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8/7【新日本】飯伏信じて棚橋応えた ゴールデン☆エースがタイチ狩りで“復活"、再戦&制覇へ前進

『SUMMER STRUGGLE 2020』東京・後楽園ホール(2020年8月7日)
「第21代NEVER無差別級6人タッグ王座決定トーナメント」1回戦 ○棚橋弘至&飯伏幸太&マスター・ワトvsザック・セイバーJr.&金丸義信&タイチ×

 飯伏の信頼に棚橋が応えてタイチ狩り。復活ののろしを上げたゴールデン☆エースがIWGPタッグ再戦とNEVER6人タッグ王座獲りへ向けて前進した。

 IWGPタッグ陥落をきっかけに、ゴールデン☆エースは解散危機に見舞われた。不調が続く棚橋にあきれ顔の飯伏は逸材の復調宣言にも耳を貸さず。二人の間にある溝は深まるばかりだった。それでもこの日はワトを加えたトリオでNEVER6人タッグ王座決定トーナメント1回戦に出陣。鈴木軍・タイチ&ザック&金丸との遺恨対決を迎えた。

 不安をかき消すように棚橋は「大丈夫、大丈夫」と先発を買って出て気合十分。「タイチ、来い!」と要求し、応じたタイチといきなり対峙した。手拍子で後押しされた棚橋だったが、離れ際のエルボーが空を切り、タイチのジャンピングハイキックを食らって前のめりにダウン。のっけから醜態をさらしてしまう。その後もタイチに「何がエースだ」と罵られながらノド元を踏みつけられる屈辱を味わい、鈴木軍から代わる代わる左ヒザを狙い撃ちされてしまった。

 防戦一方の棚橋にタイチから「これがエースか? やめちまえ、さっさとよ!」と屈辱的な言葉が浴びせられた。気づけば攻められっぱなしのまま5分が経過。それでも棚橋はフライングフォーアームでタイチに反撃し、飯伏が「棚橋さん!」とタッチを呼びかけたが、ザックとともに阻んだタイチはバックドロップで棚橋を突き刺すと、飯伏に向かって「お前がトドメ刺せ。楽にしてやれ」と迫った。

 すると飯伏がリングに入り、棚橋の両手を取ってカミゴェの体勢に入った。ついにゴールデン☆エースが空中分解かと思われたが、飯伏はタイチとザックをエルボーで蹴散らすと、棚橋からのタッチを受け取った。スワンダイブ式ミサイルキックでザックを吹き飛ばした飯伏は、レッグラリアットを放ってタイチを蹴散らす。ザックにはフランケンシュタイナー、ミドルキック、その場飛びムーンサルトの波状攻撃に出た。ザックのフロントネックロック、三角絞めに捕まってもライガーボムで叩きつけて脱出。呼応するようにワトもドロップキック、ミドルキックで金丸を攻め立て、スワンダイブ式エルボースマッシュを発射。ローキック、ミドルキック、ローリングソバットのコンビネーションを浴びせた。

 ここで棚橋が右手を差し出し、ワトからタッチを譲り受けてリングイン。ドラゴンスクリューで金丸を吹き飛ばし、控えのタイチとザックをフライングボディアタックで場外に叩き落とす。飯伏を呼び込むと、飯伏がミドルキック、棚橋がスリングブレイドの連続攻撃をさく裂。タイチが飛び込んでも息の合ったダブルバックエルボーで蹴散らし、金丸に合体技・ゴールデンブレイドをズバリと決める。ザックの介入をダブルバックエルボーで返り討ちにした。

 棚橋のハイフライフローを金丸が両ヒザで撃墜すると、タイチに試合権利が渡った。控えの飯伏を蹴散らしたタイチはアックスボンバー、タイチ式ラストライドで棚橋に追い討ち。ザックとの合体ドラゴンスクリューを容赦なく連発すると、棚橋の悲鳴が場内に響き渡る。構わずザックが羽交い絞めにすると、タイチが天翔十字鳳をぶち込んで棚橋は完全にグッタリ。トドメを刺そうとタイチとザックは合体技・ザックメフィストの構えに入った。万事休すと思われたが、飯伏が飛び込んでザックを蹴散らす好フォロー。タイチにハイキックをぶち込むと、すかさず棚橋が回転エビ固めで丸め込んで大逆転の3カウントを奪った。

 逸材復活を信じて援護射撃した飯伏に棚橋が応えて会心のタイチ狩り。ゴールデン☆エースがワトとともに1回戦突破を決めた。試合後、収まらないタイチが「最後のチャンスやるよ。こいつを捨てるか、こっち来るかはっきりしろよ。こんな奴もういらねぇだろ。これで勝ったと言えるのか? タッグ獲れんのか? こんな奴と。最後のチャンスくれてやるよ」と迫ったが、飯伏には何の迷いもない。「答えは決まってんだよ。もう決まってるから」と棚橋を抱き起こし、肩を貸して花道を下がった。

 これで棚橋と飯伏が再び一枚岩となった。感極まって涙ぐんだ棚橋は、飯伏から「まだまだ、これからじゃないですか、これから。やりましょうよ」と呼びかけられると、「俺はお前の期待に応えたい。けど、けどな、お前が神と呼んだ棚橋はもういないかもしれない。けど! けど、現役である限り、俺は上を目指すから」と言葉に詰まりながらも頼れる相棒に誓ってみせた。

