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10/14【新日本】時間切れ95秒前…SANADAが執念の棚橋撃破 内藤&EVIL追走で最終公式戦へ

『レックPresents G1 CLIMAX 30』神奈川・横浜武道館(2020年10月14日)
「G1 CLIMAX 30」Bブロック公式戦 ○SANADAvs棚橋弘至×

 時間切れ95秒前にSANADAがラウンディングボディプレス2連発で棚橋を執念の撃破。G1・Bブロックで5連勝を飾り、首位タイで並ぶ内藤とEVILを2点差で追走し、両国決戦へと駒を進めた。

 まさかの3連敗スタートとなったSANADAだが、怒とうの4連勝で急浮上。ブロック突破の可能性を残して、新日本初開催となる横浜武道館大会を迎えた。対する棚橋は3勝4敗で脱落が確定。それでも「最後まで全力」を誓っていたが、試合はお互いのテクニックを駆使した正攻法の技巧戦となった。

 棚橋が得意のヒザ攻めで先制。インディアンデスロックからブリッジを決めて場内を沸かせる。SANADAもパラダイスロックとロープパラダイスに連続捕獲して応戦したものの、逸材はドラゴンスクリューでなおもヒザを攻めると、場外に転落したSANADAに対し、コーナー最上段から決死のハイフライフローアタックを敢行。さらに、ロープを挟んだ状態でドラゴンスクリュー、低空ドロップキック、ドラゴンスクリューと一気呵成に畳みかけ、テキサスクローバーホールドで勝機を掴んだ。

 しのいだSANADAは反撃に転じたものの、ラウンディングボディプレスを避けられて不時着した瞬間、右ヒザが悲鳴を上げて急ブレーキ。見逃さない棚橋にスリングブレイド、ダルマ式ジャーマンで追い討ちされてしまう。それでもハイフライフローは剣山で撃墜。右ヒザを押さえて苦もんするが、必死に立ち上がると、ムーンサルトで飛びつき、リング中央でSkull Endに捕獲した。棚橋が首を抜いたり、足首を固めたりして抵抗しても、しつこく絞め続ける。棚橋の体から力が抜けると、自ら技を解き、今度こそとラウンディングボディプレスへ。

 今度は棚橋がヒザを立てて迎撃。グラウンド式ドラゴンスクリューでなもヒザを痛めつける。SANADAが起死回生のフランケンシュタイナーを狙っても踏ん張り、そのままテキサスクローバーホールドに再捕獲して、ギブアップを迫った。

 決定的な場面だったが、SANADAは粘りに粘って執念のロープエスケープを果たす。引かない棚橋はオコーナーブリッジをスカして回転足折り固めで丸め込むと、SANADAがSkull Endを仕掛けてもドラゴンスリーパーで呼応。両者のポジションが何度も入れ替わったが、棚橋はスキを突いてスリングブレイドを繰り出すと、ハイフライフローアタックへ。だが、SANADAはこれをTKOで空中撃墜。残り時間2分がコールされる中、足を引きずりながらコーナーに上がり、うつぶせの棚橋にラウンディングボディプレスを放つと、仰向けにしてからもう一発投下して熱戦を制した。

 時間切れ95秒前に執念の勝利を挙げ、連勝を「5」に伸ばしたSANADA。一方、棚橋は3勝5敗となり、負け越しが確定した。

 試合後、マイクを持ったSANADAは「新日本プロレス、初めての横浜武道館、記念すべき日なので、あれやりますか?」とアピール。会場の照明が落とされると、場内には観客が掲げたスマホのライトが輝き、まるで星空のような状況に。満足げにそれを見たSANADAは「開幕から3連敗して、そして今日勝って5連勝して、次は両国でEVIL戦。結果はもちろん内容で俺が勝ってやるよ」と断言。「そして、この光景はこんな状況にもかかわらず、皆さんがここに来てくれた感謝です…間違えた、ギフトです」と言い間違えをして苦笑しつつ、「おい、横浜。See you next time!」と締めくくった。

 残るBブロック公式戦は10・17両国のみ。首位タイで並ぶ内藤とEVILを2点差でSANADAとザックが追走している。SANADAの最終公式戦の相手は元タッグパートナーのEVIL。得点的に不利な状況は否めないが、12点で並ぶ形になれば、公式戦で内藤とザックに勝利しているSANADAが優勝戦に進出できる。初の決勝進出、そして初優勝を遂げるべく、両国では凶悪化した元相棒を仕留めて、連勝を「6」に伸ばすのみだ。一方、敗れた棚橋は最終公式戦でザックと対戦。図らずもブロック突破の行方に関わる形となる。

※SANADAはノーコメント

【棚橋の話】「(※コメントスペースにたどり着くと、力尽きたように大の字になる。『はあ、はあ』と大きく息を切らせて、しばらく無言。そして)はあ……G1公式戦で何回この立ち直れない姿を、はあ……見せてきたか。(公式リーグ戦)最終戦待たずにして、予選通過ができない。はあ……この結果、この現状は受け止めないといけないし、これが今の新日本プロレスですっていう現実を叩きつけられて、打ちのめされます。(※上半身を起こし、体育座りになって)ただ……俺じゃなくてね、相手が素晴らしいっていう言い方もできるよ。内藤、飯伏、オカダ……オカダはちょっと違うか。SANADA、EVIL……。俺は個人的にSANADAが一番スゲエと思ってるよ。俺が高校生で、プロレスファンで、棚橋vsSANADAを見てたら、きっとSANADAを応援してたんじゃないかな。ちょっと、ひね曲がったプロレスファンだったから(苦笑) ただほんとに、これが現実。明日から、明日から来年のG1に向けてスタート切ります。(※立ち上がって)いや、今からか。Right Nowだ。Right Now!(※と言い残して控室へ)」

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