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10/13【新日本】オカダ脱落回避で最終公式戦へ 他力本願も「俺がG1覇者にならないといけない」

『レックPresents G1 CLIMAX 30』静岡・浜松アリーナ(2020年10月13日)
「G1 CLIMAX 30」Aブロック公式戦 ○オカダ・カズチカvs石井智宏×

 オカダが熱戦となった石井とのCHAOS対決を制して6勝目。脱落危機を回避し、他力本願ながらも生き残ったレインメーカーは「俺がG1 CLIMAX覇者にならないといけない」と誓ってみせた。

 序盤こそ黒星先行だったオカダだが、4連勝で巻き返して5勝2敗。首位タイに位置して終盤戦を迎えたが、この日、すでに飯伏、ジェイが揃って6勝目。最終公式戦で飯伏、ジェイと並べたとしても、二人に直接対決に負けているため、石井とのCHAOS対決に敗れた時点で脱落が決まる崖っぷちだった。

 そんな状況に拍車をかけるように、オカダは大苦戦。何度もノド笛に逆水平をぶち込まれて苦もんし、反撃に出てもノーモーション頭突きでせき止められ、エルボー合戦も競り負けてしまう。雪崩式ブレーンバスターで叩きつけられて爆弾を抱える腰を痛打。オカダの表情がゆがむ展開が続いた。

 それでもオカダはカウンターのドロップキックをさく裂。ツームストンパイルドライバーからのマネークリップで捕らえたが、まだまだ余力十分の石井を仕留められない。ならばと丸め込みを連発しても3カウントを奪えず。スライディングラリアットをかいくぐって2度目のマネークリップに持ち込んだものの、逆にチキンウイングアームロックや腕ひしぎ逆十字固めと珍しい石井の腕攻めにもん絶。コーナーに乗せてのドロップキックを放っても、コーナー上で動じない石井にダイビングニードロップを投下された。

 意地のオカダも旋回式ツームストンパイルドライバーでダブルダウンに持ち込むと、手拍子が両者を後押し。オカダは手を取ってのショートレンジラリアットを振り抜いて流れを引き寄せ、3度目となるマネークリップで捕獲。「止めろ止めろ!」とレフェリーにアピールしたが、石井は意地でギブアップしない。飛び上がるようなノーモーション頭突きでアゴを射抜かれたオカダは強烈なラリアットを叩き込まれた。

 3カウント寸前に肩を挙げてどよめきを起こしたオカダは、垂直落下式ブレーンバスターを食い止めてピンチを脱した。マネークリップ狙いをコードブレイカーで切り返されたものの、読み合いの末にショートレンジラリアットを一閃。ラリアットを狙う石井の突進をドロップキックで止めると、4度目となるマネークリップで絞め上げてレフェリーストップ勝ちを決めた。

 26分13秒の激闘となったCHAOS対決はオカダに凱歌。6勝目を挙げ、飯伏、ジェイと首位タイに並んで最終公式戦を迎えることになった。「6勝目!」と絶叫したオカダは「Aブロックはあと公式戦一つ。そして優勝決定戦。秋が終わるのってこんな早かったっけ? 秋は終わっても、まだまだ熱い新日本プロレスは続いていきます!」と宣言すると、ファンの応援に感謝しつつ、「こんな時代ですけど、しっかりとプロレスでお返しして。そのためには俺がG1 CLIMAX覇者にならないといけないと思います」と誓って浜松大会を締めた。

 とはいえ、オカダの状況は極めて厳しい。10・16両国大会の最終公式戦の相手はオスプレイ。これに勝利したとしても、飯伏、ジェイとの直接対決に敗れているオカダは、この二人のいずれかが同じく7勝目を挙げれば決勝進出を逸することになる。他力本願の状況にオカダも「勝つだけじゃダメだし、他の2人が負けてくれること。まあ、情けないよね、選手としては。勝てば進出というような状態に持っていくのがオカダ・カズチカだと思うんですけど」と不本意そうにもらすしかない。

 とにかく今はオスプレイに勝つことに集中するのみ。オスプレイが兄のようにオカダを慕い、まるで兄弟のような関係にあるが、オカダは「もう今のオスプレイとは兄弟対決だと思ってないし、しっかりと強い相手と戦う、そういういうふうに僕は思って次の試合に臨んで、どうしても勝たなきゃいけないんでね」と言い切り、必勝を誓った。

【オカダの話】「G1クライマックシュってなんですか? G1クライマックシュって……俺が優勝すんのはG1クライマックスだから。きついね。まあ、でもこういうきついことがあるからこそ、お客さんも盛り上がって、選手も盛り上がって、凄いハッピーな空間ができると思うんで。まあ、本当に僕は飯伏さんにもジェイにも負けてるんで、勝つしかないし。勝つだけじゃダメだし、他の2人が負けてくれること。まあ、情けないよね、選手としては。勝てば進出というような状態に持っていくのがオカダ・カズチカだと思うんですけど。まあ、でも、情けない姿、今回のG1クライマックスでたくさん見せてきたんで、こうやって強いオカダ・カズチカも見せてきて。任せてくださいよ。次はオスプレイ。まあ、何回も兄弟対決だというような感じでやってますけど、もう今のオスプレイとは兄弟対決だと思ってないし、しっかりと強い相手と戦う、そういういうふうに僕は思って次の試合に臨んで、どうしても勝たなきゃいけないんでね。それは向こうだって一緒だと思います。まあ、そういう戦いをお見せできるのがG1クライマックスだと思っているんで、あと少ししかないですけど、楽しんでくださいよ。どんどん楽しくなるのはこれからですよ」

※石井はノーコメント

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