 NEVER6人タッグ王座戴冠へ向けて好スタートを切ったゴールデン☆エース。タイチは「レフェリーのミスジャッジ」を主張し、「こんなんでリマッチとか口が裂けても言わせねぇ」と断固拒否の構えをみせていたが、王者からの直接勝利は実績として申し分なし。IWGPタッグリマッチ実現へ向けても間違いなく前進した。「飯伏ー! 次はな、お前が神になれよ!」と飯伏の胸を叩いてエールを送った棚橋に、飯伏も「神になりますよ!」と胸を叩き返して呼応した。チーム解散の危機を乗り越えた二人の巻き返しがここから始まる。

【試合後の棚橋&飯伏&ワト、天山】
※飯伏が肩を貸しながら、棚橋とバックステージに登場。飯伏は棚橋が顔をクシャクシャにしているのを見て

▼飯伏「大丈夫、大丈夫。大丈夫ですよ。俺ら勝ってんですよ」

▼棚橋「(若干泣き顔で)ごめん、飯伏」

▼飯伏「まだまだ、これからじゃないですか、これから。やりましょうよ」

▼棚橋「わかってる……」

▼飯伏「何で、そんな元気ないんですか? 勝ったんすよ?」

▼棚橋「わかってる」

▼天山「よう、タナ、がんばろうぜ!」

▼飯伏「次もある。2回戦、3回戦あるじゃないですか? 諦めないで行きましょうよ!」

▼棚橋「おい!」

▼飯伏「行きましょうよ!」

▼棚橋「飯伏!」

▼飯伏「はい! 行きましょうよ!」

▼棚橋「俺はお前の期待に応えたい。けど、けどな、お前が神と呼んだ棚橋はもういないかもしれない。けど! (泣き声気味で)けど、現役である限り、俺は上を目指すから。飯伏!」

▼飯伏「棚橋さん、まだ泣かないで。まだ終わってないから。これからだから」

▼棚橋「飯伏ー! 次はな、お前が神になれよ!(と言って、拳で飯伏の胸を突く)」

▼飯伏「神になりますよ!(と言って、拳で棚橋の胸を突く)」

▼棚橋「よし」

▼飯伏「任せてくださいよ!」

▼天山「(棚橋と飯伏が姿を消すと)ようやったぞ、ワト。あんな奴ら蹴散らして行け!」

▼ワト「これから、これから、もっと、もっと俺の本当の強さを見せてやる!」

▼天山「この1勝は大きいな。このままNEVER6人タッグを獲る。こいつらが獲るんや」


【試合後のタイチ&ザック】
▼タイチ「うれしいか? 棚橋、うれしいの? へぇ。飯伏もうれしいんだ、あれで。飯伏、お前はやっぱり(頭でパーのジェスチャーをしながら)これだろ? 俺が思っている以上に飯伏は2本も3本も飛んでやがる。あんなよ、あんな奴、どこがいいんだよ。何かいいとこあったのか、あいつに? あれで勝ちなのか? どうなんだよ? あいつの力か、あれは? 俺はよ、明らかにロープから出てたからよ、ロープだと思って、レフェリーの判断を待って、そういうことだよな。明らかにロープだよ、あれは。レフェリーも一緒になって棚橋を何とかしようってか? でもな、俺から見た飯伏はまだ迷ってんじゃねぇか? あれで本当に棚橋はうまくいってたか、全部? 何だ今日の結果で、(IWGPタッグ王座のベルトを指して)これをやらせろってか? お前、絶対言うんだろ? どうせ。『今日で本調子です』とか訳わかんないこと言うんだろ? どこが本調子だよ。ボロボロにされてよ、何となくおこぼれで獲った3カウント。レフェリーのミスジャッジが犯した3カウント。あとで(指で四角く紙を表すジェスチャーをしながら)これだよ、これ。野球やサッカーであるだろ? これだよ、これ。今スポーツ界で流行ってるだろ。やれよ。肩出てっからよ。リマッチだって? これだけで調子に乗るな。何も変わっちゃいない。今日の勝ちぐらいで。くだらねぇよ、やってることが」

▼ザック「イブシがバカなのはわかってたけど、ここまでとは思わなかった。タナハシを選んでお前のキャリアが台無しになってもいいのか? 今日でタナハシは復活したか? いいや、試合直後のあいつはボロボロで床で大の字になってた。最近ずっとそうだろ。エースは終わった。ゴールデン・ボールズは終わった。タッグのベルトには挑戦させてやらない。お前らにその資格はない」

▼タイチ「これを復活と取るなら、お前ら頭悪いよ。復活とか書くんじゃねぇぞ、こんなことでよ。あいつ、自らの力で獲って復活だろ。もう二度とねぇけどな。お前らは変わらずゴールデン・ボールズ。片玉だけだ、イキがいいのは。片玉だけじゃ力は出ねぇ、精は出ねぇ。立ち上がることもできねぇんだよ、片玉ボールじゃよ。お前ら、よくわかんだろう。くだらねぇ。こんなんでリマッチとか口が裂けても言わせねぇ。その口つまんでやる」

▼ザック「次の挑戦者は辻と上村でいい。あいつらにチャンスをやる」

※金丸はノーコメント

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