8/26【新日本】小島“痛恨"ラリアットで反則負け デスペ捨て身の陽動作戦で神宮キップ

『SUMMER STRUGGLE 2020』東京・後楽園ホール(2020年8月26日)
「KOPW 2020」1回戦 ○エル・デスペラードvs小島聡×

　デスペラードが捨て身の陽動作戦で小島の反則技・ラリアットをまんまと誘い、8・29神宮球場4WAYマッチの切符を手にした。

　オカダ提唱による新設タイトル「KOPW2020」の争奪戦がこの日、開幕。8・29神宮球場での4WAY戦による決勝戦へ向けた1回戦4試合が行われた。階級を超えて対決する小島とデスペラードのルールはデスペラード提案による「必殺技禁止マッチ」。小島がラリアット、デスペラードがピンチェ・ロコを禁じられ、使用した場合は反則となる。引き出しの多さが求められる一戦だったが、このルールを有効活用したのはデスペラードだった。

　デスペラードは試合前から「勝ち方知ってんのか!?」と挑発。ヒップドロップ、ボディプレスを投下するなど左足を狙い撃ちし、フロントインディアンデスロックで絞め上げる。耐えた小島はマシンガン逆水平で反撃。コジコジカッターをさく裂させたが、串刺しジャンピングエルボーからのいっちゃうぞエルボーは不発に終わり、デスペラードが低空ドロップキックで左足を射抜いた。

　苦もんした小島だが、デスペラードのギターラ・デ・アンヘルを阻止。ラリアットでデスペラードの右腕を射抜いたが、これは反則と取られず。リング上、エプロンでDDTを立て続けに決め、ダイビングエルボードロップを放ったが、デスペラードはスピアーで逆転。ギターラ・デ・アンヘルで一気に勝負に出る。小島が2カウントで返しても布石を打っておいた小島の左足をマフラーホールドで絞め上げた。

　小島も何とかロープに脱出。デスペラードが狙ったカーフブランディングを阻止し、雪崩式コジコジカッターで叩き落とす。ここで小島は右腕のサポーターを外すとラリアットを狙って突っ込んだが、寸でのところで思いとどまった。デスペラードの丸め込みでニアフォールに追い込まれながらもワンツーエルボー、ローリングエルボーで攻め込み、垂直落下式ブレーンバスターで突き刺すと、かつて対川田利明用に開発した川田殺し(変型肩固め)で絞め上げた。

　小島の勝機だったが、デスペラードはロープに逃れた。小島が再び川田殺しに持ち込もうとすると、デスペラードはレフェリーを巻き込んで無法地帯を作る。気づかない小島は川田殺しで絞め上げてデスペラードをタップさせたが、レフェリーは昏倒したまま。右ストレートをぶち込んだデスペラードはレフェリー不在をいいことにピンチェ・ロコを狙う。未遂に終わると小島にラリアットを連打したが、これは誘い水だった。なおもデスペラードが突っ込むと、小島はカウンターの剛腕ラリアットを叩き込んでしまった。すると息を吹き返していたレフェリーが目視し、即座に反則裁定を下した。

　デスペラードがまんまと小島にラリアットを使わせて反則勝ち。8・29神宮4WAY戦に勝ち進んだ。自ら提案したルールを有効活用し、「バカじゃないの、あいつ。結局ほら、ほれ見たことか! なぁ、最後の最後、バカがさぁ、いつもの通りラリアットなっちゃうんだよ」と笑いが止まらない。自身もピンチェ・ロコを狙いながらも「この数日間で俺はビル・ロビンソンばりのダブルアームスープレックスをやろうと思ってたんだよ」としらばっくれたデスペラードは、「最後反則したのどっちだ? レフェリーが見てる前でいつも通り禁止されてるやつ振り回して」と勝ち誇っていた。

【デスペラードの話】「あぁ、しんどい。しんど〜い。あぁ……あぁ、バカじゃないの、あいつ。結局ほら、ほれ見たことか! なぁ、最後の最後、バカがさぁ、いつもの通りラリアットなっちゃうんだよ。なぁ。あぁ、しんどい。肉を切らせてなんとかかんとかって言うけど、肉も切らせたくないね、本当はね。これはやばいぞ。あぁ気持ち悪い。うわぁ、うわぁ気持ち悪っ。どうせあれだろ? 俺のバックグラウンド獲ったろ? あれだけでテンション上がったんだろ? バカか、お前。この数日間で俺はビル・ロビンソンばりのダブルアームスープレックスをやろうと思ってたんだよ。やってないけど。けどよ…最後反則したのどっちだ? レフェリーが見てる前でいつも通り禁止されてるやつ振り回して。第三世代一人やっつけたぞオイ。あと二人…。いやぁ、でもしんどいからやんなくていいや。いい、いい、いい。言ったけど、いい、やらなくていい。(帰りがけに)組むなよ!!」

【小島の話】「一つだけ…一つだけ言う。プロレスラーが本気で大事にしている技をバカにするな。おまえに言いたいのはそれだけだ」