プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

8/29【新日本】提唱者・オカダを金的からクルリ くせ者・矢野が「KOPW」獲得

『SUMMER STRUGGLE in JINGU』東京・明治神宮野球場(2020年8月29日)
「KOPW2020」決定戦4WAYマッチ ○矢野通vsSANADAvsエル・デスペラードvsオカダ・カズチカ×

 タイトル提唱者のオカダを金的から丸め込み、くせ者の矢野がまんまと新設された「KOPW2020」を獲得した。

 オカダの発案により新設された「KOPW2020」はルール決定にファン投票を含む年間限定のタイトル。8・26後楽園で行われた1回戦において、それぞれ特殊なルールの試合を勝ち抜いたオカダ、矢野、SANADA、デスペラードが神宮での4WAY戦で最初のタイトルホルダーを争った。くせ者・矢野は1回戦でBUSHIと2カウントフォールマッチで激突。両足を縛られながらも逆転勝利を挙げて、決定戦へと駒を進めてきたが、この日もそのインサイドワークが冴え渡った。

 のっけから最後に入場したオカダを無視して試合が始まる4WAYらしい幕開けに。SANADAとデスペラード、SANADAとオカダなど普段は見られない共闘が一時的に実現し、場内は大きな拍手に包まれた。

 そんななかでも、矢野のくせ者ぶりを発揮する。オカダと共闘してはすぐさま裏切り、他の選手も含めてスキを突いて丸め込んでいく。その矢野をSANADAがパラダイスロックで固めると、オカダとSANADAの一騎打ち状態に。裏のかき合いからネックスクリューをお見舞いしたSANADAはラウンディングボディプレスを落とすも、回避したオカダがショットガンドロップキックで挽回。吹き飛んだSANADAの体が接触し、ようやく矢野は自由になった。

 気にせずSANADAはオカダをSkull Endに捕らえたものの、場外で漁夫の利を得ていたデスペラードはダイビングボディプレスでカットすると、オカダにギターラ・デ・アンヘルで追撃する。負けじとオカダもドロップキックでやり返すと、変型のコブラクラッチに捕獲した。オカダの勝利は動かないと思われたが、背後から矢野がローブローをズバリ。そのまま丸め込んで提唱者・オカダを破った。

 同門・CHOASのオカダに金的攻撃を見舞っただけに、試合後は平謝りだった矢野だったが、まんまと「KOPW2020」を獲得した。受け取ったトロフィーを入念に消毒してご満悦の表情。バックステージでも「オカダくん、ごめん! 堪忍してくれ! ごめん! オカダくん、ありがとう!」とオカダに謝った矢野だったが、様々なルールに順応できる男だけに「ファン投票なんだよね? なんでもいいじゃん! なんだってやってもいいじゃん! 可能性が広がるじゃ〜ん! やろうよ! みんなやろうよ! 楽しいことやろうよ!」と前向きにコメント。「今年中、防衛していけば、もっとデカいトロフィーをもらえるって噂を聞いたよ。そのデカいのを! この俺が! パーッと! ワーッと! もらっていくぞ、バカ野郎!」と年末までのタイトル死守を宣言した。

 提唱者ながら敗れたオカダは「まさかね、『金的 OF PRO-WRESTLING』で終わるとは思わなかったですし、僕が提唱しておいて、僕がまさか3カウントを獲られることになるとは僕が一番思っていませんでした」と呆気にとられた様子で、「10分以内で3カウント獲られるなんて、レインメーカーとして初めてなんじゃないかなと思いますし、今日でデビュー16年。最短記録ということで忘れられない日になったんじゃないかなと思います」と試合を振り返った。それでも「KOPW」自体は大きなインパクトを残しただけに、「まあ、僕が『KOPW』を提唱しましたけど、これから僕がああだこうだ言うつもりもなく、これからは矢野さんが見せていくことなんじゃないかなと思います」と矢野に期待を示し、自分自身はG1に照準を絞った。

 早くもデスペラードが「矢野さん! 防衛戦やりません? お願いします。なんか、せっかくなんだからさ、こういう変則的なスタイルなんだから、ルール持ち合ってさ、投票してさ、楽しもうよ。ね?」と提案してきており、これまでの新日本にはなかった異色のタイトルを巡る争いには今後も期待できそうだ。

