9/27【新日本】ヘビー版「鷹木vsオスプレイ」も大激闘! 鷹木雪辱で今G1初日

『レックPresents G1 CLIMAX 30』兵庫・神戸ワールド記念ホール(2020年9月27日)
Aブロック公式戦　○鷹木信悟vsウィル・オスプレイ×

　昨年の『ベスト・オブ・ザ・スーパー・ジュニア』決勝戦で激闘を繰り広げた鷹木とオスプレイによる一騎打ちが、ヘビー級のG1に舞台を移して実現。スピードとキレはそのままに“重み"を増した激闘を繰り広げ、今年は鷹木が雪辱勝利をつかんだ。

　1年前まではジュニアの祭典に出場していた両雄。その後、鷹木がヘビー級に転向してNEVER王座戴冠を果たし、オスプレイも約20Kg増量でヘビー級戦士に変ぼう、“大きく"なっての再会を果たした。

　のっけからハンドスプリング攻撃やオスカッターを鷹木が空中キャッチしながら次々に先を読み合う超ハイレベルな探り合いを展開。しかもジュニア時代と変わらぬスピードで繰り広げられ、序盤から場内も大拍手に包まれた。

　その後はオスプレイが逆水平合戦で鷹木を押し込み、“ウェイトアップ"の効果をみせたかと思えば、その場飛びシューティングスター、サマーソルトから延髄…とやはりハイテンポで畳みかける。ノンストップで続くスピーディな先の読み合いでもオスプレイが優勢に立ち、鷹木のブレーンバスターをスタナーで切り返したり、スワンダイブ式のフライングフォーアームを放ったり、場外の鷹木にサスケスペシャルを見舞ったり…と躍動しまくった。

　さらには鷹木をコーナーに逆さ吊りにしてのフロム・コーナー・トゥ・コーナーも放ったオスプレイは、リバースのブラディサンデーから、コーナー最上段から落差十分の美しいシューティングスタープレスを投下して決定機を作った。

　クリアした鷹木も続くオスカッターを熨斗紙で切り返して逆襲に転じたものの、オスプレイはまだまだ止まらず。鷹木のパンピングボンバーをバク宙回転で受け止めるや、そのままライガーボムで持ち込み、今度こそのオスカッター発射にも成功だ。必死に肩を上げた鷹木が打撃戦に持ち込んできても、フックキックや顔面トラースキックのコンボで前に出続けた。

　劣勢が続いた鷹木も、巧みに腕を絡め取ってのMADE IN JAPANでようやく本格的に逆襲。今度こそのパンピングボンバーもヒットさせたものの、オスプレイもラスト・オブ・ザ・ドラゴンは着地してリバースフランケンへ。ならばと鷹木もカウンターの頭突きで流れを譲らず、そのまま頭突きやエルボーを打ち合う、ヘビー級らしい“削り合い"に突入した。

　ここでもオスプレイが右ハイキックで競り勝つ。スパニッシュフライを切り返されても、こん身の強烈ラリアットで鷹木を真っ向からなぎ倒し“ヘビー級効果"をまざまざと見せつける。続けてトラースキックやローリングエルボーと重みを増した打撃で決定機をつかみかけた。

　だが、スーパーオスカッターを背後から襲いかかって阻止した鷹木は、コーナー上のオスプレイをラリアットで強引に叩き落とすと、奥の手である雪崩式の変型デスバレー“STAY DREAM"を敢行。なおも向かってくるオスプレイとのラリアット合戦でも真っ向から競り勝つや、ついにラスト・オブ・ザ・ドラゴンで叩きつけて3カウントをもぎ取った。

　ジュニアを沸かせた「鷹木vsオスプレイ」をヘビー版で進化させたうえで、鷹木が雪辱。オスプレイの連勝を止め、3戦目で初日を出した鷹木は「あいつは体でかくしてパワーアップしてもスピードが落ちない。おい、化け物か、あいつ。確かにあいつはモンスター級だ」と舌を巻きながらも「だがな、俺にも意地とプライドと底力があるんだ。この1勝はでかいぞ。これを機に、一気にAブロックのトップに躍り出てやるからな。これからだ。次は石井のオッサンか。ああ、激烈オヤジ。俺にとっちゃあよぉ、『G1』のGは激烈のGだと思っている。おい、石井! どっちが本当に激烈か、後楽園で決めようじゃねえか」と続く9・30後楽園大会を見据えた。

【鷹木の話】「おい、オスプレイ!オスプレイ!あんま調子に乗んなよ。確かに俺はベルトもねえ、実績もねえ、何もねえ。だがなぁ!(自分の胸を指し)魂だけは残ってんだ。あいつは体でかくしてパワーアップしてもスピードが落ちない。おい、化け物か、あいつ。確かにあいつはモンスター級だ。だがな、俺にも意地とプライドと底力があるんだ。この1勝はでかいぞ。2連敗からのこの1勝は。オスプレイは2連勝中だったんだろ?この1勝は分岐点となる。これを機に、一気にAブロックのトップに躍り出てやるからな。これからだ、これから!これからだからな。次は石井のオッサンか。ああ、激烈オヤジ。俺にとっちゃあよぉ、『G1』のGは激烈のGだと思っている。おい、石井!どっちが本当に激烈か、後楽園で決めようじゃねえか。もちろん! 最後に勝つのはこの俺だ」

【オスプレイの話】「何も言い訳はしない。シンゴ、今日はお前の方が強かった。お見事だ。だけど1敗で、俺の価値は変わらない。今でも俺が世界最高のレスラーだ。今日はほんのちょっとつまずいただけだ。ネコのように、ちょっと傷を舐めたら元どおりだ。ちょっと待ってよ、俺はネコじゃなかった。とにかく、ここから巻き返すだけだ。次はコーラクエンホールか。次の相手もまた面白くなりそうだ。シンゴ、今日はさすがだった。頭がもげるかと思ったくらいだ。これで俺たちの成績は1勝1敗か。いつか決着をつけよう。でも今は、次のコーラクエンホールの闘いに気持ちを切り換えないと。あるところに、若くて才能があるけど世間知らずな若者がいました。彼はニュージャパン・プロレスリングに加入しました。すると彼は怒りに狂ったキーウィ(ニュージーランド人)に変貌してしまいました。ま、ウィル・オスプレイの足元にも及ばないがな。ジェイ、なんでお前が俺にそこまで執着してるのかわからないよ。過去2年、ヘビー級のトップのベルト2つを巻いてきたお前が、なんで俺に固執するんだろうか?もしかして俺に惚れちゃったのか?それなら別に構わないぞ。コーラクエンホールでデートして楽しませてやる。その後でディナーにも連れて行ってやるし。そしてお前にウィル・オスプレイのすごさを、これでもかというぐらい味合わせてやる。俺のレベルで闘わせてやる。最後はもちろんストームブレーカーでトドメを刺すことになるけどな。『G1』優勝は俺のものだ。ジェイ・ホワイト、お前は俺を止められない。誰にもできないんだ。俺はスーパースターだ。俺はウィル・オスプレイ、俺は“レベルが違う"。(※立ち上がって)シンゴ、今日はおめでとう。じゃ、またな」