7/20【新日本】ヒロムBC・Tシャツ着用でかく乱も…闇の“三冠王"EVILが初陣完勝 名古屋へ「地獄の底に葬る」

『NEW JAPAN ROAD』東京・後楽園ホール(2020年7月20日)
○EVIL&ディック東郷&石森太二vs高橋ヒロム&内藤哲也&BUSHI×

　ヒロムがBULLET CLUB Tシャツ着用でかく乱にかかったものの、唯一の前哨戦を制した闇の三冠王・EVILが2冠V1戦へ向けて「名古屋の地でヒロムを地獄の底に葬ってやるよ」と予告した。

　7・11&12大阪城大会2連戦で最大のインパクトを残したのは紛れもなくEVILだった。初日でNEW JAPAN CUP優勝を果たし、まさかのBULLET CLUB入り。2日目には内藤を下し、IWGPヘビー&IC2冠を奪取し、新パレハ・東郷との共闘も宣言した。そしてIWGPジュニア王者・ヒロムが挑戦の名乗りを上げ、7・25名古屋大会で2冠初防衛戦が決まった。

　決戦5日前となったこの日は最初で最後の前哨戦にして、三冠王としての初陣に登場。東郷&石森とのトリオで内藤&BUSHIと組んだヒロムと激突した。試合前、ヒロムが心理戦を仕掛けてきた。コスチュームを脱ぐと、中に着込んでいたのはBULLET CLUB Tシャツ。EVILに続くまさかの裏切りも想定されたが、EVILの顔面を指差したヒロムは「ロス・インゴ辞めるわけねぇだろバーカ!」とEVILをフェンスに投げつけるとBC・Tシャツを引き裂き、内藤、BUSHIとグータッチで結束をアピールした。

　だが、EVILが徐々に強さを発揮してくる。フェンス攻撃でヒロムにお返しし、チョップを連発されても逆水平一発で返り討ち。試合前のコール時にリングアナから「THE SPOILER」と称された東郷もヘッドロックパンチ、フィストドロップと内藤を荒々しく攻め立て、スリーパーで消耗させるなど仕事人ぶりをいかんなく発揮した。

　BCに傾きつつあった流れを断ち切ろうとヒロムがEVILに猛アタック。エルボーを連発し、串刺しラリアット、低空ドロップキックの波状攻撃に出る。東郷と石森が鎮圧にかかっても場外に蹴散らし、エプロンから場外へのドロップキックを発射。EVILをファルコンアローで突き刺したが、TIME BOMBが不発に終わると、EVILがレフェリーの注意を引くスキに、東郷と石森が二人がかりでヒロムを暴行。すかさずEVILがコーナー金具ホイップ攻撃に出たが、ダークネスフォールズはヒロムが阻止し、トラースキック、ラリアットで一矢報いた。

　終盤にはBUSHIがEVILに怒りのミサイルキックを発射。東郷と石森にドロップキックとブルドッギングヘッドロックを同時に決め、EVILにトペスイシーダを放つ大立ち回りをみせる。内藤と二人がかりでEVILを捕まえたところにヒロムがミサイルキックを放つロス・インゴ連係も冴えたが、BUSHIのエムエックスは不発に終わった。

　ここでBULLET CLUBは一気に逆転。石森がBUSHIにジャンピングニーをぶち込み、内藤にバッククラッカーを敢行すると、ヒロムをEVILに向かって投げつける。すかさずEVILがラリアットを叩き込み、石森がレフェリーを引きつけるスキに東郷がワイヤーでBUSHIの首を絞め上げると、間髪入れずEVILが必殺のEVILを決めて3カウントを奪った。

　唯一の前哨戦はEVILに凱歌が上がり、三冠王としての初陣を勝利で飾った。試合後も突っかかるヒロムを東郷がワイヤーで首を絞めて鎮圧すると、EVILはEVILの構えに入った。が、あえてヒロムを逃がすと、「お前のやることなんてな、全てお見通しなんだよコノヤロー!」と嘲笑。「名古屋の地でヒロムを地獄の底に葬ってやるよ。それまでEVILは取っといてやるよ。よく覚えとけ!」と不気味に通告した。

　バックステージでも「リング上で言った通りだ。お前を名古屋の地で地獄の底に葬ってやる。いいか、俺こそが正義なんだ。お前は勘違いしてるぞ。俺こそが正義なんだ」と繰り返したEVIL。大阪城2連戦から持続している勢いを聖地でみせつけたこの男は内藤に続き、またも元盟友を容赦なく闇に葬る。

【EVILの話】「ヒロム、リング上で言った通りだ。お前を名古屋の地で地獄の底に葬ってやる。いいか、俺こそが正義なんだ。お前は勘違いしてるぞ。俺こそが正義なんだ。お前のやることなんてなぁ、全てお見通しなんだよ。よく、覚えとけ!」

【東郷の話】「カモン、EVIL!(※と、EVILとともにインタビュースペースへ)オイ、よく見たか! 今日、あえてEVILを出さなかったのは名古屋で出すからだよ! ありがたく思え! オイ、高橋ヒロム! 一生笑えねぇようにな、名古屋でEVILが深い闇の奥に沈めてやるよ」

【石森の話】「(※カメラを指差しながら)オイ! 見た? 見た? EVILとヒロムがやってるときの、ロス・インゴ・ファンの顔! (※手を胸の前に組み心配そうな顔を作る)ハハハハハ! いやぁ、面白かったなぁ!」