【矢野の話】「オカダくん、ありがとう! オカダくん、ごめん! 堪忍してくれ! ごめん! オカダくん、ありがとう! オカダくんが提唱したこの『KOPW』、最初に獲ったのは俺だ! オイ、こんな俺でもタイトル獲れるとは思わなかったよ。獲れちゃった、タイトル! それが『KOPW』! こっから俺の好きに…させてもらえるの、これ? させてもらえないの? ファン投票なんだよね? なんでもいいじゃん! なんだってやってもいいじゃん! 可能性が広がるじゃ〜ん! やろうよ! みんなやろうよ! 楽しいことやろうよ! 『KOPW』! 『KOPW』! とりあえず俺が保持者だからな。今年中、防衛していけば、もっとデカいトロフィーをもらえるって噂を聞いたよ。(ことさらに声を張り上げて)そのデカいのを! この俺が! パーッと! ワーッと! もらっていくぞ、バカ野郎!」

【オカダの話】「まあ、『KOPW』、最初の保持者が決まりましたけど、残念ながら僕は勝つことはできませんでした。まさかね、『金的 OF PRO-WRESTLING』で終わるとは思わなかったですし、僕が提唱しておいて、僕がまさか3カウントを獲られることになるとは僕が一番思っていませんでした。やっぱり4WAYは4WAYで難しいところがありますし、普通のシングルマッチのように戦っていればスキも生まれるんだなと改めて思いました。この試合時間は何分ですかね? そんなに長いこといってないと思うんですけど、10分もいってないと思うんですけど、10分以内で3カウント獲られるなんて、レインメーカーとして初めてなんじゃないかなと思いますし、今日でデビュー16年。最短記録ということで忘れられない日になったんじゃないかなと思います。まあ、僕が『KOPW』を提唱しましたけど、これから僕がああだこうだ言うつもりもなく、これからは矢野さんが見せていくことなんじゃないかなと思います。なので、僕は僕でしっかりと。とりあえずはG1も始まりますし。G1が終わって、また『KOPW』なのか? IWGPなのか? IWGPタッグなのか? 何を目指すかわからないですけど、『KOPW』、自分で言っておきながらメチャクチャ悔しいですけど、とりあえずはG1を目指してやっていきたいと思います。矢野さんに貸しも作ってしまいましたしね。まあ、矢野さんだったらと、そこに対応できない自分が凄く悔しいです。あと21年ぶりの明治神宮野球場大会ということで、やっぱり野外ということで、試合やっていても気持ちよかったですし、こういう状況なんでお客さんがこんだけの数しか入れることもできない、声も出せない。それでもしっかり応援してくれている中で、またぜひやりたいと思いますし、その時は超満員の明治神宮野球場でたくさん声を出してもらえて、そしてメインイベントのリングには僕が立ちたいと思います。ありがとうございました」

【デスペラードの話】「(バックステージのイスに座るのを拒否すると)負けた人間がこんなとこに座れるか。う〜ん、おもしれえな、これ。タイトルが獲れなかったっちゅうのはあるが、あれ年内これを保持して、最終的に決定戦みたいなのがあるようなこと言ってなかったっけ? う〜ん、まあ俺の把握の仕方が悪いのかもしれないけど、あれだよな? 1回獲ったからって、ずっと持っているわけじゃないんだろ? 年内もう1回でも、矢野がチャンピオンになってるんだから、あれが『やる』っつたらできるんだよな? 確か。違った? (うなずく記者たちを見て)うんうんって言ってるから、多分そうなんだろう。オカダにちょびっと触れて、勝てるかもしれない、本当に(指でジェスチャーして)これぐらいのところまで行ったんだけど、やっぱあのドロップキック怖いね。鼻が取れたかと思いました。それ以上にSANADA、しゃべれんじゃねえかよ。しゃべれよ。最初からしゃべってろ。反すうしているのかと思った。口は動いてるのに声が出てこなかったから。で、矢野。勝ち負けにすら触ることなく4WAYが終わってしまった。こんなに恥ずかしいことはない。まあ、なんだかんだ言って、あのままいってたらギブアップしてたけどな。まあ、それはおいといて、矢野さん! 防衛戦やりません? お願いします。なんか、せっかくなんだからさ、こういう変則的なスタイルなんだから、ルール持ち合ってさ、投票してさ、楽しもうよ。ね?」

※SANADAはノーコメント

プロ格 情報局