10/10【新日本】コブが石井真っ向粉砕で意地の3勝目も自力V消滅

『レックPresents G1 CLIMAX 30』大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)(2020年10月10日)
「G1 CLIMAX 30」Aブロック公式戦 ○ジェフ・コブvs石井智宏×

　コブが石井を真っ向勝負の末に粉砕。意地の3勝目をもぎ取ったものの、自力優勝が消滅してしまった。

　3勝3敗の石井と2勝4敗のコブが7戦目で激突。両者とも身上とする真っ向勝負が展開された。武骨に逆水平を連打する石井に先制を許したコブは、ノド笛にも逆水平をぶち込まれたが、キャプチュードで放り投げたり、ランニングバックドロップで叩きつけたりと得意の投げ技を連発して押し返した。

　ブレーンバスター合戦は石井が意地で制し、逆水平とエルボーの交互連打でコブをねじ伏せてみせた。エルボー合戦もカウンターの一撃で競り勝ち、体格差をものともしない石井の戦いぶりに大阪のファンは大きな拍手を送った。

　終盤に突入すると、両者の意地の張り合いに拍車がかかる。コブがフロントスープレックスで投げれば、石井もパワースラム、ジャーマンで対抗。負けじとコブはエクスプロイダーで投げ飛ばし、左右に揺さぶってから投げる独特のジャーマンを敢行。石井がラリアットで反撃しても倒れず、逆にラリアットでねじ伏せ、その場飛びムーンサルトを放った。

　先をいったかに思われたコブだが、石井もツアー・オブ・ジ・アイランドを阻止。手拍子に応えるようにラリアットで巨体を吹き飛ばし、垂直落下式ブレーンバスターの構えに入ったが、コブはアスレチックプレックスで逆転に成功。意地で立ち上がった石井がエルボー合戦、ノーモーション頭突き合戦に持ち込んだが、流れを渡さないコブがパワーボム、ツアー・オブ・ジ・アイランドでたたみかけて石井の粘りを振り切った。

　コブが石井を粉砕し、意地の3勝目。「全身が痛い。真っ逆さまに地獄へ落とされた」と振り返ったように、その代償として首にダメージを負ったか、試合後は後頭部をアイシング。この日、首位グループ4人が揃って勝ち点を10に伸ばし、自力優勝は消滅してしまった。それでもコブは8戦目となる10・13浜松大会のオスプレイ戦へ向け、「もう一度、この地獄を味わう羽目になる」と苦闘を覚悟しながらも「いいか、ハワイにゴートはいないんだよ。お前も有無を言わさず俺のツアー行きだ」と通告してみせた。

　石井は4敗目を喫し、勝ち点6止まり。コブと同じく自力優勝が消滅した。次戦は首位の一人であるオカダとのCHAOS対決を控える。