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10/10【NOAH】覇王名乗るも“ナメられ続けた男"の反骨心と研磨 GHCジュニア挑戦直前・覇王インタビュー

 あす(11日)に迫ったエディオンアリーナ大阪第1競技場大会で、鈴木鼓太郎の持つGHCジュニア王座に初挑戦する覇王。

 昨年末に“さとう ゆうき"からリングネームを覇王に改めて反骨集団『金剛』入り。その直後の今年初頭には、ジュニアタッグ王座戦でもシングルリーグ戦公式戦でも鼓太郎に完敗し、以降試合でも言葉でも見下され続けてきた。

 壮大なリングネームを名乗っても“ナメられ続けた"日々。反骨心で自らを研ぎ、前哨戦では鼓太郎から2度に渡ってピンフォール勝ち。今あるのは進化の実感。ビッグマッチでのGHCジュニア王座初挑戦を目前とした覇王に話を聞いた――。


【覇王インタビュー】

――GHCジュニア初挑戦が近づいてきた

▼覇王「去年の12月からノアで闘い始めて、僕も含めて金剛ジュニアは結果が出ていないので。自分自身1月以来のタイトル挑戦だし、絶対モノにしたいですね」

――リングネームを覇王に改めてノアで闘い始めてから10ヶ月が経った

▼覇王「結果が出ずにずっと悔しい思いをしてきました。ただ、レベルの高いノアの闘いの中で揉まれて、10ヶ月前とは違った自分のスタイルを伸ばすことができた実感はあります。特に自粛期間中のTVマッチだったり、金剛興行での拳王さんとのシングルマッチ。そういった経験はかなり大きかった」

――1月のジュニアタッグ王座戦で鼓太郎に一蹴されてから、ジュニアリーグ戦公式戦でも完敗している。ノアでの10ヶ月間で成長できた点というのは?

▼覇王「単純に今までの自分の闘い方を考えさせられました。前までは試合のどこかで、遊ぶような闘いをしていたので。このリングではそんな余裕は無い。だから自粛期間中の無観客の闘いが、かなり自分の中ではステップアップできた部分になっていて、自分より大きい相手とどうやって闘うか、常に考えてきました」

――今までに無いほどプロレスとひたむきに向き合った10ヶ月間だったと?

▼覇王「そうですね。いかにレスリングで3カウントを獲るか。いかに自分のスタイルを見つけるか。単純に、どん欲に勝ちに行くという気持ち。そこと向き合い続けたというか」

――改めて王者・鼓太郎はどういう存在?

▼覇王「鈴木鼓太郎が強いことなんて百も承知ですけど、初めて試合をした時からずっと、試合をするたびに『ナメられてるな…』って感じてきた。言葉もそう、いちいち癇(かん)に障る。反骨心を刺激され続けてきた相手ですね。前哨戦でもKOされて屈辱しかないですよ。そんなあいつが言う『最弱な挑戦者』から3つ取られて、まだ偉そうに上からモノを言ってくるあの感じも。全部覆したい」

――とはいえ鼓太郎は『覇王は気の毒なくらい名前負けしている』と常日頃言っているが、本人はリングネームについてどう感じている?

▼覇王「別にどう言われてもいいですね。“覇王"の受け取り方は人それぞれだと思うので。あの人が言ってる覇王も漫画の世界の話でしょ? ただね、意味をググるとやはり足りないものがあって、それはベルトを獲ることで完成するんじゃないかと思っています」

――鼓太郎は『引き出しが違う』とも言っていた

▼覇王「それだけ引き出しがあるから、こっちも頭を使って勝ち方を考えてる。当日もナメきって来てくれるとさらに返しやすいんだけど、そうはいかせてくれないでしょうね」

――かく乱しての丸め込み連発など、3カウントを取るための目まぐるしいかく乱は研ぎ澄まされてきた

▼覇王「鈴木鼓太郎は技も多くて、引き出しも多いオールラウンダーかもしないけど、自分みたいな体の小さい選手が大きい選手から3カウントを取る…それも、プロレスの醍醐味だと思ってるから。そういう闘い方を研いできたつもりではあります」

――舞台となる大阪大会はN-1決勝も行われるビッグマッチだが?

▼覇王「N-1決勝よりも意識するのは、ジュニアタッグのタイトルマッチ(小川&HAYATAvs原田&小峠)ですね。あの二人のタッグ(原田&小峠の桃の青春タッグ)が復活したことで、ジュニアの話題を一気にかっさらわれた。覇王が鈴木鼓太郎からベルトを獲る。そうすれば話題はこっちのものでしょう」

――大阪は鼓太郎戦とジュニアタッグ王座戦と、ふたつの勝利がテーマになる?

▼覇王「そうですね。でも、なにより鈴木鼓太郎に勝ちたい。『ホントに俺のこと認めたくないんだろうな』っていうのがヒシヒシと伝わってくるんで。『お前にかける覚悟なんて1ミリもねえよ』とか『いかんともしがたい実力差を埋めてこい』とか。言われた悔しさは全部忘れてない。やっとここまで来た。あとは大阪、やるだけですね」

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