットを叩き込むと、流れるようにYes Lockで捕まえて、一気にギブアップを奪い取った。

　石森が完勝を遂げて2回戦進出。「NEW JAPAN CUP、始まったな。まあ、初戦の新人くんには負けるイメージ、そんなのはなかったけど」と余裕を漂わせたが、気になるのは2回戦(6・24)の相手。未だにシングルで勝ったことがない金丸に対し、常日頃から苦手意識を持っていたが、その天敵と対戦する可能性があるのだ。

　「金丸が来たら、ちょっと俺はやべえからな。ここは一つ、上村の坊っちゃんに頑張ってもらわねえと。でも、もし金丸が上がってきたら…ああダメだ! ダメだ、ダメだ、ダメだ! お、俺はやっぱり金丸アレルギーがあっからよ。だから、坊っちゃん、勝ち上がってこいよ!」と必要以上に警戒し、上村の勝利を祈ったが、結果は金丸の順当勝ち。石森にとっては難しいシチュエーションでの2回戦となりそうだ。

【石森の話】「NEW JAPAN CUP始まったな。まぁ、初戦の新人くんには負けるイメージ、そんなのはなかったけど、次だ。上村のお坊ちゃんと金丸かぁ……。金丸が来たら、ちょっと俺はやべぇからな。ここは一つ、上村の坊っちゃんに頑張ってもらわねぇと。でも、もし金丸が上がってきたら……あぁダメだ! ダメだ、ダメだ、ダメだ! お、俺はやっぱり金丸アレルギーがあっからよ。だから、坊っちゃん、勝ち上がってこいよ!」

【キッドの話】「(床に座り込んで)前にも言ったが相手はジュニア最強選手の一人だ。今日改めてその事実を思い知らされたよ。この3ヵ月間ほとんどずっとノゲドージョーに篭っていた。突然のことだったが、こうしてチャンスを掴み、この日に向けて週に6回、1日2回のトレーニングを重ねてきた。2日前のシングルでも辻に負けてしまったが、絶対にこのままでは終わらないよ。確かに結果は残せなかったけど、持てるすべてを出し切った。俺にはもっともっとトレーニングが必要だとわかったんだ。カール、クラーク、アレックス……申し訳ない。本来出場するはずだったアレックスとカールの分まで、LAドージョーを背負って闘った。イシモリ、また闘うことになるだろう。こんなところで立ち止まってなんかいられない。もし次もまたお前にやられてしまっても、俺は何度でも立ち上がり続ける。俺のハートは砕けない。それがLA道場のスピリットだ。(日本語で)オレハ、LAドージョーダ。イジョウ!」