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8/29【新日本】石森がIWGPジュニア返り咲き 新兵器でヒロムの左肩破壊

『SUMMER STRUGGLE in JINGU』東京・明治神宮野球場(2020年8月29日)
IWGPジュニアヘビー級選手権試合 ○石森太二vs高橋ヒロム×

 初公開となるBone Lock、リバースブラディークロスを駆使してヒロムの左肩を破壊した石森が約1年4ヵ月ぶりにジュニア王座に返り咲いた。

 7・25名古屋で二冠王・EVILに敗れた直後のヒロムを石森が襲撃。実力行使でIWGPジュニア王座挑戦を勝ち取った。7・27後楽園ではヒロムの左肩を破壊して欠場に追い込むと、完全復活を強調して2週間ほどで復帰した王者をその後も圧倒。最後の前哨戦となった8・27後楽園では再び左肩を破壊し、絶対的有利な状況で神宮決戦を迎えた。

 石森はのっけからテーピングの巻かれたヒロムの左肩を狙い撃ち。トルベジーノ(コルバタ式ジャンピングアームブリーカー)を繰り出すと、三角飛び式ケブラーダで追撃し、リングに戻っては左腕めがけて450°スプラッシュを投下する。ヒロムは左肩を押さえて倒れ込み、うめき声を上げるしかない。起死回生のサンセットフリップパワーボムを狙っても、石森はバク宙して不時着し、その後も一点集中攻撃を続けた。

 しかし、ヒロムは自らテーピングをはぎ取ると、エプロンからの場外ミサイルキックで捨て身の反撃へ。石森も投げ捨てフロントスープレックスをコーナーに着地して切り返し、どよめきを誘うが、ヒロムはフロントスープレックスを意地になって見舞うと、ダイナマイトプランジャーに繋げる。ジャーマン合戦になっても食らいつき、カウンターのラリアットを振り抜いて、石森を1回転させた。

 抵抗する石森に垂直落下式コンプリートショット、カサドーラ式コンプリートショットと多彩な技で畳みかけるが、必殺のTIME BOMB2は決まらず。石森はサイファーウタキで試合を立て直すと、トルベジーノを再び繰り出し、ヒロムの左肩を破壊したYes Lockでギブアップを迫った。ヒロムは執念でロープにエスケープしたものの、石森ペースは崩せない。

 それでも猛攻を耐えたヒロムはコーナーめがけてのデスバレーボムやTIME BOMBで猛追に出たものの、TIME BOMB2はやはり決まらない。体勢を入れ換えた石森は初公開となるリバースブラディークロスでヒロムの動きを止めると、Yes Lockに再捕獲。そこから肩と顔面を同時に絞め上げる新技・Bone Lockに移行してギブアップを奪い取った。

 石森が新兵器でヒロムの左肩を破壊し、約1年4ヵ月ぶり2度目のIWGPジュニア王座戴冠。「凄えな、ヒロムきゅんの執念。あんなさ、肩ぶっ壊れてんのに全然タップしねえんだよ。それだけこのベルトに懸けた想い、それは伝わったよ」と前王者に一定の評価を与えたと思われた石森だったが、続いて「今回、あいつの肩の怪我があったかもしんないけど、プロレスにはこうだったとか、怪我してなかったらとか、そういうのはないから。勝負の世界はそんな甘くない。ヒロムきゅんはデッカい夢を、そればっかり追ってないで、もっと地道な現実を見ないとな、クククク…」とヒロムを嘲笑。「まあ、このベルトはゴールではなく、あくまでスタートだから。これからゆっくり、じっくり、リボーンしていくよ。It's reborn!!」と今後の防衛ロードを見据えた。

 一方、敗れたヒロムは「相手の痛いところを狙うなんぞ、レスラー、受け身を覚えてその次に習うことぐらい単純で重要なことだ。そのうえで、俺はキッチリ完全に自分の意志でギブアップしちまったんだ。悔しいけど、石森、お前のほうが強いし、この新日本プロレス、一番強いのはお前だ」と敗戦の弁。新王者の石森に「だから、俺に見してくれよ。俺から、一番強かった俺から、IWGPジュニアのベルトを奪ったお前のIWGPロード、俺に見してくれ。どれだけこのプロレス界、面白くさせるのか、この俺に見してくれ」と呼びかけたものの、途中で悔しさがフツフツとこみ上げてきたのか、「俺は諦めねえぞ! 負け続けて這い上がった人生だ! 俺は何度でもやってやるからな! 俺は諦めねえ! 俺はお前からIWGPジュニアのベルトを奪う! それまで俺にキッチリ見してくれ!」と叫んで再起を誓っていた。

【石森の話】「ついにヒロムを倒して、このベルトを獲ったぞ。しかし、凄え暑い。凄えな、ヒロムきゅんの執念。あんなさ、肩ぶっ壊れてんのに全然タップしねえんだよ。それだけこのベルトに懸けた想い、それは伝わったよ。今回、あいつの肩の怪我があったかもしんないけど、プロレスにはこうだったとか、怪我してなかったらとか、そういうのはないから。勝負の世界はそんな甘くない。ヒロムきゅんはデッカい夢を、そればっかり追ってないで、もっと地道な現実を見ないとな、クククク…(うつむいて含み笑いを見せる) まあ、このベルトはゴールではなく、あくまでスタートだから。これからゆっくり、じっくり、リボーンしていくよ。(立ち上がって)It's reborn!!」

【ヒロムの話】「(イスを蹴飛ばすと)敗者にどうもご丁寧にイスまで、マイクまで用意してくれたよ。ありがとうございます。(テーブルにもたれかかりつつマイクを握ると)完全に俺の負けだ。何の言い訳もない。散々言われた。ヒロムの肩やべえんじゃねえかとか、本当は首がやばいんじゃないかとか、散々言われてきた。でもな、レスラーは痛めているところを傷めつけてナンボだ。ちゃんとルールの中、俺は完全にやられ、そして肩が痛いからだとか、首が痛いからだとか、そんなことを言われてかばわれても、なにも嬉しくねえし。悔しいよ。相手の痛いところを狙うなんぞ、レスラー、受け身を覚えてその次に習うことぐらい単純で重要なことだ。そのうえで、俺はキッチリ完全に自分の意志でギブアップしちまったんだ。悔しいけど、石森、お前のほうが強いし、この新日本プロレス、一番強いのはお前だ。だから、俺に見してくれよ。俺から、一番強かった俺から、IWGPジュニアのベルトを奪ったお前のIWGPロード、俺に見してくれ。どれだけこのプロレス界、面白くさせるのか、この俺に見してくれ。俺はすぐに獲りに行くからな。それまで持っとけ。(テンションが上がって立ち上がると)なあ、俺は諦めねえぞ! 負け続けて這い上がった人生だ! 俺は何度でもやってやるからな! 俺は諦めねえ! 俺はお前からIWGPジュニアのベルトを奪う! それまで俺にキッチリ見してくれ! 完全に俺の負けだ(と言って、マイクを叩きつけて退場)」

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