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10/11【NOAH】清宮粉砕で中嶋がN-1制覇! 「出戻り王者」狩り&「絶景」披露公約

『N-1 VICTORY 2020 最終戦』エディオンアリーナ大阪・第1競技場(2020年10月11日)
優勝決定戦 ○中嶋勝彦vs清宮海斗×

 『金剛』入りを果たしてダークサイドの度を深める中嶋が、ノア年間最大のリーグ戦『N-1 VICTORY』を制覇。優勝決定戦で“スーパーノヴァ"清宮を完全粉砕した中嶋は、「出戻り王者」とこき下ろした元相棒のGHCヘビー級王者・潮崎豪狩りと、清宮ばりの「絶景」披露を不敵な笑みとともに公約した。

 Aブロックを3勝1敗1分(7点)で勝ち上がった清宮と、Bブロックを4勝1敗(8点)で勝ち上がった中嶋が激突。先にチャンスを掴んだのは清宮だった。場外コンプリートショットを皮切りに序盤戦は守勢を強いられたものの、各種エルボーを連発して主導権を奪う。躍動感溢れるミサイルキックや変形リバースDDTで攻め立てると、執ようなスリーパーで反撃を封じ、先に好機に持ち込んだ。

 ところがタイガースープレックスは時期尚早で決まらない。逆に中嶋はバックルごと顔面を蹴り上げて清宮の追撃を防ぐと、コーナーに上に固定した清宮の腹部をヒザ蹴りで蹴り上げる。のたうち回る清宮の腹部を笑みを浮かべたままサッカーボールキックで容赦なく蹴りまくり、ヴァーティカルスパイクが不発に終わっても、的確かつ強烈なトラースキック3連発で清宮の顔面を撃ち抜いていった。

 清宮も沈まない。中嶋の顔面蹴り、ダイヤモンドボムをことごとく間一髪で切り抜け、華麗なドロップキックで活路を開く。キャプチュードやジャーマンスープレックスと畳み掛け、雪崩式変型リバースDDTも完璧に決まった。中嶋もビンタを乱射して反撃を試みるが、清宮は止まらず、今N-1でチャンスを手繰り寄せてきた追尾式ジャンピングニーをぶち込むと、必殺タイガースープレックスで3カウントを迫った。

 中嶋もギリギリでキックアウト。大きな拍手に包まれ、熱を帯びる場内。中嶋が2発目のタイガーを踏ん張ったところで、目まぐるしい先の読み合いに発展したものの、今度は中嶋のカウンター・右ハイキックがドンピシャリ。直撃を受けた清宮はマットに崩れ落ちた。構わず中嶋は冷酷な顔面蹴りで追い討ちをかけると、ダイヤモンドボムでダメ押しし、舌を出しながら“完全粉砕"となる3カウントを奪った。

 「清宮、お前のヒーローごっこは終わりだ」。そう通告していた中嶋が、有言実行の清宮粉砕。N-1の優勝大トロフィーにヒジをつき、ニヤつきながらマイクを取った中嶋は「残念だったな、清宮海斗。その若さでここまで来たのは凄いかもな。でも、やっぱりお前はヒーローごっこなんだよ」と見下すや、「そして、俺が今、このリングに立っている、すなわち、この過酷なN-1 VICTORYの頂点に立った俺は今一番強い男だぞ。さあ、ここからなにを見る? あと一つだよな?」と続けたところで、現GHCヘビー級王者の潮崎が姿をみせた。

 タッグチーム“AXIZ"として今年のノアを引っ張ってきた潮崎と中嶋だが、N-1直前に中嶋が衝撃の裏切り&金剛入り。ダークサイドと冷酷さを深めながら今N-1を制覇し、ついに怨敵と化した王者・潮崎の前へと立った。

 N-1公式戦で清宮に敗れて優勝決定戦進出を逃した潮崎を「出戻りのチャンピオンがリーグ戦も勝たずに、なにをベルトを掲げてここに来たんだ? そうだな、俺が勝ったから、挑戦権があるんだっけ。ねえ。でも、俺からしたら、今お前よりも俺のほうが強いんだよ! しょうがねえ、ベルトを懸けて、お前の挑戦受けてやるよ」と、大阪のファンに“出戻り王者"狩りを公約した。

 潮崎はじっと忍ぶように中嶋とにらみ合い、何ひとつ言い返さずに退場。対象的に雄弁な中嶋は「今日、この大阪でひとつの終わりと、ひとつの始まりが、今動き出した。さあ、これから皆さんはなにを思ってこのリングを見るのでしょう? まあ、それは人それぞれ。でも、次、俺が出戻りのチャンピオンからベルトを奪って…絶景を見せてやるよ!」と今度は清宮のセリフを拝借しての“絶景披露"を公約でして、今年のN-1を締めくくった。

 約3年前に“好青年"から一転、“ダークサイド"を覚醒させた中嶋だが、ここに来て衝撃の金剛入り、そしてN-1制覇でさらに加速。未来を担う清宮、そして今を引っ張る潮崎を養分としながら、金剛の“黒い勝彦"がいよいよ完成形へと向かう。

【試合後の中嶋】
▼中嶋「どうだ? なあ、ヒーローごっこだっただろ? まあ、言いたいことはリング上で言ったな。ひとつの答え…。始まる前から言ったけど、N-1 VICTORYもそうだし、今のノア、腐りきっているだろ? だから、俺のもとに来るんだよ。さあ、そこからどうするかだ。まあ、先は決まっている。出戻りのチャンピオンを引きずり下ろしてやる。こんなN-1 VICTORYも制覇できないチャンピオンはやっぱり出戻りだな。足りねえんだよ。なにか聞きたいことあるのか? 言いたいことはリング上で言った」

――優勝トロフィーを掴んだ感想は?

▼中嶋「ひとつ言ってきたことが確かだと思えたよね」

――決勝の舞台で戦った清宮選手はどうだった?

▼中嶋「だから、ヒーローごっこだって言ったじゃん? リング上で言ったばっかりだよ。どう思ったんだよ? 清宮海斗を」

――激しい試合はしていたが…

▼中嶋「頑張ったよね? 頑張ったじゃない? だから、ヒーローごっこだって。仮に俺が悪としたら、あいつは勝ってるだろ? だってヒーローだもんな。勝てないってことはヒーローごっこだよ。ひとつの答えが出た」

――次は潮崎選手からベルトを獲ると?

▼中嶋「ベルトを獲る? 引きずり下ろしてやるよ。また、次の答えも楽しみだな。今から考えると、ゾクゾクするな。まだまだ俺がこのクソつまんねえノアのリングを盛り上げてやるから。(テレビカメラに向かって)君たち、俺から目を離すなよ」

【潮崎の話】「俺が中嶋勝彦とこのGHCを懸けてとことんやりあってやるよ。そして、俺がこのベルトをあいつから遠ざけてやる。GHCチャンピオンとして、そして潮崎豪として、中嶋勝彦を負かしてやる」

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