10/15【GLEAT】“執行役員”NOSAWA論外が旗揚げ前のGLEAT離脱を表明

『GLEAT Ver.0』東京・後楽園ホール(2020年10月15日)
○カズ・ハヤシvsNOSAWA論外×

　新団体『GLEAT』のプレ旗揚げに尽力したNOSAWA論外が、「引退を考えていた」ことを明かしたうえで本格旗揚げ前のGLEAT離脱を表明した。

　リデット・エンターテインメント社の執行役員でもある論外(チーフストラテジーオフィサー)は、GLEAT旗揚げにあたっても尽力。同じく執行役員のカズ(チーフテクニカルオフィサー)との“首脳陣対決"でプレ旗揚げ戦のオープニングを飾った。

　百戦錬磨の2人はのっけからそのテクニックを存分に発揮。スピーディな先制争いを展開して場内を沸かせる。カズは風車式バックブリーカーから腰攻めに転じ、逆片エビ固めに捕獲するも、負けじと論外は鉄柱への誤爆を皮切りに左肩に集中砲火。グラウンド卍固めやクロスフェイスに絡め取った。

　腕極め式DDTも食らってしまったカズだったが、コーナーめがけてのコンプリートショットで反撃。ライオンサルトでチャンスを掴むと、ファイナルカットの構えに。粘る論外はサムソンクラッチで押さえ込むと、激しい丸め込み合戦となった。論外は超高校級ラ・マヒストラルを仕掛けるが、空転させたカズはスタナー、ハンドスプリング式レッグラリアットと猛攻。粘る論外は今度こそとラ・マヒストラルで押さえ込んだが、体勢を入れ換えたカズがそのまま押さえ込んで技ありの3カウントを手にした。

　試合後はノーサイドで健闘を称え合い、論外は意味ありげに深々と頭を下げながらカズと握手。その“理由"はバックステージで明らかになった。

　まず論外は「そもそも10月15日っていうのは東京愚連隊、NOSAWA論外で会場(後楽園ホール)を押さえていて、オレ個人の25周年と、愚連隊の10周年があって。コロナがあったりしてダメで、本当は俺は引退を決めてやろうと思ってたんだけど、世の中がそういう状況じゃなくなってしまって」と告白。

　そのうえで「GLEATは長州さんいて、田村さんいて、カズさんいて…って中で、やっぱりプロデューサー的人間がたくさんいる団体、組織って俺の経験上ダメだと思っていて」と持論を語った論外は、「今日の試合前も田村さんが若いのと汗流してスパーリングなんかしてて、俺がいなくてもカズさん、田村さん、長州さんいるんであれば大丈夫かな?っていうワケで…。今日はプレ旗揚げ。旗揚げ戦前にNOSAWA論外はリデット、GLEATから離脱する」と表明した。

　今後は「杉浦貴に飯を食わせてもらう。杉浦貴の家に住み込んで、犬の散歩をする。そこまでやっていく」とノア“杉浦軍"での活動に専念?するといい、「残ったカズ・ハヤシに俺がまたGLEATに戻ってきたい、試合に出たいなって思わせてもらえるような、残った人間で俺の脅威になるようなものを創ってもらえたら」とエールも送っていた。


【試合後の論外、カズ】

▼論外「GLEATオープニングマッチ、役目は果たしたかなっていう。プロレスラーの本音からすると悔しいよね。勝ったと思ったんだけどね。まぁ個人的なことを話すと、そもそも10月15日っていうのは東京愚連隊、NOSAWA論外で会場を押さえていて、オレ個人の25周年と、愚連隊の10周年があって。コロナがあったりしてダメで、本当は俺は引退を決めてやろうと思ってたんだけど、世の中がそういう状況じゃなくなってしまって。今年の3月くらいにキレイな女の子と南の島でも行って、もういいかな…なんて思ってたけど、ちょっと引退はできなくなっちゃったんで。ただ、GLEAT、長州さんいて、田村さんいて、カズさんいて…って中で、やっぱりプロデューサー的人間がたくさんいる団体、組織って俺の経験上ダメだと思っていて。今日の試合前も田村さんが若いのと汗流してスパーリングなんかしてて、俺がいなくてもカズさん、田村さん、長州さんいるんであれば大丈夫かな?っていうワケで…。まぁ、ここまではリデットという会社には感謝しかない。生きていくなかで、これから恩返しをどうするかって考えていくんだろうけど…でも、今日はプレ旗揚げ。旗揚げ戦前にNOSAWA論外はリデット、GLEATから離脱する。ちょっと今日から、今から無職。イバラの道を行こうかなって。残ったカズ・ハヤシに俺がまたGLEATに戻ってきたい、試合に出たいなって思わせてもらえるような、残った人間で俺の脅威になるようなものを創ってもらえたら。俺がなんでもやりすぎちゃうんで。ちょっと若いヤツに自分でやるってことを促す意味でも。今日はこれから杉浦貴のセコンドについて。今後は杉浦貴に飯を食わせてもらう。杉浦貴の家に住み込んで、犬の散歩をする。そこまでやっていく。あとはカズさんのコメントを聞いて」

▼カズ「最初聞いた時は衝撃的でしたね。NOSAWAくんがいたから、俺がここにいるわけで。プロレスってものを感じると彼は本当に重要なポジション。それこそ彼しかできないオンリーワンの仕事がある。痛いですね。でもソフト面で田村さんの道場があって、プロレスの試合をやって、まさに“(プロレス)50%・(格闘技)50%"のレスラーを創るってことをやってるんで。まだたかが4ヶ月くらいですけど、このようにして育っていったレスラーがどんなレスラーになっていくのか見てもらいたいですね。良い環境で育ててあげたいし、僕個人としても(リデット)鈴木社長にはこういうポジションを与えてもらって本当に感謝しか無いし、ここまでのコンディションが作れるっていうのもWRESTLE-1が活動休止した4月1日には考えられなかったですからね。コンディションいいし、プロレスラーやってんな!って思える精神的なものが凄く強いです。まずソフトを創るというところからやっていって、GLEATを出発させていきたいと思います」